TKO木本武宏 不明点多く謝罪会見は早くも「修羅場の予感」
お笑いコンビ『TKO』木本武宏の投資トラブルが大きな関心を集めている。木本は総額7億円超のトラブルを抱え、7月23日付で松竹芸能を退社。出演番組は終了、もしくは差し替えとなった。
木本は2年ほど前に知人を通じて知り合ったA氏からFX取引(外国為替証拠金取引)や不動産関連の投資を持ちかけられ、出資。当初は順調だったが、昨年末あたりから連絡が取れず、返金もままならない状態に陥ったという。
2年前と言えば、ちょうど新型コロナウイルスの感染が広がり始めた時期。お笑い関係者によると
「芸人の先行きも不透明になり、今後を心配した芸人仲間10人ほどに木本さんはA氏を紹介したそうです。あくまで善意によるものと主張しています」
という。
ただし、今回A氏が投資の助言や運用、仲介をする際に必要な金融商品取引業の登録を行っていないことが判明。木本もそのことを知らなかったそうだが、人に勧めるのに最低限の知識であり、杜撰さも見え隠れする。
芸人の被害額はひとり数十万円から数千万円と幅広い。なかでも推定損害額5000万円と言われるお笑いコンビ『平成ノブシコブシ』吉村崇は出演番組で
「欲、かいちゃったな、という話ですね、僕が」
とあくまで“投資は自己責任”と強調しつつ、木本には
「(相方の)木下さんからペットボトルを借りて、トルネードで木本さんにぶつけたいですよ」
と笑いを交えながら語った。
「木本さんはできる限り、自己資金で返金を申し出ているようです。ここで大事なのが、個人間でやりとりしないこと。後輩芸人の中には吉村さんのように『投資した自分も悪い』となって、全額返金を求めないケースがあります。
情の部分もあるのでしょう。仮に返金対応するならば、代理人を立てないと、またワケのわからないことになります」(法曹関係者)
現在、木本側はA氏に返金を求めて民事、刑事の両面で法的措置を検討しているという。
一連の騒動では木本の誠意ある対応も話題となっている。自分の非を認めて謝罪し、自己資金で返済の意志を示した。明石家さんまや松本人志などの大物も
「本人に悪気はない」
「そんな奴ではない」
といった主旨の発言もあった。それでもまだまだ腑に落ちない点があるのも事実だ。
「木本さんはあくまで後輩のためを思って、投資話を持ち掛けたとしていますが、その時の勧誘文句がはっきりしません。『元本保証』『年利〇%』といったワードが出たらアウトですし、ある後輩はお笑いに関することで呼び出され、そこで延々と出資を促されたとか。
それでも断ると『もう、ええわ』と露骨に不機嫌になったと言います。これが本当ならば、木本さんは何らかの事情で“集金”を急いでいたことになる」(ワイドショー関係者)
木本側は出資金を集めるにあたり、手数料などの“見返り”は一切得ていないと否定している。ただ、今回は失敗に終わったが、運用後の“条件”については明らかになっていない。
これについては、テレビ朝日系『モーニングショー』でコメンテーターの玉川徹氏が
「ただ単によかれと思ってお勧めしたのか、何らかの形で資金を集めれば自分の得になるような、そういう部分があったとしたら違ってくる」
と指摘。手数料という形ではなく「利率が良いような運用など」で便宜を図れると主張した。そしてこう続けた。
「そういう部分でもないと、それだけの金額を集めるモチベーションが出てくるのでしょうか。単なるいい話だからみんなに勧めるよで、そこまでの金額に行くのかは若干疑問」
なかなか芯を食った見立てに司会の羽鳥慎一も
「よかれと思って、億の単位というのは、ちょっと考えづらいかもしれないです」
と同調した。
木本は8月にも記者会見を行う。この辺りの疑問にどう答えるのか。
「もっか記者との想定問答を必死に考えている最中でしょうね。ひとつ間違えれば法に問われることにもなる。
記者も記者で、必ずしもこれまでの木本さんの言い分が本当だと思っていない。会見は重箱の隅をつつくような神経戦になるような気がします」(スポーツ紙記者)
木本は自らの口で納得させることができるか――。
- PHOTO:小池延幸