薬物で2度逮捕も執行猶予… 田中聖被告の「ベロ出し挑発写真」
上下黒のスーツに髪をオールバックにした男性は、裁判長の言葉を何度もうなずきながら聞いていた。
「懲役1年8ヵ月、執行猶予3年」
判決を聞いても、身動き一つしない。閉廷の際には、裁判長に向かって深々と5秒間ほど頭を下げた――。
6月20日、覚醒剤取締法違反(使用、所持)などの罪に問われていた「KAT-TUN」の元メンバー田中聖被告(36)への判決が名古屋地裁(平城文啓裁判官)で言い渡された。検察の求刑2年よりも少ない懲役1年8ヵ月で、3年の執行猶予つき。田中被告は、裁判長からの質問に「ハイ」と答える以外は終始無言だった。
「田中被告が愛知県警に逮捕されたのは、今年の2月24日でした。名古屋市内のビジネスホテルで、1月30日に覚醒剤約0.164グラムを所持していたという疑いです。前日の1月29日には、全身タトゥーの異様な写真を自身のインスタグラムにあげていました。
逮捕当日は名古屋市内でのライブに出演予定でしたが、体調不良を理由に急きょキャンセルになりました。警察の取り調べに対し、当初『わからない』と容疑を否認。しかし、その後は覚醒剤が自身のものであることを認め、3月25日に拘留先の愛知県警中署から保釈されたんです」(全国紙社会部記者)
保釈後に自身の動画で語った内容
保釈直後の3月27日、田中被告は自身のYou Tubeチャンネルを更新し次のように謝罪している。
〈例えどんな理由があろうとも、してはいけないことをしてしまったという事実は、決して許されるべきではないと思っております。今回、大切な人たちを裏切り、キズつけてしまったのは、家族や音楽やライブハウスやイベントでもなく、あくまでも自分自身の弱さ、甘えだと思っております。きちんと背負って償っていこうと思っています〉
田中被告は17年5月にも、警視庁に大麻取締法違反の疑いで逮捕されている(同年6月に嫌疑不十分で不起訴処分)。薬物で2度逮捕されたにもかかわらず、今回下された判決は執行猶予つきだ。平城裁判官は、「違法行為に対する抵抗感がさほどあったと思われず(薬物を)簡単に断ち切れるかどうか不安がないわけではない」としながらも、比較的軽い判決となった理由をこう語っている。
「(田中被告は)相当後悔している。父や家族の支援もある。本人の『二度と手を出さない』という言葉を信じたい」
田中被告の父親は、全面的に息子を支援することを約束している。違法薬物に手を染めた元トップアイドルは、家族ぐるみのサポートにより更生への道を踏み出す。