町田啓太の“脱ぎ”に身内も…ドラマ「サービスショット」不要論争
イケメン俳優の“サービスショット”は不要なのではないか――。
フジテレビ系水曜ドラマ『テッパチ!』の演出をめぐり議論が巻き起こっている。
同ドラマは陸上自衛隊を舞台に繰り広げられる男たちの熱血青春ドラマ。主演はもっか人気急上昇中の町田啓太で、同僚役には佐野優斗や劇団EXILEの佐藤寛太などイケメン俳優たちがズラリと並ぶ。
自衛隊と言えば、厳しい規律と過酷な訓練で知られる。当然、隊員のカラダは引き締まった“キレッキレボディー”。その肉体美を楽しみにするファンも大勢いる。
制作サイドもそうしたニーズを敏感に察知したのだろう。同ドラマは7月6日放送の初回からキャスト陣のシャワーシーンが放送された。イケメンの肉体からほとばしる水滴。気付けば同ドラマの“名物”となっていた。
ところが、こうした演出に「待った」がかかった。
16日放送の『週刊フジテレビ批評』では、7月番組審議会で委員から、
「人気絶頂のスター俳優の上半身の裸を見せればファンは喜ぶという感覚をもし持っていらっしゃるのであれば、それはかなり古い考えなのではないか」
という意見が出たことを伝えた。これは初回で流れたシャワーシーンのことを指すと思われる。
これに対し、担当者は、
「現場からも描写として必要なのかという疑問の声は上がってきている」
とした上で、
「視聴者と現場の声に耳を傾けながら(描写は)細かく調整して作っていきたい」
と答えた。まさかの自局からのダメ出しだった。
他方でSNSでは、
《気にならない》
《自衛隊モノなんだから違和感ない》
と演出を肯定する意見も多い。
「これも時代の流れでしょうね。いまや水戸黄門の由美かおるの入浴シーンのような露骨なモノは完全NGです。そろそろヒロインの顔面ドアップも『毛穴が見えるからやめて』と言われそうで怖いですよ」(テレビ局関係者)
とはいえ、男女問わず“露出シーン”は昔から作品の起爆剤になってきたのも事実だ。
天下のNHK大河ドラマでも『青天を衝け』(’21年)の吉沢亮や、『麒麟がくる』(’20年)の長谷川博己が、ふんどし一丁で水浴びするシーンが挿入された。
映画の世界でも、’11年に公開された『プリンセス・トヨトミ』で、主演の綾瀬はるかがピチピチのYシャツを着て街を全力疾走するというシーンがあった。大揺れする胸元は口コミで広がり、同映画は大ヒット。映画関係者いわく、
「メディアで綾瀬さんの“大揺れシーン”が取り上げられてから一気に客足が伸びた。大半が綾瀬さん目当てで来ていた」
という。
『テッパチ!』に話を戻すと、フジ批評番組からダメ出しされたあとの20日放送でも、安定のシャワー室シーンが流れた。さらにはボディービルポーズや背筋“どアップ”も…。
「このドラマを作る時点で、イケメンのサービスショットは欠かせない。何の脈略もなく脱いだり、無理矢理そっち方面にドラマを展開させるのは良くないけど、物語の流れの中で自然なカタチで裸になるのはOKだという認識。NHKさんもそうだと思いますよ」(フジテレビ関係者)
年々厳しくなるコンプライアンス。ギリギリを狙って勝負する制作サイドの戦いは続く――。
- 写真:2018 TIFF/アフロ