ついに規制緩和! いまオススメの海外旅行先「3つの条件」とは? | FRIDAYデジタル

ついに規制緩和! いまオススメの海外旅行先「3つの条件」とは?

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帰国時の出発前72時間以内の「PCR検査が免除」に!

海外旅行へいよいよ行きやすくなった。これまで日本入国時に必須だった現地出発前72時間以内のPCR検査を、所定の新型コロナワクチン3回接種を条件に9月7日の日本到着から免除することが、先日発表された。検査で陽性となり、現地でしばらくの期間、足止めとなるリスクがなくなるのは非常に大きい。しかも決して安くない検査費は、旅費の削減にもつながる。

水際対策の緩和を発表する岸田首相(写真:アフロ)
水際対策の緩和を発表する岸田首相(写真:アフロ)

ただ現在、空前の円安である。1ドル=140円近くし、海外どこへ行っても割高感が強い。さらに、航空券に加算される燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)も、前代未聞の最高値を更新中だ。

それでもこの2年半あまり、海外旅行がしたくてもできなかった人にとって「やっと」という思いは強いはず。今おすすめの国・地域、旅費を少しでも安くする知識、アフターコロナの海外旅行で気を付けたい点などを、新型コロナ禍で4度、海外渡航した旅のプロが「リハビリ旅行」にお勧めの「アジア」の旅行先を紹介する。

【条件1】入国規制がない 

現在、入国規制をほぼ撤廃しているアジアの国・地域は、例えば、【タイ】【ベトナム】【マレーシア】【シンガポール】【フィリピン】【インドネシア】など。所定のワクチン接種を完了していれば、入国前の検査および陰性証明書、入国後の隔離義務などは基本不要だ。

【韓国】は、8月に続き、9月と10月も観光目的で査証(ビザ)なしでの入国が可能だ。期間限定の特例措置。日本出国前の検査義務も9月3日から廃止される。ただ、入国後1日以内に到着空港などでPCR検査(自費)を受けなければいけない。

一方、日本人旅行客に人気が高い【台湾】【香港】【マカオ】は、以前より入国緩和されてはいるものの、まだ完全に開国していない。これら中華圏の国・地域は突然、入国ルールが変わることも起こり得る。特に、香港とマカオなど中国本土関連は、入国緩和してもしばらく様子を見るのが賢明だろう。

シンガポールのマーライオン公園。2022年6月時点で、旅行客は中国人と日本人以外がよく目に付いた(画像:シカマアキ)
シンガポールのマーライオン公園。2022年6月時点で、旅行客は中国人と日本人以外がよく目に付いた(画像:シカマアキ)

【条件2】「燃油サーチャージ」不要のLCC便が充実している

今、航空券に加算される燃油サーチャージは、史上最高値を更新し続けている。

JALの場合、2022年10月1日以降の購入分で、アジアで片道7,700円~37,400円。例えば、日本とタイ・バンコクを往復すると、燃油サーチャージだけで6万円ほどかかる。ANAもほぼ同額だ。9月30日まで購入だと、アジアで片道5,900円~30,500円。

日本発の10月1日以降の燃油サーチャージ(改定後:ゾーンO)。1人1区間片道あたり(JALプレスリリースより)
日本発の10月1日以降の燃油サーチャージ(改定後:ゾーンO)。1人1区間片道あたり(JALプレスリリースより)

マイルを使った場合も、ANAとJALいずれも、燃油サーチャージおよび出入国諸税は支払わないといけない。特典航空券利用でも、バンコク往復で6万円ほど自己負担が生じる。

そこでおすすめなのが、燃油サーチャージを徴収しない航空会社の利用だ。

LCC(格安航空会社)は、燃油サーチャージが実質「無料」の場合が多い。例えば、JAL系列の「ZIPAIR Tokyo」(ジップエア)、ANA系列の「peach」(ピーチ)、シンガポール航空系列の「スクート」、カンタス航空系列の「ジェットスター」など。

JAL系の中長距離LCC「ZIPAIR Tokyo」(画像:ジップエア)
JAL系の中長距離LCC「ZIPAIR Tokyo」(画像:ジップエア)

ジップエアの場合、成田-バンコクは片道12,500円から。往復でも燃油サーチャージ込みで最安25,000円である。諸税は往復で7,000円弱かかるが、これを足しても32,000円ほど。試しに検索してみてこの運賃は出てこず、最安で5万円強だったが、それでも大手航空会社よりは格段に安い。

