散歩、結婚式も…本誌秘蔵写真で振り返る安倍晋三元総理の「功罪」 | FRIDAYデジタル

散歩、結婚式も…本誌秘蔵写真で振り返る安倍晋三元総理の「功罪」

在任期間3188日 憲政史上最長政権を樹立する一方、 森友問題、加計問題、桜を見る会の疑惑で窮地に

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官房副長官時代は北朝鮮で故金正日(きむじょんいる)総書記と対面。本誌独占インタビューで拉致問題について持論を展開した
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「安倍圧勝」のスパイラル

私は闘う政治家でありたい――。安倍晋三元首相は事あるごとに、自らの政治観をそう表現した。在任期間3188日にわたる憲政史上最長の政権を樹立。アベノミクスや米露との積極外交を実行し、「安倍一強」の時代を作り上げた。

「安倍元首相の政治手法は、味方と敵をはっきり分けるものでした。異論に不寛容で、新聞社も支持か不支持かで分かれた。こんな総理は今までいません」(政治アナリストの伊藤惇夫氏)

だが、数々の”疑惑”が生まれ、政権運営に綻(ほころ)びが生じたこともまた確かだ。「モリカケサクラ」と称された、森友学園、加計学園、桜を見る会を巡る諸問題だ。

「これらの疑惑は、安倍政権が長期化する中で生まれた驕(おご)りによるものだと言わざるを得ません。なかでも森友問題では、安倍元首相への『忖度(そんたく)』が、財務省幹部を公文書改(かい)ざんに手を染めるに至らしめ、その指示を受けた近畿財務局の赤木俊夫さんが自ら命を絶ってしまった。真相が明らかになったとは言えず、さらに菅、岸田両首相も『解決済み』の問題として再調査を拒み続けています。安倍氏の死去は衝撃的でしたが、だからといって風化させていいとは思えない」(伊藤氏)

安倍元首相が帰らぬ人となった今、これらの疑惑が国会や法廷で再度精査される可能性は限りなくゼロに等しい。弁護士の郷原信郎(ごうはらのぶお)氏は、数々の疑惑が巡り巡って国民の政治に対する無関心を生んだことが、もうひとつの問題だと指摘する。

「野党やマスコミの追及は表面的なもので、安倍政権側も『法令遵守上、問題がない』という答弁に終始したため、不毛な議論が続きました。政権に対しては不信を、野党に対しては失望を生じさせ、投票率が低下し結果的に『安倍圧勝』のスパイラルが形成された、と言えます」

安倍元首相がこの国に落とした影は、これからも色濃く残り続けるだろう。

’13年2月、代々木公園周辺をジョギングする元首相。2度目の就任後で、健康ぶりを各方面にアピールしていた
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『FRIDAY』2022年7月29日・8月5日号より

  • PHOTO小檜山毅彦(1枚目)原 一平(ジョギング) 鬼怒川 毅(佐川元理財局長) 小松寛之(誕生日会) 仙波久幸(結婚式)

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