日本全国で目撃される謎の落書き「LivLA」の正体を追跡! | FRIDAYデジタル

日本全国で目撃される謎の落書き「LivLA」の正体を追跡!

単独の愉快犯か? 謎の組織の暗号か? 繁華街の電柱や山奥のガードレール…… 日本全国で発見される意味深な文字の正体とは?

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歌舞伎町のリブラ。地域によって形状は異なるが、Lとi、Aがつながっているスタイルが最も多いという
歌舞伎町のリブラ。地域によって形状は異なるが、Lとi、Aがつながっているスタイルが最も多いという

「LivLA」をご存じだろうか。

主に「リブラ」と呼ばれ、北海道から沖縄までと出現範囲は広く、森の中や繁華街、いたるところで発見されている落書きだ。その正体については「あるアーティストの署名」や、「暴走族の縄張りを示す記号」など、諸説ある。リブラを見つけるたびにSNSに投稿している都内在住のリブラマニアY氏は「初めて存在が確認されたのは10年以上前。ですが、どういう意味なのか、誰が何の目的で描いているのか――何もわかっていません」と嘆く。

「『あなたがリブラなんですね』というメッセージが来たことがありますが、僕じゃないです(笑)。『LivLA』という単語は造語で『燃料』という意味だと言われていますがそれも噂に過ぎない。関東だと新宿や渋谷、神奈川の川崎に多い。川崎が発祥という説があります」

新人記者カワカミが新宿区歌舞伎町に向かうと、いきなり居酒屋の脇にリブラを発見! ラブホテル横の電柱、ガードレールなど、よく見るとあちこちにリブラはいた。聞き込みすると、居酒屋の店主も、掃除のおじさんもキャバ嬢も「いちいち気にしてなかった」と口を揃える。”眠らない街”歌舞伎町では、落書きどころではないらしい。気を取り直して、カワカミは川崎に向かった。

JR川崎駅を降り、仲見世通りを歩くとすぐにリブラが視界に飛び込んできた。電柱やエアコンの室外機、駐車場の壁にスプレーでカラフルに描かれている。通りをちょっと歩いただけで20個以上発見できた。一人で描いているのだとしたら異常な量だ。ふと壁にステッカーを貼っている男性と目が合った。「ああ、リブラね。あちこちにあるから有名だけど、誰が描いてるかは知らないな。福岡にもすごく多いって言うし……」

さすがに福岡に飛ぶわけにもいかず、大田区で落書き清掃活動をしている「落書きバスターズ」を訪ねた。

「ひとつひとつ筆跡も描き方も違って、綴りが間違っていることもあります。日々落書きと戦っている我々でも、その正体はつかめていません。ただ……他の落書きと決定的に違うのは、いくら消しても増え続けること。犯人はすぐ近くに潜んでいるのかもしれません」

落書き問題を研究している東京都市大学の小林茂雄教授はこう語る。

「ニューヨーク発祥のグラフィティという文化の一種です。もとはマーキングや自己顕示のために一人が描き始めたのだと思います。落書きはある程度描かれると模倣犯が現れて範囲が急速に拡大します。僕が見る限り、リブラを描き始めたのは相当落書きに慣れた人物。海外の人かもしれませんね」

道端の落書きとバカにはできなさそうだ。続報を待て。

本誌未掲載カット 日本全国で発見される謎の落書き「LivLA」を追跡!
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『FRIDAY』2022年9月23日号より

  • PHOTO鬼怒川 毅

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