与沢翼が見た日本の現状「いまこそインバウンド需要を伸ばすべき」

「これが今回購入したズボンです。ドルガバではもろもろ含めて187万円分の服を購入しましたね」

東京・銀座の『ＤＯＬＣＥ＆ＧＡＢＢＡＮＡ』から出てきた与沢翼氏（39）はそう語り、購入した奇抜な柄のズボンを広げて見せてくれた。

’14年の経営破綻後、海外へ移住。現在はドバイの「５億円豪邸」に家族４人で暮らしている与沢氏は、７月中旬、３年５ヵ月ぶりに日本に一時帰国した。

「最後に帰ったのはコロナ禍前の’19年３月です。経営破綻後に海外に出て以来、日本に帰ろうとはなかなか思えなかった。逃げ出したような、後ろめたい気持ちがどこかにあったんです。でもようやく、フラットに日本という国を見られるようになったと感じています。今回の帰国の目的は、子供たちを祖母に会わせること。完全に家族行事ですね。日本はドバイよりも涼しくて過ごしやすい。全然猛暑じゃないですよ（笑）」

不動産や仮想通貨などで復活を遂げた与沢氏は現在、85億円を超える資産を保有しているという。今回の一時帰国の予算はいかほどか。

「ビジネスクラスで帰ってきましたが、コロナの影響で高騰している往復のフライト代がシッター代を含めて300万円。ホテル代が600万円。今回の旅では『毎日美味しいご飯を食べる』と決めているので、食事代は一日10万円ほど。それと、飲み代が一晩で50万円ぐらいかかっている。店ごと貸し切って友達や女の子を呼んで飲むという、かつて日本にいたときと同じ飲み方をしています（笑）。奥さんへのプレゼントとしてシャネルのバッグを２つ買い、それが約165万円。ドルガバも合わせて買い物代は400万円程度ですね。現時点の旅費は総額で２０００万円くらい。８月末にドバイに戻りますが、あと１０００万円は使う予定です」

総額３０００万円とは、さすがのスケールである。そんな与沢氏も、現在の日本の円安には衝撃を受けたと語る。

「ものすごい安さです。たとえば、ドバイなら30万円のシャンパンが日本では10万円になっている。海外で暮らしている身からすると、単純に物価が３分の１になったような印象です」

そして、この円安こそ日本経済を復活させるチャンスだと提言する。

「日本の円安は世界で報じられている大きなトピックです。今後、日本の不動産を爆買いする投資家も出てくるかもしれません。それに加え、日本のホスピタリティは世界でもトップクラスですから、円安を起爆剤にしてインバウンドを呼び込めば日本経済は必ず復活すると確信しています。ただ一つ、ネックになっているのは厳しいコロナ対策です。日本の検疫は難しくてよくわからないというのが旅行客の本音。これではお金を持っている人も、日本に来る気になれない」

一方、自身の今後についてはこう話す。

「少し前の仮想通貨の暴落で20億円を飛ばしてしまい、いまは次の大相場に向けて『買い』に走っています。それから、ＹｏｕＴｕｂｅにも力を入れていきます。向こうに戻ったら、ドバイ中の面白いところを家族と一緒に紹介するようなチャンネルを全力でやってみようと計画している。ただ正直言うと、日本に戻るというプランも浮かんでます。やっぱり安心感が全然違うんですよ（笑）。〝秒速で帰国〟とはいきませんが、いま世界中に所有している38戸の物件をすべて売ったら、日本に完全帰国するのもいいなって」

一時帰国で去来した郷土愛。与沢翼が再び日本に戻ってくる日は、意外と近いかもしれない。

『FRIDAY』2022年9月2日号より