年収13億円!”最もカネを稼いだ国会議員”が教える「財テク術」 | FRIDAYデジタル

年収13億円!”最もカネを稼いだ国会議員”が教える「財テク術」

「永田町には感謝しかない」けど……?

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12億9261万円ーー。22年7月に公開された、国会議員の年間所得でダントツの金額を稼いでいたのは、自民党の元榮太一郎(もとえ・たいちろう)前参議院議員だ。元榮氏は弁護士であり、法律ポータルサイト「弁護士ドットコム」の創業者でもある。2016年の参院選で千葉県選挙区から初出馬初当選を果たし、20年には財務大臣政務官を務めた。ところが今年7月の参院選には不出馬を表明。彼は年13億円近い収入をどうやって生み出していたのか、そして不出馬を決断した理由とは。参院選直後の本人に聞いた。

元参議院議員の元榮太一郎氏

日本人長者番付49位

かつて石原慎太郎都知事は、政治家と作家を兼業する効用をこう評していた。

「(兼業することで)アイディアが沸いてくる。都庁のテクノクラート(技術官僚)が思いもつかないような、大胆なことが浮かぶんだよ」

2016年から6年間、「弁護士」「弁護士ドットコムのオーナー会長」「参議院議員」と元榮太一郎氏は「三足の草鞋」を履いていた。ただ、今夏の参院選には出馬せず、今後は上場起業家として活動していくという。六本木にオフィスを構え、即断即決を求められる日々だ。濃紺のスーツから一転し、ブルーのジャケットを颯爽と着こなす。

「参議院議員時代は、千葉県全域が選挙区ですから、10人の秘書を雇い、土日祝日は分刻みで会合や主要なお祭りなどを回った。54市町村があり、市町村長選挙、市町村議会選挙、県議会選挙、衆院選挙、参院選挙、知事選挙と毎月千葉県内のどこかで選挙が行われ、出陣式は大概、日曜日の午前で休みはなかった。修行僧のような生活でした」

そんな多忙な日々の中、経営者の視点を活かし、男性の育児休暇の推進やテレワークの拡張など政治の場に解像度の高い、肌感覚のある肉声を届けることができた自負があるという。

「弁護士ドットコムは社長から会長となり、権限を新しい社長に譲り、時間を捻出しました。移動の間に携帯やSlack(スラック)を使って業務報告を受けたり、決裁していたりしました。

社長に権限を譲った以上、細かいところが気になっても口にしません。任せている以上、尊重した。重要な判断のときに、こうしよう、とは言わずに、こう思うけどどうだろう、と伝え方も考えました」

弁護士ドットコムの創業者でもあり、資産家で知られる。7月、国会議員の所得報告書で所得が公開され、21年度は「12億9261万円」とメジャーリーガーのような所得で他を圧倒。2位の逢沢一郎衆議院議員が8506万円で、1億円を超えたのは元榮氏のみだ。『Forbes JAPAN』で、2021年度の総資産12億ドル、日本人長者番付49位と報じられた。

「毎年、年明けになると、フォーブスから英語で『あなたの資産をこう算出している。あなたの個人資産の管理会社が持つ弁護士ドットコムの持ち株はいくらで、不動産はいくらで、合計で12億ドルと算出したが、誤りはないか』と尋ねてくる。公開している情報ですが、よく調べているな、と驚きます」

投資の「鉄則」を守る

今年に入り世界的に金利上昇は続き、グロース株は株安となり、弁護士ドットコムの株価も年始の価格から3分の2程度に。元榮氏の資産の大半が自社株なため、現在の総資産は8億ドル程度という。

「気をつけているのは、投資の世界の鉄則である『分散』です。資産分散、通貨分散、時期の分散。上場した7年前は弁護士ドットコムの株式のみでしたが、不動産投資や有価証券にも手を広げました。

ポートフォリオでいえば、弁護士ドットコム株が7割、不動産や有価証券が残りです。個別株は企業分析する時間がないことと、企業のトップとも話せる立場にあるため、インサイダー取引の疑いが持たれるので保有していません」

参院議員任期満了後、弁護士ドットコムの社長に復帰した元榮氏

元榮氏までとはいかなくとも、資産を増やすにはどうすればいいだろうか。このインフレ下では、円預金のみでは目減りしていく一方だ。

「私がまさにやっていますが、貯蓄から投資です。例えばアメリカのインデックス投信で、NASDAQ100指数やS&P500指数を構成した投信があります。また、米国の成長株の投信も最近まで好調な成績をあげていた。利上げやリセッション(景気後退)で下げる局面はありますが、均せばアメリカのインデックス投信は右肩上がりしています。

長期で積み立てていけばリスクは少ないので、私は下がったときに買い足しもしている。相場格言で『落ちたナイフは拾うな』とありますが、コロナショックで落ちきったと判断したタイミングでは買い足しました。円預金をドルにしてみるのもいいでしょう。失っても悔しすぎない額からはじめるのをオススメします」

参議院議員という草鞋を脱いだことについては「令和の経済成長の牽引役になるため」と語り、こう続けた。

「政治の世界でもよく成長戦略という言葉を使いますが、実現するのは、やはり民間の力です。政治の世界では全体を100とすると51人が是とすると制度や法律が変わっていく。この51にまで到達させるのは民間の力なのです。

それで言えば、契約マネジメントプラットフォーム『クラウドサイン』が日本に色濃く残るハンコ文化を変えてきたんです。図らずもコロナ禍で推し進められましたが、電子契約が民間にそれなりに広まっていた土壌があってこそ、政治家が『脱ハンコ』と言えました。

政治家として国家観を磨き上げたうえで、起業家として令和の経済成長を牽引していきたいと考えています。昭和の時代、松下電器産業(現パナソニック)、本田技研工業(ホンダ)、ソニーが日本の経済成長の牽引役となった。民間に戻って令和の時代のデジタル分野で経済成長の牽引役の一人となりたいです」

「国会議員は国民の縮図」

良識の府、と呼ばれた参議院だが、元アイドルやユーチューバー、俳優など良識を疑うような言動を取るものがバッジを付ける事態となっている。

「政治家になって、世の中にはこんなに多種多様な人がいるのか、と実感できた。国会議員という立場で信じられないスキャンダルを引き起こす人もいましたが、それはごく一部で、多くの有権者から選ばれた方は選ばれるだけあって光るものを持っている。

れいわ新撰組、NHK党、参政党といろいろな考えを持った人が国会に来ることで、少数の人の意見も伝えられるようになるでしょう。ユーチューバーが議席を取ったことも世相を反映している証、国会議員は国民の縮図と私は考えています。

6年間、参議院議員として実感したのは、永田町の人の大半は見識高く、寝食を忘れ取り組んでいる。不謹慎な人はほとんどいない。これなら民間に戻っても大丈夫だな、と至りました。永田町には感謝しかない」

独自の文化を持つ永田町。「経営者の目線」を持って再び戻ることもあるかもしれない。

  • 取材・文・写真岩崎大輔

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