「新番組の実験枠」増加からわかるテレビ各局の「苦しい事情」 | FRIDAYデジタル

「新番組の実験枠」増加からわかるテレビ各局の「苦しい事情」

スタッフは見た!週刊テレビの裏側

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『ここにタイトルを入力』第1回の出演が話題の小峠。昨年、「水曜NEXT!」枠で試験的に放送されていた回を含めると3度も起用されている

フジテレビが月曜深夜に新設した『月曜PLUS』枠のバラエティ『ここにタイトルを入力』が、テレビマンの間で話題になっている。

「テーマやキャストを替えて6週連続で放送されたのですが、『バイきんぐ』の小峠英二(46)を真っ二つに割って、左半身と右半身で別々の番組を収録するなど、とにかくシュールだったんです。

衝撃だったのが最終回。司会の『フットボールアワー』後藤輝基(48)と『ぺこぱ』ら芸人ゲストを透明人間にして画面に映さず、音声もカット。テロップでトークするという斬新さでした。担当した原田和実ディレクターが入社3年目というのも注目を集めましたね」(テレビ誌編集者)

以前にも本連載で指摘したように、テレビ局が若手スタッフの育成や起用に力を入れている。

「テレ東は30歳以下の局員を対象に『テレビ東京若手映像グランプリ2022』を開催。予算100万円以下で15分以内であればジャンルは不問。YouTubeの再生回数や社員の投票などでグランプリを選ぶというものでした。グランプリ作品は特番として地上波で放送されましたが、〝架空の国で日本好き決定戦〟という攻めた内容で、こちらもお笑い好きを中心に話題を集めました」(放送作家)

テレビ朝日も20〜30代のプロデューサーやディレクターが手がける深夜の帯バラエティ枠『バラバラ大作戦』を’20年から放送している。

「テレビ局のヒットの指標はコア視聴率。13〜49歳の視聴者が対象となるのですが、若い世代に強いフリーランスのスタッフは、ウェブメディアなど別業種に流れてしまっている。そこで、自社の若手を育成すべく、キー局幹部は重い腰を上げたのです」(制作会社ディレクター)

自社の若手育成と同時にYouTubeで活動していた20代の放送作家を登用するなど「スタッフの若返りに躍起になっている」とキー局幹部は言う。

「YouTubeと連動させた番組が増えましたからね。若いスタッフは見逃し配信でウケるポイントを熟知しているし、SNSなどのトレンドも押さえているので重宝がられています」

もちろん、若手の抜擢にはデメリットもある。

「番組制作の基本が出来ていないから、編集がグダグダになっていたり、どこかで見たことがある企画を平然と出してきたり……注意をすると、すぐにヘソを曲げてしまう。ハートが弱いのか、ダメ出しをすると凹んで休んだりするので、扱いに困っているというのがホンネです」(前出・制作会社ディレクター)

前出のキー局幹部は、「若手社員の成長を望まないスタッフが足を引っ張るケースも散見される」と嘆く。

「人気芸人やプロデューサーにうまく取り入って売れっ子になったある放送作家の話ですが……有望な若手が出てくると、陰口を叩いたり、悪い噂を流したりしてすぐ潰しにかかるのです。そのやり口を知っているスタッフたちには毛嫌いされていますが、人気芸人のご指名とあれば、使わざるを得ない。ただ、あまりに嫌われ過ぎて、最近ではその人気芸人の仕事が減るという逆転現象が起きています」

若手の育成はテレビ界の急務だが、一筋縄ではいかないというのが現実だ。

『FRIDAY』2022年7月8日号より

  • 撮影西原 秀

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