シンガーソングライターにしな「いいものはどんな時代でも売れる」 | FRIDAYデジタル

シンガーソングライターにしな「いいものはどんな時代でも売れる」

 YouTubeで注目され、人気ドラマの主題歌に抜擢された新世代シンガー

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「どうしたらバズるかということはあまり考えていません」

儚(はかな)くも力強い歌声と歌詞でZ世代の心を掴むシンガーソングライター・にしな(24)。デビュー前からSNSで注目を浴びていた彼女は、昨年4月にワーナーミュージックからデビューした。直後に、伊藤万理華(まりか)主演ドラマ『お耳に合いましたら。』(テレビ東京系)の主題歌を担当することになった。

また、今年8月にはYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』で公開された『ヘビースモーク』の歌唱動画が2週間で200万回再生を突破するなど、快進撃を続けている。普通の女子高生だった彼女が、音楽活動をはじめたきっかけは何だったのか。

Profile にしな/’98年生まれ。『ケダモノのフレンズ』がTikTokをきっかけにヒット。’21年にはSpotifyにより、”飛躍が期待される国内アーティスト10組”に選ばれた。今年7月にアルバム『1999』をリリースした
Profile にしな/’98年生まれ。『ケダモノのフレンズ』がTikTokをきっかけにヒット。’21年にはSpotifyにより、”飛躍が期待される国内アーティスト10組”に選ばれた。今年7月にアルバム『1999』をリリースした

「高校2年生の時、オーディションを友人と受けたのが始まりです。小学生の時からテレビの中で歌う人に憧れてはいましたが、人前で歌うのも曲を作るのもその時初めて経験しました」

一番の転機は、YouTubeに弾き語り動画をアップした4年前だ。

「それをきっかけに、今のマネージャーさんにも声をかけてもらって……。それまでは歌を褒められたこともなかったし、路上ライブで『歌やめてお嫁さんになったほうがいいんじゃない?』と言われたこともありました。SNSがなかったら、今の景色に出会えていなかったと思います。
親には何も言わずに、ライブに出たり動画を配信したりしていました。デビューする時に初めて音楽活動をしていることを伝えましたが、いい距離感で見守ってくれています」

SNSが当たり前の時代に音楽活動をはじめた彼女。リアルなライブと動画投稿の違いについてこう語る。

「動画は撮り直しができるので、ライブよりずっと気が楽です。路上ライブでは通り過ぎてしまう人がほとんどですが、インターネットで発信すれば誰かは反応をくれる。曲は誰かに聴いてもらうものだと思っています。今は、リアルなライブを沢山やりたい。やっぱり、私の歌を聴いて泣いたり笑ったりする顔が見られるのが一番嬉しいです」

にしなの曲には、自身や社会に対する諦めと繊細さが共存する。その歌詞が若者の共感を呼んでいるのだ。

「例えば『U+(ユーアンド)』という曲は中学生の時に読んだ本の一節を思い出して書きました。〈自身のアイデンティティについて悩むのは、それ自体がとてもありきたりでつまらないことだ〉という言葉が心に残っていたんです。作詞の際は友達との会話や、本をヒントにすることが多いです」

最後に、今後の目標を語ってもらった。

「時代を問わず長く愛される音楽を作りたいですね。昭和歌謡や平成のJ-POPも好きでよく聴くのですが、本質的にいいものはどんな時代でも売れると信じています。プライベートでは海に行きたいのと……カバを飼ってみたいです(笑)」

若者文化の先端を行くにしな。等身大の彼女が紡ぎだす言葉にこそ、同世代の若者は共感するのかもしれない。

本誌未掲載カット にしな・シンガーソングライター Next Generation Star 第17回
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『FRIDAY』2022年9月16日号より

  • PHOTO濱﨑慎治

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