留学時代、結婚式…本誌秘蔵写真で振り返る「安倍元総理の軌跡」
安倍晋三元総理が凶弾に倒れた。
7月8日11時半ごろ、参議院選挙の応援演説に駆け付けた奈良県の近鉄「大和西大寺」駅近くのロータリーで、県内在住の無職・山上徹也容疑者に背後から銃撃された。懸命の治療が続いたものの、同日夕方、搬送先の病院で死亡が確認された。喉のあたりを2ヵ所撃たれ、心臓も大きく損傷。死因は失血死とされている。
安倍元総理の遺体を乗せた車両は、9日午後3時前に渋谷区にある自宅に到着。参議院選挙を挟んで11日に通夜を、12日に葬儀を行う予定だという。
前代未聞の凶行により命を落とした安倍元総理。憲政史上最長の3188日間にわたり総理大臣を務めた故人の足跡を、改めて振り返りたい。
父は元外相の安倍晋太郎氏、祖父は元総理の岸信介氏という名門一家に生まれた安倍元総理。成蹊小学校に入学したあとは、大学までずっと成蹊だった。中学校時代の同級生の一人は、過去の本誌の取材にこう答えている。
「安倍くんは“フツーの人”。優等生ではないが、劣等生でもない。勉強も運動もできないというわけではない……。でもいつもなんとなくみんなの真ん中にいる。そんな感じでしたね」
一方で高校時代の学友は、「政治家一家の跡取り」としての顔も記憶していた。
「安倍くんの音頭で、彼の地元の山口に旅行したことがあります。その時、地元の漁業組合長がわざわざ民宿まで挨拶に来たのですが、臆することなく『父がいつもお世話になっております』ときちんと対応していた」
‛87年には昭恵夫人(当時25歳)と結婚。`91年に衆議院総選挙で初当選を果たし、‛06年には戦後最年少の52歳で総理大臣となった。
本誌は学生時代の写真以外にも、SPに囲まれての朝のランニングや、ゴルフを楽しむ姿、母親の洋子さんの誕生日を祝う様子などを目撃している。
安倍元総理が歩んだ67年間を、秘蔵写真とともに振り返る。
- 写真:原一平 堀田喬 小松寛之 仙波久幸 『安倍晋太郎 輝かしき政治生涯』より