夏の甲子園 「大阪桐蔭」を止めるのは誰だ? 注目選手一挙出し! | FRIDAYデジタル

夏の甲子園 「大阪桐蔭」を止めるのは誰だ? 注目選手一挙出し!

8月6日開幕! 森下瑠大(京都国際)、浅野翔吾(高松商)、 佐倉侠史朗(九州国際大付)ほか

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大阪大会決勝で履正社に7-0と完勝し、喜びを爆発させる大阪桐蔭。控え選手にも、他校ならばスタメンクラスの実力者がひしめく

今夏は地方予選から波乱続きだ。花巻東(岩手)や広陵(広島)など強豪校が続々と敗退。そんな中で圧倒的な強さを見せたのが、激戦区の大阪を7試合合計54得点1失点で勝ち抜いた大阪桐蔭だ。

昨秋の明治神宮大会、今春のセンバツで優勝し、夏の甲子園を制すれば’98年の横浜高校以来、史上2校目となる高校主要大会3冠を達成する大阪桐蔭。世代最強チームを牽引するのは、2年生にしてすでに「桐蔭歴代最高左腕」との呼び声高い前田悠伍だ。最速148㎞のストレートにカットボールやチェンジアップ、100㎞台のカーブを織り交ぜ、高い奪三振能力を持つ。センバツでは出場した全投手中1位の防御率0.78をマークした。スポーツジャーナリストの安倍昌彦氏は、前田の特長に「完成度の高さ」を挙げる。

「2年生ながら、すでに今年のドラフトでも1位指名できるレベルと評されています。快速球と多彩な変化球に加え、『投げる以外の仕事』も完璧なんです。走者を出しても、牽制(けんせい)が巧みで盗塁を許さない。送りバントをされても、正確で素早いフィールディングで簡単に進塁させない。打者の狙いを読み、裏をかく投球術も一級品です。投手としての総合力と、技術に裏打ちされた『オレが打たれるわけがない!』という揺るぎない自信が、前田投手を難攻不落の左腕にしています」

女房役を務める3年生の松尾汐恩(しおん)もドラフト上位指名必至の逸材だ。

「中学時代は強豪校のショートでならしただけあり、弾(はじ)けるような身のこなしと素早いフットワークで、プレーのスピード感がすばらしい。昨夏の甲子園には、当時の2年生で唯一レギュラーとして出場。力不足の感があったバッティングもこの1年で向上し、高校通算35本塁打を打つスラッガーに成長しました」(安倍氏)

他にも急成長中の右のエース・川原嗣貴(しき)や4番の丸山一喜など超高校級のタレントがひしめく。戦力的に一頭地を抜く大阪桐蔭が、今大会の優勝候補筆頭であることは間違いない。

「桐蔭包囲網」の実力者

今大会はどの出場校も「打倒・大阪桐蔭」を掲げている。その最右翼は、安倍氏が「桐蔭相手でも完封する可能性がある」と激賞する左腕・森下瑠大(りゅうだい)を擁する京都国際だ。高校野球専門誌『ホームラン』元編集長の戸田道男氏が世代ナンバーワンと言われる実力を解説する。

「ストレートは最速145㎞で、スライダー、カーブ、チェンジアップなどの変化球も多彩。厳しくコーナーを突く制球力があり、投球テンポもよい。昨年の甲子園では、初出場でのベスト4入りを果たす原動力になりました。懸念点は左肘(ひじ)の違和感で予選の登板が2試合に留まったこと。大阪桐蔭を倒すには万全の状態の森下あっての話。エースの負担をどう減らすか。小牧憲継(のりつぐ)監督の起用法に注目が集まります」

そこで小牧監督は、右のエース・平野順大(じゅんた)に期待を寄せているという。森下と同じく最速145㎞のストレートを武器に押していく強気なピッチングが魅力。Wエースで最強軍団に挑む。

一方で超高校級のスラッガーを擁し、打ち勝つ野球で金星を狙うチームもある。その筆頭が182㎝、106㎏の巨躯(きょく)でホームランを量産する怪童・佐倉侠史朗(きょうしろう)が4番を打つ九州国際大付(福岡)である。

「まだ2年生ながら高校通算21本塁打を記録。そのうち9本が公式戦で、勝負強さが魅力です。大阪桐蔭のエース・前田とは同学年のライバルで、昨年の神宮大会では前田からホームランを放っています。試合後には前田からLINEで『1打席目は真っ直ぐで勝負したかった』と本音を明かされたそう。佐倉は『それを一発で仕留められたのは大きな自信になった』と対決を振り返りました」(戸田氏)

昨年、イチロー(48)が指導したことで話題となった高松商業(香川)の4番で、高校通算64本塁打を誇る右の大砲・浅野翔吾も注目スラッガーの一人だ。

「171㎝・86㎏とサイズは小さいですが、腕っぷしが強くパワーの塊です。遠投115mのレーザービームを誇る守備も魅力。さらにイチローさんの指導を受け、左打席でのバッティングにも挑戦。右のアンダースローなど変則派と対するときに、活用しているようです」(戸田氏)

他にもヤクルトスワローズで大爆発中の村上宗隆(22)の実弟で九州学院(熊本)の4番を担う村上慶太や、センバツ準優勝の近江(滋賀)の主砲で、高校通算30本塁打の山田陽翔(はると)も要チェックだ。

兄弟プレーヤーにも注目

昨年の甲子園優勝校である智弁和歌山は超高校級クリーンナップを武器に連覇を狙う。桐蔭のエース・前田に振り負けないよう、ピッチングマシンを160㎞に設定し、打てるようになるまで長い時は2時間以上もバットを振り続けた。その結果、今春の近畿大会決勝で大阪桐蔭に3-2で勝利。前出の安倍氏が語る。

