山田まりや『イエローキャブ』野田社長と駆けた「巨乳バカ一代」 | FRIDAYデジタル

山田まりや『イエローキャブ』野田社長と駆けた「巨乳バカ一代」

母と弟を連れて酒乱父から「昼逃げ」/グラビア200誌!8年間ほぼ休みなしの大ブレイク/大病を経て、やっと気づいた「自分のために生きる」

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
「筋肉痛になっちゃう」と言いつつ、久しぶりのグラビアポーズを披露。雑誌を席巻した美ボディは健在!

「初めて原宿に行ったのが14歳のとき。友達と『ラフォーレ』前の横断歩道で信号待ちをしていたら、『街で見かけたおしゃれな女性を撮影していまして』って、カメラマンの方に声を掛けられたんです。私、帽子にも服にもスカートにも靴にも靴下にも全部星が入っている、『ドラゴンボール』だったら神龍(シェンロン)呼べそうな恰好をしていたんですけどね(笑)」

初めての原宿でスカウト。いかにも売れっ子らしい「芸能界入りのキッカケ」だが、山田まりや(42)が実際にデビューしたのは、それから1年以上後になってからだった。

「ずっと電話で誘ってくださっていたんですけど、断り続けていました。実は父親がお酒飲んで暴れるタイプの人間で、芸能界入りなんて考える余裕がなかったんです。落ち着いてご飯を食べたことすらなかったですから。とくに10個下の弟が生まれてからは『私が守らなきゃ』って思っていました。あるとき、父が『(弟は)男だからもっと厳しくいく』みたいなことを言って、『もうダメだ、働かなきゃって』思っていたところに、また電話をいただいて。とりあえずレッスンだけ受けることにしたんです。ただ、もともと芸能志望じゃないから、ダンスも歌もついて行けない。『やっぱ無理だな』って思いはじめたころに″野田″が来たんです」

野田義治(76)――かとうれいこ(53)、細川ふみえ(50)、雛形あきこ(44)ら巨乳軍団を率いて芸能界を席巻した芸能事務所『イエローキャブ』社長(当時)である。

「Vシネマに出てくる″あっち系のヤバい人″にしか見えなかったですね。原宿でスカウトしてくださった会社の社長の知り合いだったらしいんですけど……。そしたらその野田が、レッスン場にいた女の子たちの写真を撮り始めたんです。ただ、皆、色々なカットを撮ってるのに、私のときは1回しかシャッター切らなかったんですよ。『チーン!』みたいな感じだったんですけど、家に帰ったら帰ったで、また暗い食卓が待っていて、落ち込んでいたら、野田から連絡があった。父親が電話に出たんですが、『お前、六本木に呼ばれてるぞ』って」

野田社長に「水着を持ってこい」と指示されるもスクール水着しかなく、近所のイトーヨーカドーで慌てて購入した。

「待ち合わせ場所に行って『着きました』って連絡したら、『そこで待ってろ!』と言われて。しばらくすると、フルスモークの車がゆっくり近づいてきてウィーンって窓が開き、あの顔が出てきたんですよ。『山田まりやか!』『はいっ』『乗れ!』って……本気で、さらわれると思いました(笑)。周囲もザワついてましたし。スタジオへ行く道中も『お前、彼氏いんのか?』『家族構成は?』とズケズケ聞いてくる。ただ、口は悪いんだけど、変な駆け引きとかはない。『お前と今後仕事をしていくってことは、親といるより長い時間、俺と過ごすってことだ。お前に何かあったとき、俺が知らないことは守れないから』と聞いて『ほほう』と。ちょっと安心できたというか」

「地味な水着だな」「冴えないな」と悪態をつかれながら撮影は終了。その合間に野田社長に「お前は芸能界で何になりたいんだ?」と問いかけられた。

「何も考えてなかったので咄嗟(とっさ)に『タモリさん(76)とか、明石家さんまさん(66)とか、会いたいです〜』と返したら、『じゃあ、バラエティか? でもな、ウチはまずグラビアからスタートする。エロ雑誌だろうと、名前と顔がデカく表紙に載れば、それがお前の名刺になる。どこの馬の骨かわかんねぇ女に、誰も仕事はくれねぇんだ』と凄まれて。その後の野田のセリフをいまもよく覚えています。『ヨソの事務所はだんだん脱がせていくけど、ウチは服を着せていく事務所だから安心しろ!』って言われたんですよ」

その後、深夜ドラマの仕事が決まると、野田社長は「お前が寝坊して遅刻したら迷惑だから、ウチの寮に入れ」と命じた。「いまだ!」と山田は決心。「母と弟も一緒に住んでいいですか」と切り出した。

「普通なら『なんだそれ?』となるところなのに『いいよ』って……。野田が凄いのは15歳の子供に初任給で10万円くれたこと。交通費も家賃も事務所持ち。ただ、私も負けてなくて、売れる保証もないのに『すみません! 大人になったら返すんで、おカネ貸してもらえませんか』って申し出たんですよ(笑)」

