フジの代表番組も…長寿番組の終了が相次いでいる「意外な裏事情」 | FRIDAYデジタル

フジの代表番組も…長寿番組の終了が相次いでいる「意外な裏事情」

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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脳梗塞のリハビリ中も、8月に高座に戻った三遊亭圓楽(72・右)は「まだ死んでねえよ」と『笑点』復帰も示唆。隣の三遊亭好楽も76歳と高齢だ
脳梗塞のリハビリ中も、8月に高座に戻った三遊亭圓楽(72・右)は「まだ死んでねえよ」と『笑点』復帰も示唆。隣の三遊亭好楽も76歳と高齢だ

フジテレビの旅バラエティー『もしもツアーズ』のレギュラー放送が、9月をもって20年の歴史に幕を下ろすことになった。

「朝ドラのヒロインに決まっている福原遥(23)が3代目ガイド役を務めるなど、フジの代表的なロケ番組でしたが、新型コロナの感染拡大の影響で、ロケが厳しくなったのが決め手となりました」(制作会社ディレクター)

今年2月に終了したNHKの生活情報番組『ガッテン!』など、ここ数年、長寿番組の終了が相次いでいる。

「SNSで視聴者の声がダイレクトに届くようになったことが大きい。平成までは番組を長く続けることが美学とされている部分があって、ネガティブな意見が視聴者から寄せられても局内で握りつぶしていましたが、SNSがここまで発達してしまうと、スポンサーや広告代理店の目をごまかせなくなってしまった。テコ入れしても改善しない場合、番組を終わらせるしかなくなったのです」(キー局プロデューサー)

広告収入の減少により、番組制作費を削減せざるを得ない状況も関係している。

「長期にわたって局に貢献してくれた大御所タレントの番組は、よほど数字が悪くない限り、終わらせられなかった。しかし、近年はヒットの指標が若い世代をターゲットにしたコア視聴率やネット配信に移行。大御所の惨敗が顕著となり、コスパの悪すぎるタレントは大物だろうが卒業してもらうしかない。それぐらい局に余裕がない」(広告代理店関係者)

前出のキー局プロデューサーは、長寿番組ならではのアキレス腱を指摘する。

「番組の合間にインフォマーシャル(テレビショッピングなどの広告番組)を入れて制作費を稼ぐ番組が増えていますが、長寿番組だとフォーマットが固まっていて、インフォマーシャルを入れづらいケースが多いのです」

日本テレビやフジテレビでは1年で社長が交代するなど、近年のテレビ局人事も影響しているという。

「野球の監督と同じで、新しいトップは前任者の方針を転換し、大胆なテコ入れをしたがるもの。長寿番組を支えてきた大御所タレントとの関係も薄いから、リストラに踏み切りやすいという側面もある。長寿番組は固定ファンがいるものの、上がり目はほとんどないですから」(前出・制作会社ディレクター)

中堅放送作家は「長寿番組の終了は今後も続く」と予想する。

「テレビ局は他局の動向を気にするもの。連鎖的に終了させる傾向があります。フジが『めちゃ×2イケてるッ!』と『とんねるずのみなさんのおかげでした』をたて続けに終わらせたときは、他局の長寿バラエティー番組関係者もハラハラしていました。いま、テレビ業界が固唾(かたず)をのんで見守っているのが、『笑点』(日本テレビ系)の行く末です。桂宮治(45)をメンバーに加えて若返りを進めていますが、出演者は70代以上がズラリ。病で倒れるメンバーが増えており、終了が噂されています。視聴率の高い『笑点』が卒業となれば、数字の悪い長寿番組が雪崩を打って終了するかも」(芸能プロ幹部)

中高年の視聴者まで地上波テレビから離れてしまいそうだが……。

『FRIDAY』2022年9月2日号より

  • 撮影小川内孝行

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