10月に激突! オールブラックスが4年ぶりに日本代表と対戦する | FRIDAYデジタル

10月に激突! オールブラックスが4年ぶりに日本代表と対戦する

10月29日、国立競技場で日本代表対ニュージーランド代表戦が「内定」した

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試合前に行われる恒例のハカ。左から3人目に日本のみならず、世界的にも注目されるボーデン・バレットの姿も見える(写真:アフロ)

来年に控えたラグビーワールドカップ(W杯)で過去最多の3度の優勝を誇るニュージーランド代表(以下NZ代表)「オールブラックス」が来日し、10月29日に国立競技場で対戦する方向で調整していることがわかった。正式に発表されれば、日本代表が対戦するのは前回W杯の前年2018年に味の素スタジアムで対戦し、31-69で敗れた試合以来の対戦。オールブラックスが新装した国立競技場でプレーを行うのは初めてとなる。

オールブラックスは過去9回行われたW杯で南アフリカと並んで3度の優勝を果たした強豪国。世界一を常に争う実力と人気を誇り、サッカーに置き換えるとブラジル代表に匹敵するようなチームだ。日本代表にとっては来年2023年9月に控えたW杯にむけて格好の強化試合になる。

2019年に史上初のベスト8に入り、フランスで開催される2023年W杯はさらなる躍進が期待される日本代表だが、2020年にはじまった新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、海外代表と試合を組むことに苦労した。

日本で開催されたW杯翌年の2020年は1試合も実施できず、その年を最後に南半球のプロリーグ・スーパーラグビーに参戦するために日本で結成されたサンウルブズも消滅。日本の選手が海外選手と海外で本気で渡り合う戦いの絶対量が不足している。

今年から発足したラグビーリーグワンが埼玉ワイルドナイツの優勝で終わった翌日の5月30日、年間表彰式で2015年W杯から日本代表に選ばれ続けるPR稲垣啓太が「日本代表は現在、テストマッチは年間多くても7試合。(2020年に)サンウルブズがなくなった今、それで海外との差が埋まるんですかね?」と選手として感じる不安と課題を口にしていた。

日本代表は来年のW杯でイングランド、アルゼンチン、サモア、アメリカ地区2位国と対戦する。イングランドはかつて日本代表を指揮したエディ・ジョーンズ氏が率いて、2019年準優勝に終わった悔しさをぶつける大会。アルゼンチンは南半球でNZ代表や豪州代表と毎年、複数の試合を戦い、2020年にはオールブラックスに勝った。日本代表はどちらかに勝つ力がないと、W杯本番で準々決勝に進める予選プール2位以上への進出が厳しくなるため、オールブラックス戦は日本の現在地を測れる重要な一戦なのだ。

日本でラグビーW杯が開催された2019年9月、バレットは新橋でチームメートとともに味噌ラーメン店へ(撮影:足立百合)

一方、オールブラックスにとって、格下の日本代表と戦うことにどんなメリットがあるのだろうか。ベテランのラグビーライターはこう明かす。

「オールブラックスはむしろ日本に来たがっていますよ。それはコロナの影響でオールブラックスやスーパーラグビーも特に2020年に試合数を大幅に削減されて、協会におカネが入らなかった経緯があるからです。日本代表が国際試合を1試合もできなかった2020年も、元オールブラックス戦士の日本代表・ジョセフヘッドコーチのネットワークで、水面下でオールブラックスと日本代表が福岡で対戦する方向で話が進んでいた。それも結局、コロナで消滅してしまいました。

ただ今回、日本で試合ができれば、人気は健在なので観客による入場料収入や放映権料をのぞめる。オールブラックスは日本と対戦した後、11月6日以降、欧州でウェールズ代表、スコットランド代表、イングランド代表と対戦することが決まっていて、欧州でも人気が根強いので、そこでも収入が見込めます。この欧州ツアーに行くにあたり、ニュージーランドは必ずどこかを経由しないといけないのですが、日本はその“経由地”としてNZ協会にとってプラスの存在なのです」

ラグビー王国と言われるニュージーランドでも、コロナの感染拡大が蔓延した2020年は予定されていたスーパーラグビーのリーグ戦は半分も消化できなかった。入場料収入をのぞめなくなったクラブは資金減に陥り、人員削減を余儀なくされた。オールブラックスの日本、欧州ツアーによって得られるおカネは、NZ協会の運営費や若手育成の資金を回復させる意味でも重要なのだ。

ちなみに、2018年、味の素スタジアムで行われた日本代表戦では収容人数4万7000人の会場に4万3751人を集めた。昨年、ウェールズのミレニアムスタジアムで行われた試合も7万枚の前売りチケットは完売したという。10月、国立競技場で実現すれば、収容6万8000人を埋め尽くすことは十分可能。それはオールブラックスに資金が回ることも意味する。

3月に発表された2022年度のオールブラックスには、日本でも馴染みのある選手が多い。リーグワンのサントリーで活躍したFBマッケンジーや2021年度にトップリーグ・サントリーで活躍し、得点王にも輝いたSOボーデン・バレット、2020年にパナソニックでプレーし、NZ代表キャップ100試合以上を記録しているLOサム・ホワイトロックなど日本でプレーした経験のある6選手も名を連ねた。

ただ、7月に行われる予定のアイルランド代表との3試合には、ボーデンバレット、LOホワイトロック、神戸製鋼でプレーしたレタリックの3人が残り、ペレナラなどは落選。東京サントリーサンゴリアスで活躍したマッケンジーと、トヨタヴェルブリッツでプレーしたトゥイプロトウは、契約した州でのアピールから再起を目指す。いずれにせよ、日本のファンにとっても楽しみの多い一戦になるに違いない。

ラーメン、餃子の合間にビールをゴクリ(撮影:足立百合)
2019年、バレットと一緒に味噌ラーメンを楽しんだレタリック(右)は今年度もオールブラックスに名を連ねている(撮影:足立百合)
2019年、1時間ほどでお店を後にするバレットらオールブラックスの選手たち。今回の来日でもこんな光景は見られるだろうか(撮影:足立百合)
2021年、神戸製鋼でプレーしたレタリック(写真:アフロ)
「微笑みの貴公子」として日本のファンにも広く知られるようになった東京サントリーサンゴリアスのD・マッケンジー(写真:産経新聞社)
昨年10月30日、ウェールズ代表戦で100キャップを獲得。試合後、マオリ族の慣習である鼻と鼻をあわせる格式ある挨拶でSHペレナラから祝福されたボーデン・バレット(写真:アフロ)

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