女子選手にブチ切れで批判殺到 キャディの「7年前の前科」の中身 | FRIDAYデジタル

女子選手にブチ切れで批判殺到 キャディの「7年前の前科」の中身

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6月10日、サントリーレディースで回っていた時の大江順一キャディーと大西葵プロ。この時は穏やかな様子に見えたが……
6月10日、サントリーレディースで回っていた時の大江順一キャディーと大西葵プロ。この時は穏やかな様子に見えたが……

「攻め方」の意見の食い違いから口論に発展

7年前の反省は一体何だったのだろうか――。

国内女子プロゴルフツアーのアース・モンダミンカップの初日(23日)、大西葵のバッグを担いだ大江順一キャディがラウンド中に職務を放棄して立ち去るという前代未聞の出来事があった。

関係者による話の顛末はこうだ。大西が前半17番パー4で、ラフからの第2打をシャンクしてしまい、ボールは右サイドのレッドペナルティーエリアへ。ここから大江キャディは元の場所である第2打地点から「1罰打」で打つように進言したが、大西は「2罰打」で打つことを選択したことから口論。それに対して我慢ならなかった大江キャディが声を荒げてキレてしまい、その場を立ち去ったという。

しかし、そんな簡単に「職場を放棄」するのだろうかという疑問もある。互いに感情的になっているため、大西もその場でキャディーの交代を告げたという声も聞こえてくる。いずれにしても大江キャディが試合中にコースを去ったのは事実であり、JLPGAのトーナメント事業部が調査している最中だ。

大西は大会2日目の24日は、メーカー担当者をキャディーに起用。今回の件について取材対応し「今、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)に任せていて、いろいろ確認中のことがあるので今は何もお答えできない。すみません」と答えるにとどまった。

キャディーに求められること

日本では珍しい“珍事”のようだが、世界のツアーでもこうしたことは起こっていると聞く。

ただ、プロが自ら下した判断を尊重するのがキャディーの立場でもある。納得いかないからと“反論”し、怒っていなくなることはプレーヤーを助ける側としては、あってはならない。

ここで15年の出来事がよみがえる。ツアー1勝の藤田光里と大江順一キャディに対して、当時、日本女子プロゴルフ協会が罰則を科している。

中京テレビ・ブリヂストンレディスのプロアマトーナメントの最終日に、トーナメント既定の違反があったとして、藤田には「注意」、大江キャディーには「5月27日から6月7日まで(リゾートトラストレディスとヨネックスレディスに該当)の職務停止」処分が下された。つまり、2週間の活動停止処分だ。

この時何があったのか――。当時、現場にいた関係者は「藤田選手と帯同キャディがプロアマ中に口論していた」と話していた。藤田側も「意見の食い違いがあったようで、スタート前に2人が口論していたことは確か」と認めていた。

プロアマに参加する人たちの前で、プロゴルファーとキャディが口論を続けて迷惑をかけてしまっては本末転倒。トーナメント規定には「キャディーはいかなる時でもエチケットとマナーを守り、他のプレーヤーに対しても心配りを忘れず、スポーツマンシップに違反するような言動をしてはならない」と記されている。

当時、この件のあと大江キャディに電話取材したこところ、「処分が下されたことについては重く受け止めています。今回の事態を招いたのはすべて自分の責任です」と反省していたのだが……。もうこの時の気持ちもどこかへ忘れてしまったのだろうか。

今後、どのような処分が下されるのかは分からない。まずは選手とキャディ双方の間で、どのようなやり取りがあったのかを明らかにしたうえで、今後は同じような過ちを繰り返さないようにすることが大事だろう。「キャディ」という職業には、どのような資質が問われているのかをもう一度考える機会になったはずだ。

2015年、サントリー女子ゴルフに出場した時の藤田光里プロと大江順一キャディー(写真:時事通信)
2015年、サントリー女子ゴルフに出場した時の藤田光里プロと大江順一キャディー(写真:時事通信)
出場中のアース・モンダミンカップでキャディーを鵜野晃行氏に交代し、予選を通過した大西葵プロ。トップに12打差の41位に低迷している(写真:産経新聞社)
出場中のアース・モンダミンカップでキャディーを鵜野晃行氏に交代し、予選を通過した大西葵プロ。トップに12打差の41位に低迷している(写真:産経新聞社)

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