黒島結菜『ちむどんどん』内容に非難殺到、離脱続出で“黒歴史”に | FRIDAYデジタル

黒島結菜『ちむどんどん』内容に非難殺到、離脱続出で“黒歴史”に

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NHK朝ドラ『ちむどんどん』ヒロインの黒島結菜。だが、内容に批判が殺到し…
NHK朝ドラ『ちむどんどん』ヒロインの黒島結菜。だが、内容に批判が殺到し…

朝ドラ『ちむどんどん』(NHK)への非難の声が鳴り止まず、誹謗中傷に近いコメントを問題視する声すら上がっている。

今作は、沖縄料理に夢をかける黒島結菜演じるヒロイン・比嘉暢子と支え合う兄妹たちの絆を描く群像劇。今回の朝ドラに一体、何が起きているのか。

「まず指摘されているのは、先が読めてしまう予定調和な展開。例えば第17週では、暢子が勤める高級イタリアン『アッラ・フォンターナ』に泥棒が入り、売り上げと権利証が盗まれ、強面の男たちがその権利証を1000万円で買い取るよう迫ります。これをオーナーの房子(原田美枝子)がきっぱり断ると、チンピラたちの執拗な嫌がらせが始まるといった、まるでコントのような展開に“吉本新喜劇か”との声が寄せられる一方、“吉本新喜劇に失礼”といったコメントも上がる始末。

ドタバタ中心の軽演劇は演者の笑わせる技術が巧みなため、その後の展開が読めてしまっても笑えます。しかし『ちむどんどん』の視聴者はそもそも笑いを求めていません。それよりも今回のような先が読める展開にシラけてしまい、感情移入ができなくなっているのではないでしょうか」(ワイドショー関係者)

その一方で、予測不能の展開に首をかしげてしまう場面もある。

「第17週では、暢子と和彦(宮沢氷魚)の結婚に強硬に反対していた和彦の母・重子(鈴木保奈美)。ところが第18週では、昔闇市で食べた懐かしい味に心動かされ手の平を返したように二人の結婚を祝福してしまう。しかも自分のことを『しーちゃんと呼んでくださる?』とたたみ掛ける展開には、目が点になる視聴者もいました」(前出・ワイドショー関係者)

暢子との結婚に立ちはだかったラスボス・重子のあっけない陥落。しかも、突然の“キャラ変”にも理解が追いつかず、脱落する視聴者が出ている。

そもそも“予定調和”は、なぜ起きてしまうのか。

「今作は脚本家の羽原大介氏が最終週までプロットを作り、それを土台に制作統括、チーフ演出と羽原氏の3人が話の展開やセリフを第1週から順番にブラッシュアップしながら詰めていくスタイルをとっています。こうしたプロセスを踏むうちにストーリーやセリフに新鮮味がなくなり、予定調和のループに陥ってしまったのかもしれません」(制作会社プロデューサー)

そんな中、8月12日に放送された第90話に、気になるシーンが登場する。

二人の晴れの日、結婚式披露宴が「アッラ・フォンターナ」で行われ、挨拶に立ったオーナーの房子は、お店の名前の由来がイタリア語で“泉”であり、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの言葉《汝の立つ処深く掘れ、そこに必ず泉あり》から引用したと紹介するシーンが登場する。続いて

「今、若い二人の前には明るい未来が開けています。ですが、人生、山あり谷あり。どうか足元を深く掘り、見つめて、泉を掘り当ててください」

といった言葉を贈る。この言葉にこそ、『ちむどんどん』復活へのヒントが隠されているのではないか。

「披露宴の席で暢子が作った沖縄料理を、みんなが美味しそうに食べる姿を見て『沖縄料理の店を開く』と宣言する暢子。これは、暢子自身が“立つ処”を掘ってみた結果。

ですがただ沖縄料理の店を開くだけなら、想定内の予定調和にすぎません。“深く掘る”のなら、新聞社やおでん屋台で働いた一見無駄に見える経験などを活かして、あっと驚く伏線回収劇を見せてほしいところです」(前出・制作会社プロデューサー)

今後暢子は、東京で飲食店を開いた末に、沖縄に戻る決意をする。その過程で、これまで家族に迷惑をかけっぱなしだった“ニーニー”こと賢秀が、暢子を助けるといった伏線回収劇も用意されているという。

残り1か月半あまり。「汝の立つ処深く掘れ、そこに必ず泉あり」を胸に、くれぐれも今作が女優・黒島結菜の黒歴史にならないことを祈るばかりだ。

  • 島 右近(放送作家・映像プロデューサー)

    バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』(竹書房新書)を上梓。電子書籍「異聞 徒然草」シリーズも出版中

  • PHOTO近藤 裕介

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