全てを失った籠池夫婦が語る「300日拘留生活の孤独」と今の幸せ

日本人を憤激させた悪党2018

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森友学園「瑞穂の國記念小學院」前の公園で取材に応じる夫妻。現在は次女と一緒に暮らしているという

補助金約1億7700万円をだまし取ったとして詐欺罪などで逮捕された籠池泰典・諄子(じゅんこ)夫妻が、約300日に及ぶ長期勾留から自由の身となったのは、2018年5月25日のことだった。

あれから7ヵ月。保釈中の夫妻はいま、何をして暮らしているのか。騒動の発端となった森友学園『瑞穂の國記念小學院』の前で、二人に話を聞いた。

――保釈後はどんな生活を。

泰典氏「犬を2匹飼っているので、朝は散歩。あとは基本的に読書と書き物ですね。収入? ありません。わずかな蓄えでなんとか生活しています」

諄子氏「閉店間際のスーパーで見切り品ばかり買ってます(笑)。ギリギリの生活ですが、楽しんでいますよ」

――豊中市にあった自宅は、強制競売にかけられた。

泰典氏「11月中に引っ越して、いまは府内で暮らしてます」

諄子氏「悔しくて涙を流したこともあります。でも、これも神様の思し召し。後ろは振り返りません」

――学園の民事再生手続きの進捗は?

泰典氏「学園の理事長である長女の町浪(ちなみ)が、努力していると思います。私たちは見守ることしかできません」

――’19年には公判が始まる。どう戦っていくつもりか。

泰典氏「具体的なことはこれから。とにかく、正々堂々とまっすぐに戦います」

諄子氏「ワクワクしてます。法廷が始まるのが楽しみです!」

――勾留中のカルロス・ゴーン氏にフリースを差し入れたと報じられましたが、なぜそんなことを?

泰典氏「応援する気持ちからです。有価証券報告書の虚偽記載という微罪にもかかわらず、勾留された。いくらなんでもやりすぎです」

諄子氏「私の本『「300日」本音獄中記』で詳しく書きましたが、拘置所はとにかく寒い。ゴーンさんも辛いやろなと思って。色は黒。サイズはわからないので、XLにしました」

――勾留中の生活を改めて。

泰典氏「私たちは独房でした。接見禁止措置がつけられたので、話せるのは弁護士だけ。とにかく孤独でした。あと、取り調べの可視化なんて嘘八百です。特捜の検事に何度も怒鳴られましたよ。民事再生のことを持ち出し、『喋らなければ(民事再生に)差し支えるな』と脅されたこともある」

諄子氏「検事は私に『クソばばあ』と言い放ちました。『もういつ死んでもいい歳じゃないか』と。人権意識の欠片もない連中ですよ!」

――今後は。

泰典氏「いまは刑事被告人という立場ですから、働けません。ですが、将来的にはまた教育に関わりたいと思っています」

――安倍首相夫妻に伝えたいことは。

泰典氏「(森友学園に)首相が関わっていたことは、紛れもない事実。それなのに国会で『関わっていたら総理大臣も議員も辞める』なんて言っちゃったから、文書改ざんが始まり、近畿財務局の職員まで亡くなってしまった。いまからでも遅くない。罪を認めるべきです」

晴天に恵まれた学園前の公園で、泰典氏は取材の最後に、「心の俳句」を披露してくれた。

「青き空 わが志に 校舎燃ゆ」(字余り)

朝日に光る(燃える)学園と同じように、籠池夫妻もまた、新たな出発に向けて燃えているのだ。

本誌未掲載カット
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  • 撮影小川内孝之

Photo Gallary4

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