「首都高&阪神高速」カメラがとらえた驚愕の老朽現場

神田橋、赤坂、千代田トンネルほか このままほっておいていいはずがない

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大井

1号羽田線。モノレールも並行して走る

長時間潮風に当たることで柱部分が腐食。この柱はコンクリに深い亀裂が

8月14日、イタリア・ジェノバの高速道路で発生した高架橋事故は43人もの犠牲者を出す痛ましい結果となった。事故後の調査で、この橋を支えるケーブルが損傷していた可能性が浮上、管理会社の責任が問われている。高速道路のインフラ管理が他人事ではないのは、我が国も同じだ。とりわけ東京オリンピックを前に整備が進むと言われながら、結局、抜本的対策が取られていない首都高速道路を走ってみれば、一目瞭然だろう。

「首都高には大きな問題があります。一つめは、前回東京五輪のさいに建設された1号線、都心環状線などはコンクリートの耐用年数を超えているということ。阪神大震災発生後、橋桁に鉄板を巻いて補修しましたが、それでは地震後に中のコンクリートがどうなっているかわからない。二つめは、液状化です。1号羽田線の建設当時は液状化などという現象はまったく想定されていなかった。そのため地盤の悪い海中に柱を立てている。都心環状線もビルの隙間を縫うため一部は運河の上に建設しているのです。

 このように1号線と都心環状線は首都直下地震が起きたら倒壊の可能性が高い。高速は幹線道路の上に沿って建設されているので、崩壊すれば一般道にも甚大な被害を及ぼし、災害救助の交通網が寸断されます。もはやどこかのタイミングで英断を下して、一部地下化を含めた首都高全面建て替えをしなければ、安全を担保することは難しいでしょう」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)

神田橋

都心環状線。道路の地下化が検討されている

道幅が狭い首都高は、事故による破損も多い

赤坂

都心環状線。事故や渋滞の多さで有名

コンクリートが剥離して鉄筋がむき出しになっている

千代田トンネル

都心環状線。東京五輪直前の1964年8月に開通

写真中央の黒い縦縞は、鉄骨が露出したところ

平和島

1号羽田線。物流センターや工場が立ち並ぶ

内部の鉄筋が露出。このまま放置すると錆びてしまう

渋谷


3号渋谷線。都心環状線と東名高速を繋ぐ

表面をコーティングしているモルタル(砂と水とセメントを混ぜて作られたもの)が割れている

ジョイント部分の一部が腐食しており、内部が傷む原因となっている

飯倉片町

都心環状線。六本木への最寄出入口がある

橋脚に取り付けられた金具も経年劣化で錆が目立つ

銀座

都心環状線。一般道の晴海通りに接続する

中央区の宝町出口付近にて撮影。所々にひび割れが見受けられる

新富町

都心環状線。新大橋通りへと連絡する

采女橋の高架下にて撮影。コンクリートに裂け目が入っている

堀切

6号向島線。足立区と墨田区境に位置する

建物が近接。首都高施工当時、無理をして設計した名残がある

阪神大震災を経て高速道路はこんなに変わった

阪神高速道路は、1995年の阪神大震災にて一度崩落している。その理由について前出・渡辺氏は話す。

「阪神大震災で幹線道路が倒壊した原因の一つは、その多くが1970年の大阪万博にあわせて突貫工事で作られたということ。そこに震度7というとんでもない揺れが起こり、阪神高速道路の脚部は横転してしまったのです」

阪神大震災後に作られた道路は耐震基準も最新で、耐用年数は50年ほどと言われている。しかし、本誌は阪神高速道路でも老朽化を発見した。今もなお、我々の知らぬ間に幹線道路は経年劣化し続けているのだ。

神戸市東灘区

倒壊前と後の道路を比べて最も異なるのは、道路を支える脚部の太さだ

神戸市中央区にて。復旧後20年が経過し、コンクリートの老朽化が進んでいる

西宮市浜脇町

阪神大震災時に落橋。道路を支える柱が細い一脚で建てられていたのが原因

撮影:濱﨑慎治 加藤慶 写真:時事通信

 

Photo Gallary17

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