「エースを務める武元一輝(いっき)は150㎞近い速球を投げながら、変化球を低めに集められる技術も備えています。打っては中軸の5番を務め、超高校級のスイングスピードと飛距離でチャンスを確実にものにします。前を打つ岡西佑弥は、U-15日本代表でも4番を務めた強打者。女房役で3番を打つ渡部海とともに3人で組むクリーンナップは大きな驚異です」

今夏の甲子園では、兄弟プレーヤーにも注目だ。15年振りに甲子園に挑む市立船橋(千葉)の中心は”森本ツインズ”だ。

「弟の哲星(てつせい)がエースを、兄の哲太が中軸を担っています。哲星は143㎞のストレートと落差の大きいカーブが武器。千葉大会決勝では180球完投でスタミナ面の強さも証明しました。二人が高校で伸びたのは、お母さんの支えが大きい。女手一つで二人を育て上げ、強豪校で野球を続けるために鳥取県から千葉県へ引っ越した。お母さんへ恩返しをしたいという思いは、人一倍強いはずです。
八戸学院光星(青森)の洗平(あらいだい)兄弟も注目。3年生の兄・歩人(あると)は最速144㎞を誇る右のエース。1年生の弟・比呂は最速138㎞左腕です。予選決勝では兄弟リレーを含む6投手の継投で接戦を制しました。粘り強い継投策がハマれば、大物食いも夢じゃありません」(前出・戸田氏)

大阪桐蔭が下馬評通り勝ち上がるのか。それとも下剋上を果たすチームが現れるのか。熱戦は8月6日に幕を開ける。

松尾汐恩(しおん)[ 大阪桐蔭 ]
178㎝ 76㎏ 右投右打

捕手としての能力も超高校級だ。2塁送球タイムは1.88秒と、プロのトップレベルと遜色のない強肩を誇る。

松尾汐恩(しおん)[ 大阪桐蔭 ] 178㎝ 76㎏ 右投右打

前田悠伍[ 大阪桐蔭 ]
179㎝ 75㎏ 左投左打

高校入学以来、黒星を喫したのは1度だけ。「投手王国」と呼ばれる桐蔭にあっても、その存在感は絶大だ。

前田悠伍[ 大阪桐蔭 ] 179㎝ 75㎏ 左投左打

浅野翔吾 [ 高松商業 ]
171㎝ 86㎏ 右投両打

珍しいスイッチヒッターのスラッガー。予選では全12球団がスカウトを派遣するなどドラ1候補として注目を集める。50m5.9秒の俊足を活かしたセンターの守備範囲の広さも魅力。

浅野翔吾 [ 高松商業 ] 171㎝ 86㎏ 右投両打

佐倉侠史朗(きょうしろう)[ 九州国際大付 ]
182㎝ 106㎏ 右投左打

極端に重心を落とし、バットを高く掲げるフォームは、西武の森友哉を意識したという。課題と言われるインコースへの対応をどこまで改善できているかが、桐蔭攻略の鍵を握る。

佐倉侠史朗(きょうしろう)[ 九州国際大付 ] 182㎝ 106㎏ 右投左打

森下瑠大(りゅうだい) [ 京都国際 ]178㎝ 74㎏ 左投左打
平野順大 (じゅんた)[ 京都国際 ]171㎝ 69㎏ 右投右打

平野が1番を、森下が4番を務めるなど打撃面でも2人がチームを牽引する。昨年のレギュラーが7人残るなど、経験値では桐蔭にも引けを取らない。

森下瑠大(りゅうだい) [ 京都国際 ]178㎝ 74㎏ 左投左打 平野順大 (じゅんた)[ 京都国際 ]171㎝ 69㎏ 右投右打

村上慶太[ 九州学院 ]
189㎝ 93㎏ 右投左打

練習試合では左中間に130m弾を飛ばしたこともある。パワーは申し分ないが、足りないのは確実性。本人も課題に挙げる「一発で仕留める確率」を、本番までに修正できるか。

村上慶太[ 九州学院 ] 189㎝ 93㎏ 右投左打

武元一輝(いっき)[ 智弁和歌山 ]187㎝ 86㎏ 右投左打
渡部 海[ 智弁和歌山 ]180㎝ 80㎏ 右投右打

187㎝という高身長から繰り出す最速148㎞のストレートが武元の武器。高校通算14本塁打のパンチ力も魅力。渡部はショートバウンドの処理がうまく、武元も厚い信頼を寄せる。

武元一輝(いっき)[ 智弁和歌山 ]187㎝ 86㎏ 右投左打 渡部 海[ 智弁和歌山 ]180㎝ 80㎏ 右投右打

森本哲星(てつせい)[ 市立船橋 ]
175cm 73㎏ 左投左打

森本ツインズの弟で、エース左腕としてチームを引っ張る。ほかにもプロ注目のキャッチャー・片野優羽や、1年生で5番を打つ大野七樹など活発な打線もチームの特長だ。

森本哲星(てつせい)[ 市立船橋 ] 175cm 73㎏ 左投左打

森本哲太[ 市立船橋 ]
175㎝ 71㎏右投右打

中学時代は捕手だった兄の哲太。双子バッテリーとして全国大会にも出場した。パンチ力のある打撃が武器で、千葉予選決勝では弟を援護するランニングホームランを放った。

森本哲太[ 市立船橋 ] 175㎝ 71㎏右投右打

『FRIDAY』2022年8月19・26日号より

  • PHOTO朝日新聞社(大阪桐蔭、前田) アフロ(松尾) 山田次郎(佐倉、村上) 霜越春樹(森下&平野) 共同通信社(武元&渡部) 星谷剛史/yellsports千葉(森本兄弟)

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