借金も快諾され、山田母子は家を出た。撮影と弟の幼稚園の卒園式が重なった日の午後に決行。「昼逃げ」だった。世はまさに「巨乳熱狂時代」。’96年に初代「ミスヤングマガジン」グランプリに輝くと、山田まりやの怒濤の日々が始まった。

「レギュラーが『スーパーJOCKEY』(日本テレビ系)とか、いきなり5本。200誌の表紙とグラビアを飾りました。スケジュールは常に真っ黒。現場と現場の間をヘリで移動したこともあります。デビューから8年間、まとまった休みはなかったですね。和田アキ子さん(72)の御指名で『快傑熟女!心配ご無用』(TBS系)という番組に若手代表で出たり、立川談志師匠のことを全然知らないのにトークバトルさせられたり、ありとあらゆる仕事をやらせていただきました。海外ロケは当たり前で、ワイドショーのコメンテーターまでやりましたけど……ほとんど記憶がないんですよ。共演した大御所の方が覚えてくださっているのに、私は覚えていない。それって、すべて″丸腰″で臨んでいたからなんですね。自分の中身が空っぽだから、アドレナリン全開にして、相手の言葉をすぐレシーブして、アタックして爪痕を残すことでアピールするしかない。瞬間、瞬間に生きていた。必死で、怖かったですね」

人気絶頂ゆえ外出もままならない。10代だから、酒で発散することもできない。当時は他事務所のタレントと仲良くすることも良しとされず、「家に帰っても、心が帰る場所がない。すり減っていく日々」(山田)の末に体調を崩した。確定診断には至らなかったが、クローン病という大病を患い、休養を余儀なくされた。

「森光子さんに舞台に誘ってもらえたのが転機になりました。売れている人が舞台にいくと″落ち目″って言われる時代でしたけど、森さんや赤木春恵さんら、錚々(そうそう)たる方達と一緒にやれたことは大きな財産になりました。それまでは仕事をいくつも掛け持ちしていたから、女優のお仕事があっても、私の出演シーンだけまとめて撮ってもらって、すぐ次の現場に移動していました。共演者と一緒にいる時間も飲みに行く機会もなくて、仲良くなれず孤独でした。舞台は拘束時間が長い中で、皆と一緒に一つのものを作り上げる喜びがあった。演出家や脚本家と、言葉と感情のキャッチボールができたことが嬉しかった。初めて人間らしい仕事ができたというか。私はただ生活費を稼ぐだけで、自分の人生を生きてないなって、そこでわかったんですよね」

結婚し、子供が生まれたのを機に、自分の人生を生きることにした。現在、体調を崩した際の「気付き」をヒントにオリジナルブランド『Mariya’s choice』から大豆ヌードルや大豆ミートを販売中。「地球にも身体にも優しいサステナブルな商品づくり、雇用などシングルマザーのサポートに繋がる活動を展開したい」と山田は言う。

「この歳で初めて『BTS』という″推し″ができました。いまやっと、自分の幸せを探しています。達観した感じ。野田と過ごしたあの日々は……修行だったと思うしかないですね(笑)。巨乳ってだけでバカに見られるし、下ネタも平気で振られるし、野田はパワハラ&モラハラ全開だし、他の事務所の子から『大変だね』と同情されましたから。でも、″野田和尚″には散々救ってもらいました。野田が面倒くさいから、芸能界によくあるエッチな誘いもなかった。何度も衝突しましたけど、それは隠しごとなく、裸でぶつかりあったから。いまも3時間とかお茶するぐらい仲良しです。葬式代を出してあげたいなと思っています。野田からしたら、カネ貸せって言ったり、葬式代出すって言ったり、『何なんだコイツ』って感じでしょうね。変人同士だったから、うまくいったのかもしれませんね!」

そう言うや吹き出した山田。幸せは、とっくに見つかっていたのかもしれない。

15歳のとき、野田社長にカメラテストに呼び出され、慌てて近所のイトーヨーカドーで買った水着
’08年、面倒をみてきた弟の高校卒業のタイミングで結婚。卒業式の日に野田社長とバージンロードを歩いた
最もグラビア撮影が多かったという16歳のころの山田まりや。「一年で20回くらいサイパンに行きました」
’97年、『ウルトラマンダイナ』にコンピューターのエキスパート役で出演。今年、25周年イベントが開催予定
’99年、NHK連続テレビ小説『すずらん』に出演。オーディションを勝ち抜き、主人公の親友役を射止めた
20歳のときに『雪まろげ』で初舞台。『おもろい女』など森と4度共演し、「凄く可愛がってもらいました」
長男ムネくんとの親子共演も楽しみの一つ。「ただ、芸能界は狭き門。私は恵まれてたなって思います」

『FRIDAY』2022年6月24日・7月1日号より

  • PHOTO小松寛之

Photo Gallery8

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事