日本バド界のニューヒロイン!志田千陽が明かす「世界一への憧れ」 | FRIDAYデジタル

日本バド界のニューヒロイン!志田千陽が明かす「世界一への憧れ」

8月21日から初となる日本開催を控えるバドミントン世界選手権。期待の新星が初の夢舞台での飛躍を誓う

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今年6月に行われたインドネシアOPで大会2連覇を達成した志田(右)と松山のシダマツペア。自分たちの飛躍のキッカケとなった国際大会だけに、連覇の喜びはひとしおだったようだ
今年6月に行われたインドネシアOPで大会2連覇を達成した志田(右)と松山のシダマツペア。自分たちの飛躍のキッカケとなった国際大会だけに、連覇の喜びはひとしおだったようだ

「二人とも攻めるのが大好きなので。スピードに乗った攻撃は私たちの武器です。ぜひ注目して欲しいですね」

そう語るのはバドミントン女子ダブルス日本代表の志田千陽(ちはる・25)だ。松山奈未(24)と組む「シダマツペア」は、昨年6月に行われた3大トーナメントの一つ・インドネシアオープン優勝を皮切りに結果を残し、今年3月の全英オープンでも優勝。この1年で一気に世界ランキングを5位まで急上昇させた期待の新鋭である。

今月21日から初の日本開催を迎える『世界バドミントン東京2022』を前に、次期ヒロイン候補に取材を申し込むと、自分たちのスタイルへの自信と、世界の大舞台への意気込みを明かしてくれた。(以下、鉤括弧部分は全て志田の発言)

「松山も私もロブをあまり使わず、低く返す低空戦が好きなんですね。なるべく低く、早い返球からリズムを作っていく。その分展開が早く、2人の入れ替わりも激しい。そんなプレースタイルが1番の見どころだと思います」

女子は男子ほどスマッシュが速くないため、リスクがつきまとう低く攻撃的な返球よりも大きなロブを使い、ゆったりとラリーをする展開が多い。そんな中で二人の“ノーロブ戦法”とも言える戦い方は異質な存在だ。

「もちろん大きな展開も使います。要はメリハリだと思っています。私たちの武器は低く早いラリー戦ですが、それだけでは相手に読まれてしまう。世界の強豪と戦うようになったこの1年間で、スピードや攻撃を生かすためにロブなどをどう使えばいいか、武器を活かすための戦術の幅が広がったことがいい成績に繋がっているのかなって思ってます」

相手からの返球を前衛で捌く志田。前後を自由自在に入れ替わり、低空ラリーからポイントを重ねていくのが二人のスタイルだ
相手からの返球を前衛で捌く志田。前後を自由自在に入れ替わり、低空ラリーからポイントを重ねていくのが二人のスタイルだ

離れて気づいた相方の強み

高校時代からペアを組む二人。もともとは志田が後衛から繰り出すスマッシュを、松山が前衛で捌くというスタイルで戦っていた。現在のような形になったのは「怪我の功名」とも言える出来事があったからだ。

「昨年10月、足を捻挫したことで松山とリオ五輪金メダル『タカマツペア』の松友さん(美佐紀・30)が組んで試合に出場したことがありました。いつもは松山の後衛を見る機会はないのですが、この時外から見ていて、『松山の後衛ってすごい。もっと任せよう』って思えて。今までは私が後衛だって意識があったので、前にいても『下がらなきゃ』って意識がどこかにあったんですね。ただ、もっと自分が思い切り前衛で動けば、多分後ろもカバーしやすいんだろうなとか、本当に色々と気づきがあって。二人で話し合って、段々と今のスタイルになっていきました」

築き上げたスタイルで、全英オープンでも初出場、初優勝に輝いた。

「一番手応えがあったのが準々決勝の韓国ペアとの対戦です。当時世界ランキング3位だったトップ選手相手でも、自分たちのスピードや攻撃がはまった時は通用するんだっていう手応えがありました。加えて、さっき言ったメリハリのある戦い方も出来た。勢いそのままに優勝もできて、自信になった戦いでした」

本誌取材に笑顔で答える。大会前にも関わらず、リラックスした様子で、和気藹々とした雰囲気のままインビューは進行した
本誌取材に笑顔で答える。大会前にも関わらず、リラックスした様子で、和気藹々とした雰囲気のままインビューは進行した

飛ぶ鳥を落とす勢いで、スターダムをのし上がる「シダマツペア」。世界を転戦する中での息抜きを聞くと、照れながら教えてくれたのが「乃木坂46好き」という一面だ。

「試合の前には、集中するためによく曲を聴いています。あとオフの時間に完全にバドミントンから離れたいときはよくライブ動画を見ていますね。好きが高じてパジャマにはライブTシャツを着ています(笑)。海外遠征が増えたことは嬉しいんですが、忙しくなって乃木坂に触れられる機会が減っているのは残念ですね」

世界トップ選手が集う『世界バドミントン東京2022』に向け、現在は都内で最後の調整に励む志田。最後に世界の舞台に挑む意気込みを聞いた。

「やっぱり金メダルを獲りたい。特に世界大会が東京で行われるっていうのは、私がバドミントンをやっている間ではたぶん最初で最後。いつも海外で戦っているから、家族や応援してくださるファンの前で自分たちのプレーを見せる機会がないので、そういった方々の前で獲れたら最高ですね。そのために、後悔のないプレーをしたいです。あとは……ずっと欲しいブランドモノのバックがあって(笑)。優勝したら自分へのご褒美に買いに行きたいですね」

最後まで笑顔でインタビューを締めくくった志田。初の大舞台で、見据える先は頂点だけだ。

志田千陽(しだちはる)/秋田県出身。162cm、54kg。中学、高校時代ともにダブルスで全国大会優勝を経験。全英OPやインドネシアOP優勝に加え、昨年末に行われたランキング上位者だけで争う『ファイナルズ』でも準優勝を果たした
志田千陽(しだちはる)/秋田県出身。162cm、54kg。中学、高校時代ともにダブルスで全国大会優勝を経験。全英OPやインドネシアOP優勝に加え、昨年末に行われたランキング上位者だけで争う『ファイナルズ』でも準優勝を果たした
  • 写真再春館製薬所(1、3枚目)共同通信社(2、4枚目)

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