実は「国内」もお得だった!外資系の「ホテル修行」が人気の訳 | FRIDAYデジタル

実は「国内」もお得だった!外資系の「ホテル修行」が人気の訳

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コロナ禍も相次ぐ日本への進出、“リピーターの囲い込み“競争も激化

海外からの訪日人気に伴い、外資系ホテルチェーンのホテルブランドがここ数年、次々と日本進出している。以前なら「宿泊代金もハードルも高い」といったイメージがあったが、最近では国内のビジネスホテルと遜色ない値段で見かけることも多い。

日本に進出する主な外資系ホテルチェーン。ここ数年は新型コロナ禍にもかかわらず開業ラッシュとなっている
日本に進出する主な外資系ホテルチェーン。ここ数年は新型コロナ禍にもかかわらず開業ラッシュとなっている

そんな外資系ホテルチェーンに泊まって上級会員を目指す人たちも多い。航空会社の上級会員取得を目指す飛行機修行に続く「ホテル修行」である。近年、飛行機の次はホテル、またはその逆という流れも見受けられる。

外資系ホテルチェーンには、日系にない魅力がいくつもある。泊まるだけで非日常体験として海外旅行気分が味わえるのも1つだが、各ホテルチェーンの会員になるとさらに魅力が倍増する。

日系の「ビジネスホテル」並みの料金で泊まれるブランドが続々進出中

まず現在、日本に進出する主な外資系ホテルチェーンは、以下の通り。

  • ■マリオット・インターナショナル(世界139ヶ国、30ブランド、約8000軒)
  • ■ヒルトン・ホテル&リゾーツ(世界122ヶ国、18ブランド、約6800軒)
  • ■インター・コンチネンタル・ホテルズ・グループ/IHG(世界100ヶ国以上、17ブランド、約6000軒)
  • ■アコー・ホテルズ(世界100ヶ国以上、43ブランド、約5100軒)
  • ※数値はいずれも各ホテルチェーンの公式サイトより

ほかにも、ハイアットホテルズ、フォーシーズンズホテルズ&リゾーツなど、多くの外資系ホテルチェーンが日本へ進出している。

例えば、アコー・ホテルズの場合、4つの「ランク」に応じたブランドがある。最上級の「ラグジュアリー」ではフェアモントソフィテルなど。続く次の「プレミアム」はプルマンスイスホテルなど、「ミッドスケール」ではノボテルメルキュールなどが該当。最も気軽に利用できる「エコノミー」では、イビスイビススタイルズイビスバジェットなどがある。

その中でも注目したいのが、「ラグジュアリー」なホテルの進出が報じられる陰で、着実に増加している「ミッドスケール」「エコノミー」に当てはまるライン。これらは日本のちょっと高級なビジネスホテル相当と考えていいだろう。実際、ビジネス利用も非常に多い。

例えば、京都の中心部で宿泊代金を調べてみた。日系の「ローコスト」なビジネスホテルとも競合している。大阪や札幌などのエリアでも同様の現象が見られる

  • 「三井ガーデンホテル京都四条」4518円~
  • 「イビススタイル京都四条」★5354円~
  • 「アークホテル京都」5730円~
  • 「ザ ロイヤルパークホテル 京都三条」6124円~
  • 「東横INN京都四条烏丸」7160円~
  • 「Moxy Kyoto Nijo」★7826円~
  • 「ドーミーインPREMIUM 京都駅前」9505円~
  • ★が外資系ホテルチェーン(9月上旬の平日、1室2名料金、Googleホテル参照)

外資系が魅力的な理由は世界規模の「上級会員」制度

ホテル予約は「楽天トラベル」「じゃらん」「エクスペディア」などのOTA(Online Travel Agent)が一般的。例えば「楽天トラベル」だと宿泊金額などに応じて楽天ポイントが付き、「ホテルズドットコム」では10泊すると1泊無料などの特典もある。あらゆるホテルを比べて選ぶのに、OTAが便利なのに異論はないだろう。

一方、「最も安く泊まるにはホテル公式サイトから直接予約」という流れも近年広がりつつある。しかも「レイトチェックアウト」「ドリンク進呈」など独自の特典も。利用客にとって変更やキャンセルなどで融通が利きやすい上、二重予約などのトラブルにも遭いにくい。宿泊費も今なら中~上級クラスの日系ビジネスホテルとそう変わらず、「会員限定料金」ならさらにお得だ。

「Marriott Bonvoy™ ロイヤルティプログラム」のプラチナエリートは系列のホテルで年間50泊すると獲得できる。レイトチェックアウト16時までの特典など充実
「Marriott Bonvoy™ ロイヤルティプログラム」のプラチナエリートは系列のホテルで年間50泊すると獲得できる。レイトチェックアウト16時までの特典など充実

