服部勇馬が福岡国際優勝! マラソン競技・日本人最強時代が来る

2時間7分27秒の好記録! 設楽悠太、井上大仁、大迫傑ら群雄割拠で新段階へ

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優勝を決めた瞬間、両手を天に突き上げた服部。これまで苦手としていた35㎞以降を克服した力走だった

「息子が努力を重ねてきたことは知っていましたが、まさかあんな有名な大会で優勝できるなんて。彼には一言、『よく頑張ったね』と言葉をかけてやりたいです。’15年、東京マラソンをアキレス腱痛で断念したときは、実家に帰ってきても辛そうな様子で過ごしていました。やっぱり親としては、怪我に苦しむ子供の顔なんて見たくないんです。だから、とにかく身体だけは大事にして欲しい。今、日本の男子マラソン界にはライバルが沢山います。当然、息子も彼らを強く意識しているでしょう」

そう語るのは、12月2日の福岡国際マラソンで14年ぶりとなる日本人優勝を果たした服部勇馬(25=トヨタ自動車)の父・好位(よしのり)さんだ。

自身4回目となるフルマラソンで、2時間7分27秒の好タイム。しかも長らく外国人勢に譲っていた1位の座を奪還したとあって、服部は東京オリンピックの有力候補に躍り出た。

振り返れば、今年に入ってから男子マラソン界は大盛り上がりだ。2月に設楽悠太(26)が日本記録を樹立したかと思えば、夏のアジア大会では井上大仁(ひろと)(25)が金メダル。10月、大迫傑(すぐる)(27)がシカゴマラソンで日本記録を更新し、今回の福岡国際では服部が台頭してきた。

いつの時代も、一流のアスリートはライバルと切磋琢磨して高め合うもの。いまの男子マラソン界は、’70~’80年代にかけて瀬古利彦(62)や宗茂・猛兄弟(65)ら”レジェンド”たちが鎬(しのぎ)を削った黄金時代を彷彿とさせる。現在、旭化成陸上部で総監督を務める宗猛氏は現在のマラソン界をこう語る。

「彼らを見ていると、我々の時代とオーバーラップします。僕自身も、当時は『瀬古には絶対に負けたくない』と、兄貴(茂)と一緒になって死にもの狂いで練習をしていました。今回の服部君は、アジア大会で金メダルを獲った井上君と合宿を共にし、彼のすさまじいトレーニングを目の当たりにした。それがキッカケで、『自分はまだまだ甘かった』と痛感し、練習量を増やしたといいます。そうやってお互いの存在が刺激になることで、自己ベストは伸びていくものなんです」

現在、マラソンの世界記録は2時間1分台。実に、日本記録とは4分以上の差が開いている。日本人選手は長い間アフリカ勢の後塵(こうじん)を拝してきたが、ここへ来てその勢力図が一変するかもしれないのだ。前出の宗氏が続ける。

「我々の現役時代は、指導者の作る練習メニューでは物足りず、各々がプラスαの練習を自らに課していた。それから科学的なトレーニングが導入され、選手たちはコーチから言われた練習だけをこなすようになりました。結果、それがマラソン界の低迷を招いたんです。やはり最後にモノを言うのは、どれだけ走り込んできたか。つまりは練習量です。服部君や井上君を見ていても、科学的なトレーニングを土台に、プラスαの練習を積んでいる。それこそが、このところの日本勢好調の理由だと思います」

まさに群雄割拠、いまや新たな段階に入った男子マラソン界。’20年の東京オリンピックを前に、日本人最強の時代が訪れようとしている。

服部は設楽悠太(右)と同じ東洋大出身。二人は’14年箱根駅伝でタスキをつないだ仲間だった
今年10月、大迫傑はシカゴマラソンで日本記録を更新。2時間5分台を叩き出したのは、現時点で彼だけだ
  • 写真日刊スポーツ/アフロ(1枚目)写真アフロスポーツ(2枚目)写真AFP/アフロ(3枚目)

Photo Gallary3

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