“強行突破”図る香川照之 今後を左右する夜の「タレコミ電話」
強行突破を図るようだ――。
週刊新潮で“性加害疑惑”が報じられた人気俳優の香川照之が8月26日、金曜MCを務める『THE TIME,』(TBS系)の番組内で謝罪した。
同誌によると、香川は‘19年7月、東京・銀座のクラブホステスの体を触るなどの性加害におよんでいたという。ホステスがクラブのママを提訴したが、昨年取り下げられた。香川は番組冒頭、
「このたびは一部週刊誌報道におきまして、私事でお騒がせをいたしまして、皆さまにご迷惑、ご心配、ご心痛をおかけし、誠に申し訳ございません」
と謝罪。セクハラ行為の詳細や被害女性への言及はなく、
「私自身、自らの行動をしっかりと深く反省し、自戒の念をきっちりと持って、改めて日々をつとめていきたいと思っています。また、与えられていただける仕事に対しましては、しっかりと真摯に、真面目に、一生懸命、全力でこれまで通り挑んでいきたいと思っています。そして何より、こうして1日を与えていただいていることへの感謝を忘れずに過ごして参りたいと思います」
と再出発を誓った。発言を聞く限り、番組降板や活動自粛は考えていないことがわかる。
芸能界では‘20年にお笑いコンビ『アンジャッシュ』渡部建の多目的トイレ不倫、今年に入っても俳優・木下ほうかの性加害報道が飛び出し、それぞれ活動休止や事務所退所などの“制裁”を受けた。
ただ、今回難しいのは香川が訴訟対象になっていないこと。さらに被害女性に謝罪し、許してもらっていることだ。
「法的には問題なく、トラブル自体の決着はついている。香川さんはNHKや民放キー局には欠かせない役者で、不在となった時の影響は大きい。本人の謝罪を世間がどう受け取るか。まずはその反応を見てみようということでしょう」(テレビ局関係者)
一方で、この日のナマ謝罪の前からTBSは早々とキャスティングに変更がないことを明言。NHK-Eテレもレギュラー番組『昆虫すごいぜ!』の継続を決めた。
「被害に遭ったホステスと店側の和解条件がどういったものであるかがまだわからない。また、香川さんのセクハラ行為に対し、普通なら店側が注意したり、黒服が出てきてもおかしくないのに、そのままスルーされた。
これは店と香川さん、またはその周囲の人たちとの“特別な関係”を示唆している。その辺りの詳細が今後報じられることもあるわけで、その前のタイミングで『降板ナシ』を決めるのは、時期尚早な気がしないでもない」(同・テレビ局関係者)
香川は多くのテレビCMにも出演している。トヨタ自動車が‘19年から始めた人気のオウンドメディア『トヨタイムズ』では編集長に就任。『半沢直樹』(TBS系)で共演した堺雅人とのコンビでは、サントリー『パーフェクトビール』のCMにも出演している。
他にもキンチョーやおとなの自動車保険など、そうそうたる企業が香川をイメージキャラクターに起用している。
「テレビ番組は良くてもCMはそうはいかない。トヨタは日本を代表する企業で、イメージを重要視している。酒席でのセクハラ行為ということで、サントリーは厳しい対応をとるでしょう。
香川さんのギャラは1本4000万円以上とみられるが、この一件で大暴落。知らぬ間に『CMゼロ』になっていても不思議ではない」(広告代理店関係者)
香川をめぐっては、これまで出て来なかったお酒にまつわる話がマスコミ各社にタレコミで寄せられているという。スポーツ紙芸能担当記者は
「香川さんは酒に滅法強く、ドラマの打ち上げなどで暴れたなんて話も聞かない。ただ、夜の街では緊張感が緩むことも多々あったようだ。これからそういった話が芋づる式に出てくる可能性も…」
と話す。香川の“強行突破”は通用するか――。
写真:松尾/アフロスポーツ