ホテルの会員になると通常、宿泊に応じたポイントなどが貯まる。このルールは日系も外資系もほぼ同じだが、大きな違いは「ホテルチェーンの規模」だ。日系の場合、宿泊実績を重ねて無料宿泊特典を得たとしてもその恩恵は日本国内にほぼ限られる。一方、外資系では宿泊実績に応じてシルバー、ゴールド、プラチナなどの「ランク」があり、しかも特典は全世界に展開するホテルブランドで受けられる。

ヒルトン系列のホテル客室に置いてあったミネラルウォーター。「Hilton Honors」シルバー以上の上級会員は無料、それ以外は1本2ドル(約270円)
ヒルトン系列のホテル客室に置いてあったミネラルウォーター。「Hilton Honors」シルバー以上の上級会員は無料、それ以外は1本2ドル(約270円)

ほかにも、「最低価格の保証」「チェックアウト時間が遅め」「客室やや広め」「デザインがおしゃれ」などメリットは多々。さらに、ホテルの上級会員になると、滞在中に特別な「ラウンジ」が利用できたり、部屋が無料でアップグレードされたり、豪華な朝食が無料になることも。同一のホテルチェーンなら、ランクごとの特典は基本的に、世界中にあるホテルで共通ルールである。

ウェスティンホテル大阪のエグゼクティブクラブラウンジ。ドリンクや軽食、アルコールなど営業時間内で提供する。「Marriott Bonvoy™ ロイヤルティプログラム」プラチナエリート以上で利用可
ウェスティンホテル大阪のエグゼクティブクラブラウンジ。ドリンクや軽食、アルコールなど営業時間内で提供する。「Marriott Bonvoy™ ロイヤルティプログラム」プラチナエリート以上で利用可

今、国内での外資系ホテルチェーンの「ホテル修行」が狙い目なワケ

新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、今も海外旅行へ気軽に行きづらい日々が続く。外資系ホテルチェーンのホテル修行は、国内旅行でも可能だ。しかも今、外国人の個人旅行客がおらず、宿泊代金も安い。国内宿泊で今のうちに実績を積み、いざ海外旅行が解禁された時、貯まったポイントを一気に使うのをぜひおすすめしたい。

例えば、日本人に人気の定番「ハワイ」は、ホテルの宿泊費がもともと高い。しかも今は物価高騰と円安、米国本土からの旅行客で人気となり、それなりのランクだと1泊1室4、5万円も珍しくない。だからこそ、日本で貯めたポイントなどで宿泊費を節約できるのは、かなり大きい。実際、ハワイにはマリオットやヒルトンなど米国系ホテルチェーンのブランドはいくつもある。

ハワイ島コナにある「コートヤード・キング・カメハメハ・コナ・ビーチ・ホテル」はプールやビーチなどがある人気リゾートホテル。現在だと1泊最低5万円ほどするが、ポイント利用でも宿泊できる
ハワイ島コナにある「コートヤード・キング・カメハメハ・コナ・ビーチ・ホテル」はプールやビーチなどがある人気リゾートホテル。現在だと1泊最低5万円ほどするが、ポイント利用でも宿泊できる

また、ホテルの上級会員資格は、ゴールドやプラチナといった上級のクレジットカードに無料で付いていることもある。日ごろからカード決済が多い人は一度チェックしてみると良いだろう。「ダブルポイント」「宿泊2倍」などのキャンペーン時に集中的に連泊する“ホテル修行僧”もいる。効率良く上級会員になる方法は、飛行機のマイル修行と重なる部分もある。ただ気を付けたいのは、ホテルの場合は必ず公式サイトからの予約が必要だということ。OTAや旅行会社などからの予約は宿泊実績としてカウントされない。

ヒルトン系列のホテルで「ヒルトン・オナーズ」のゴールド会員以上だと朝食が無料で付く。ちなみにこの朝食は10ドル(約1400円)
ヒルトン系列のホテルで「ヒルトン・オナーズ」のゴールド会員以上だと朝食が無料で付く。ちなみにこの朝食は10ドル(約1400円)

世界を見渡すと、入国規制が次々と緩和され、海外旅行が本格再開している。日本も入国緩和すると、国内のホテル価格が上がることは必至。今のうちに外資系ホテルチェーンの会員になって泊まり、ちょっと優雅な気分を味わいつつ、上級会員も目指してみてはいかがだろうか。

  • 文・写真Aki Shikama/シカマアキ(特記以外)

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