韓国・尹錫悦大統領「瀕死政権」が日韓関係回復をあきらめる日 | FRIDAYデジタル

韓国・尹錫悦大統領「瀕死政権」が日韓関係回復をあきらめる日

発足3ヵ月で支持率が20%台にまで急落 与党代表の性接待疑惑、親族優遇問題、夫人の友人を外遊に同行……

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8月15日の光復節の式典に出席した尹大統領(前方左)と金夫人。日韓関係の回復を訴えたが「空虚な発言」と批判が集まった
8月15日の光復節の式典に出席した尹大統領(前方左)と金夫人。日韓関係の回復を訴えたが「空虚な発言」と批判が集まった

韓国の新政権が、発足からわずか3ヵ月で瀕死の状態に陥っている。

世論調査機関『韓国ギャラップ』が8月12日に発表した結果によると、5月に就任した尹錫悦(ユンソンニョル)大統領(61)の支持率は25%まで急落。レームダック(瀕死)の指標とされる30%を割り込んだのだ。『コリア・レポート』編集長の辺真一(ピョンジンイル)氏が語る。

「尹大統領は、前大統領の文在寅(ムンジェイン)氏の逆のことをやろうとしているだけです。低迷に追い打ちをかけているのが、与党で激化する内紛でしょう」

内紛とは、昨年12月に発覚した性接待疑惑に端を発する、与党『国民の力』の前代表・李俊錫(イジュンソク)氏(37)と尹大統領との対立だ。朝鮮半島情勢に詳しい、龍谷大学の李相哲(リソウテツ)教授が解説する。

「性接待疑惑を報じたのは、ユーチューブチャンネル『カロセロ研究所』です。裁判資料が裏づけとなりました。詐欺罪で収監されているA氏の供述記録によると、’13年に李氏を2回接待し数十万円相当のお土産を渡したとか。見返りとしてA氏は自身の経営するIT企業を、李氏を寵愛していた朴槿恵(パククネ)大統領(当時)に視察してもらうことを希望したそうです。韓国では大統領が視察すると、莫大な補助金が出ることがありますから」

李氏は火消しに走ったとされる。

「IT企業側に約7000万円の投資誘致をする代わりに、性接待はなかったと念書を書かせたそうです。しかし『カロセロ』は、証拠隠滅を図った李氏や秘書らの電話の音声を入手。今年3月に再告発すると大騒動になりました」(李教授)

年上議員に上から目線

騒動により、7月の中央倫理委員会で李氏は党員資格6ヵ月停止の処分を受け代表の座も失う。失脚した李氏は、「民心が離れている」と尹大統領を猛批判。性接待疑惑を報じた『カロセロ』が与党系だったことから、「ハメられた」と感じてもおかしくない。前出・辺氏が語る。

「用済みになったんです。李氏は若くフレッシュで国民の人気が高い一方、多くの党員から嫌われていました。儒教の影響が強く年齢による上下関係が厳しい韓国で、ベテラン議員に上から目線で指示していましたから。尹大統領も毛嫌いしていたといわれます。大統領選に勝ったことでお役御免となり、与党が疑惑を大きくし李氏を失脚させたのでしょう」

国民の心証を悪くしているのは、内紛だけではない。尹大統領が、親族を大統領室の選任行政官として重用していたことが発覚。夫人の金建希(キムゴンヒ)氏(49)にも、批判の矛先が向けられている。

「金夫人は5月まで美術品企画会社『コバナコンテンツ』の代表を務めていましたが、同社のスタッフ2人がファーストレディとしての公式行事に同行していたんです。6月の北大西洋条約機構(NATO)首脳会義に出席した際には、友人が大統領専用機に同乗。公私混同との非難が高まっています」(韓国紙記者)

8月15日の光復節(解放記念日)の式典で、尹大統領は日本との関係を「早期に回復させ発展させる」と語った。だが支持率の低迷や相次ぐ不祥事を受け、回復をあきらめる可能性が高まっている。

「光復節で尹大統領は、元徴用工などの歴史問題に踏み込んでいませんでした。元徴用工らは『実に空虚な発言』と批判。岸田文雄首相が謝罪するなど譲歩しなければ、窮地に追い込まれた尹大統領は反日に転じる可能性があるんです」(辺氏)

実際、尹大統領の日本への姿勢はブレ始めているという。辺氏が続ける。

「今年2月には韓国メディアの取材に、日本の竹島への領有権主張に対し反論しないと発言していました。しかし7月に岸田内閣が竹島を『我が国固有の領土』とした防衛白書を了承すると、韓国外交部は『独島(トクト)(竹島)に対する挑発には断固反応する』と非難。福島第一原発の処理水の海洋放出についても国際原子力機関が認めれば容認するとしていましたが、野党の反発を受け『賛成したことはない』と態度を変換させたんです」

早くもジリ貧の尹政権。日韓関係の雲行きも、にわかに怪しくなっている。

性接待疑惑で代表の座から失脚し政権批判を続ける李氏。ベテラン議員の評判は悪かった
性接待疑惑で代表の座から失脚し政権批判を続ける李氏。ベテラン議員の評判は悪かった

FRIDAY202292日号より

  • 写真Yonhap News

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