竹中平蔵 パソナ&オリックスから「お役御免」になった納得の背景 | FRIDAYデジタル

竹中平蔵 パソナ&オリックスから「お役御免」になった納得の背景

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パソナからの退任が発表された竹中氏

政財界で大きな存在感を誇ってきた竹中平蔵・慶大名誉教授(71)がターニングポイントを迎えている。7月19日、人材派遣大手のパソナグループが竹中会長の「8月退任」を発表したのだ。

竹中氏は慶大教授時代の2001年に小泉純一郎首相から経済財政政策担当相に指名され、その後、金融担当相、郵政民営化担当相、総務相などを歴任した。2013年1月には安倍晋三政権で、日本経済再生本部の「産業競争力会議」や国家戦略特区の特区諮問会議メンバーなどに就任した。

「竹中氏は歴代内閣で重用されてきました。本人は否定していますが、小泉政権が推進した新自由主義の”旗振り役”として、影響力を大いに行使したのも間違いない。欧米流の競争至上主義を称揚する一方で、地方の商店街にシャッター街を作った張本人ではないかと指弾されることもありました」(全国紙経済部デスク)

そんな竹中氏に決定的な評価を下したのが、ジャーナリストの佐々木実氏の手による『竹中平蔵 市場と権力』だった。竹中氏の光と影を丹念に追って、大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞のダブル受賞を果たした。

本書は竹中氏を巡る様々な疑惑について言及し、中には看過し難いものもあった。たとえば日本開発銀行の職員だった竹中氏が米ハーバード大学の研究員となり、同銀の先輩と行った共同研究について、「独り占め」をしたという経緯が詳述されている。

さらに「パーマネントトラベラー」、つまり、ある国に税金がかからない間だけ滞在し、居住者になる前に他の国に移動して生活している者として、竹中氏自身が税金を回避しているのではないかという見方が浮上したことがあり、実際そのように報じるメディアもあった。

「竹中先生が助教授時代に、パーマネントトラベラーについて授業で熱心に語っていたことがありました。法律には抜け穴があるともはっきり言っていて、政治家になった後、その言葉の真意について問いただしたいと思ったこともありましたね(笑)」(慶大の卒業生)

民間出身の閣僚として活動していた竹中氏は2004年に参院議員に当選。しかし、2006年には議員辞職して政界引退を表明し、慶大に戻った。

2009年8月からパソナグループ取締役会長を務めていたが、このたび本人から「若いリーダーに託したい」と退任の申し出があったという。

加えて、オリックスも竹中氏の取締役退任を4月に発表している。

「創業者の宮内義彦氏は竹中氏とタッグを組んで規制緩和に取り組んできました。その一方で、“いつまで取締役をやるのか?”と疑問の声も出ていたようです」(前出・デスク)

他方、今回図らずも続いた”竹中外し”について、最初の仕掛け人は政府だという指摘がある。

「今年の4月、国家戦略特区諮問会議の委員から竹中氏は外されています。岸田政権は、安倍、菅両政権の経済政策から距離を置く『新しい資本主義』を標榜しています。この政策のスタンスはハッキリしない部分もありますが、市場の自由競争を重視する新自由主義(=規制緩和)とは決別したいという意図が見えます」(同前)

竹中氏は、もはや多くの国民が忘れ去っている「デジタル田園都市国家構想実現会議」(議長・岸田首相)のメンバーでもあるのだが、こちらも”お役御免”となる可能性があるという。

「岸田政権としては経済政策についてもこれまでの政権との違いを強調したいという狙いがあります。そんななか、これまでの政権で重用されてきた竹中氏をいつまでも要職に置いておくとは考えにくい」(同前)

前出の慶大の卒業生によると、竹中氏は学生時代、あまりにお金がなく「キャベツをかじって」糊口を凌いでいたと語っていたこともあるという。そんな学生時代からは想像もできないほど一時代を築き、栄華を極めた。だが、時は流れ、竹中氏が築いた”時代”が終わろうとしているのかもしれない。

  • 写真共同通信社

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