ジェットスターの東京(成田)-ケアンズ線は2022年7月22日、2年4か月ぶりに運航再開(画像:ジェットスター)
ジェットスターの東京(成田)-ケアンズ線は2022年7月22日、2年4か月ぶりに運航再開(画像:ジェットスター)

日本から現在LCCの直行便が運航されているアジアの主な国・地域は、【韓国】【タイ】【シンガポール】【マレーシア】【ベトナム】【フィリピン】など。さらに遠方だと、【ハワイ】【オーストラリア】のケアンズとゴールドコーストもある。

ちなみに、大手航空会社ではシンガポール航空やカタール航空などが、航空券に燃油サーチャージをあらかじめ含めて販売している。LCCで燃油サーチャージがかかっても大手航空会社より安いことも多々ある。一度調べてみてほしい。

【条件3】ホテルのコスパが良い

航空券と合わせて旅行代金がかかるのが現地滞在費だ。韓国や台湾、東南アジアなどの近場は、お手頃価格のホテルが従来から多い。

エクスペディアが2016年12月に発表した「低価格で5つ星ホテルに宿泊できる都市ランキング」では、【クアラルンプール】【バンコク】【ホーチミン】がトップ3だった。トップのクアラルンプールは東京のおよそ4分の1以下。4つ星以下のホテルならさらに安い。

海外主要都市におけるホテルの相場が分かるランキング。2016年12月のデータでやや古いが、おおよその目安になる(出典:エクスペディア)
海外主要都市におけるホテルの相場が分かるランキング。2016年12月のデータでやや古いが、おおよその目安になる(出典:エクスペディア)

クアラルンプールの場合、「エクスペディア」で2022年10月1日~2日で調べると、5つ星の「シャングリ・ラ クアラルンプール」が12,346円、「JWマリオット クアラルンプール」が14,447円、「マンダリン オリエンタル クアラルンプール」が21,415円など(いずれも1泊1室あたり、税別) 以前より若干上がっているが、それでもアジア他国や欧米などよりはまだ安い。

筆者は2022年6月、シンガポールに渡航した際、ホテルの高騰ぶりにまず驚いた。ここ5年でどんどん上がっており、3つ星ですら1泊3万円近く。もし1万円ほどで探すと「客室に窓がない」「レビュー(評価)が非常に低い」ところしかない。カプセルホテルが年々増えており、低価格で泊まれる需要が大きいのが伺えた。

旅費の中で、ホテル代が占める割合は案外と大きい。現在は「コスパの良いホテル」の行き先を選ぶのも大事だ。

「コロナは完全収束していない」という心がけを忘れずに

日本帰国前の検査がなくなっても、気を付けてほしい点がある。まず、ワクチン接種はできれば3回完了していること。国・地域によっては、未接種だと入国不可の場合もある。接種証明はスマートフォンにアプリを入れておくと便利だ。渡航前に最新情報の登録も忘れずに。日本入国時の事前に検疫手続きの一部を済ますファストトラックは、9月7日以降も引き続き「MySOS」を利用する。

海外旅行保険は引き続き「コロナカバー」対応に必ず加入する。飛行機のチェックイン時などに発熱の症状があった場合、新型コロナ感染を疑われて搭乗拒否されるケースも想定される。海外でも新型コロナは完全収束しておらず、現地で足止めとなる可能性はゼロではない。追加の滞在費や検査費、航空券の変更費用などは決して安くない。日本便の運航数はコロナ前よりまだ少なく、すぐ帰国できるとも限らない。

2022年8月初旬の成田空港第2ターミナル国際線到着口。日本人旅行客の姿も以前より増えた(画像:シカマアキ)
2022年8月初旬の成田空港第2ターミナル国際線到着口。日本人旅行客の姿も以前より増えた(画像:シカマアキ)

この2年半あまりで、日本はもとより海外も事情が大きく変わった。コロナ前の常識はほぼ通用しないと考えたほうがいいだろう。国・地域ごとの入国ルールも、随時変わっている。事前の情報取集を怠らず、もし問題に直面したらその都度で対処していく必要がある。

■記事中の情報、データは2022年9月1日現在のものです。

厚生労働省・入国者健康確認センター 日本へ入国・帰国する皆様へ​

 

  • 文・写真Aki Shikama/シカマアキ

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