パックン「統一教会はもういい」被害者を置き去りにした発言が炎上
「統一教会問題はもういいんじゃないかなと思う」
「今まで接点を持った議員さんは責めないで」
お笑いコンビ『パックンマックン』のパックンことパトリック・ハーランが9月4日放送の『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)に出演。旧統一教会の問題で世間が騒いでいることに疑問を呈し、さらに安倍晋三元首相の国葬も行うべきだと熱弁した。
パックンは国葬への反対意見が出ていることについて
「憲政史上最長の政権をなした総理大臣が暗殺された後に国葬やらないんだったら、いつやるんだろうと思います」
と投げかけた。
同じくスタジオに出演していたタレントのトリンドル玲奈はまず
「統一教会との関わりなど、テロが起こった原因を解明するべきだ」
と話すとパックンは“原因?”と聞き返しヒートアップ。
「統一教会が犯人側じゃないからね。みんなこんがらがっているのが違和感があります。暗殺したのは統一教会の人間じゃなくて、反統一教会の人間です」
と指摘した。
そして同じくスタジオにいたアルピニストの野口健氏も
「そう!彼(山上徹也容疑者)がいま、テレビを見られる状況だとしたら、留置所の中でニヤッと笑っているはず」
と賛同した。
だが、トリンドルは納得いかない様子で首をかしげる場面も。さらに大竹まことが
「統一教会の問題は宗教の問題と切り離して考えるべき」
と主張。続けて
「二世信者はコロナの給付金まで全額献金させられて困っている人もいる」
と話すと、パックンは
「だったら今まで接点を持った議員さんは責めないで対策をどうするかという議論を進めていただきたい」
と反論。それに対し大竹は
「(接点のあった議員を)責めないでっていう意味が分からない。かばっているように見える」
というとパックンはしどろもどろになり
「かばっているわけではない」
と答えた。
それらパックンの発言はネット上で大炎上。そんな中、5日にABEMAで放送された『変わる報道番組#アベプラ』に生出演したパックンは、発言について
「責任追及も大事ですし、被害者に思いやりが必要だと思うんですよ。でも、再発防止のためには、総論でルール作りをしようよ、という話をしただけなんですけど、本当に反響が大きくて」
と弁明した。
「山上容疑者の母親は家庭内の不幸につけこまれ、統一教会に財産をむしり取られてしまった。そんな家庭が日本中にあふれかえっていて、年間500億円が韓国に送金されているといわれています。そんな被害者たちを無視して、“統一教会の問題はもういい”と公共の電波で言える神経が分かりません。
パックンさんは安倍さんが開催した“桜を見る会”にもコンビ揃って招待されており、自民党に近いのではないかと言われている。野口さんも“安倍派”で、亡くなったときも“大きな支柱を失ってしまった。喪失感に襲われています”とツイートしている。統一教会問題を鎮静化させ、安倍さんの国葬を気持ちよく行いたいだけなのではと映る」(政治ジャーナリスト)
自民党は教団と関係を断つように通達したり、消費者庁も霊感商法の対策に乗り出したりしている。そんな中、“統一教会の問題はもういい”とタレントがテレビで口にするのは少々、軽率すぎるのではないだろうか――。
写真:つのだよしお/アフロ