同志社、慶応、京大…名門大アメフト部で性加害事件が続出するワケ | FRIDAYデジタル

同志社、慶応、京大…名門大アメフト部で性加害事件が続出するワケ

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他大学の女子大生への性加害事件が発覚した同志社大学。植木朝子学長は被害者への謝罪と捜査への全面協力を発表した
他大学の女子大生への性加害事件が発覚した同志社大学。植木朝子学長は被害者への謝罪と捜査への全面協力を発表した

またしても有名大学で、卑劣な性加害事件が起きてしまった。

今月8日、泥酔させた女子大学生に性的暴行を加えたとして、京都府警は同志社大学アメフト部に所属する片井裕貴容疑者(21)、山田悠護容疑者(21)、浜田健容疑者(22)、牧野稜容疑者(21)の4人の4年生部員を、準強制性交の疑いで逮捕したと発表した。

「事件が起きたのは今年5月。4人はバーで出会った初対面の女子大生に酒を強要し、泥酔させた後に片井容疑者の自宅へと連れ込み、1時間にわたって性的暴行を加えました。4人が所属していたアメフト部の『WILD ROVER』は121名の部員を擁し、関西1部で2度の優勝経験がある名門。しかし今回の逮捕を受け、今期リーグ戦の辞退と、無期限の活動休止を発表しています」(全国紙社会部記者)

世間を騒然とさせた一件だが、名門大学のアメフト部による性加害事件は今回が初めてではない。2019年10月には「部員の不祥事」を理由に慶應大学アメフト部がリーグ戦の辞退と無期限の活動休止を発表(活動は2020年3月に再開)。一部週刊誌では部員による女子マネージャーの盗撮が原因であると報じられた。

さらに2006年1月には京都大学でアメフト部を引退したばかりの4年生3人が、女子大生2人を泥酔させ、4時間にわたり性的暴行を加える事件が発覚。しかも被害にあった2人は、痙攣や嘔吐などの急性アルコール中毒と思われる症状があったにもかかわらず、京大生の3人は救急車も呼ばずネットで検索した程度の対応しか行わなかったという。

有名大学に根付く「選民意識」と「強烈な上下関係」

片井容疑者は自分の自宅を犯行現場として提供した。部内では後輩からの信頼も厚く、酒や女性絡みのトラブルとは無縁だったというが……
片井容疑者は自分の自宅を犯行現場として提供した。部内では後輩からの信頼も厚く、酒や女性絡みのトラブルとは無縁だったというが……

難関といわれる大学受験をくぐり抜けてきた学生たちがなぜ、愚かな犯罪行為に走ってしまうのか。その背景には「エリートゆえの奢り」があると考えられている。犯罪心理に詳しい専門家が語る。

「2016年、当時東大生だった学生5人が他大学の女子大生を泥酔させてレイプする事件が起きました。取り調べでは犯人の一人が大学の偏差値によって女の子をランク付けしていたことが判明。被害にあった女子大生は偏差値が高くなかったので『ネタ枠』として、何をしても良いと考えていたことが明らかになりました。相次ぐ事件の背景には、学力による“選民意識的”な考え方があるのではないかと考えられます」

また、アメフト部で不祥事が多発する背景についても、次のように分析する。

「体育会系といわれる競技の中でも、アメフトは特に接触プレーの多い競技です。体の大きさ、力の強さがそのままものをいう。そうなれば一般的には上級生に利がありますから、そういう意味でも他の体育会より強烈な上下関係が生まれやすい環境と言えます。もちろんそれだけが犯罪を生む原因ではありませんが。

今回の同志社大学の件も含め事件化したものについては、強烈な縦社会で過ごす中で少しずつ加害者の思考や性格が一般的な感覚からズレてしまった可能性があります。先輩にウケるためなら何をやってもいいといった間違った考えや、逆に抑圧されたことへの反動が犯罪行為へ向いてしまったのだとしても、不思議ではありません」

加えて悪質でない限り実態公表を避けるという大学側の対応も拍車をかけている。実際に2019年の慶應大学での一件では、大学側は事件内容や当該学生について

〈教育的観点及びプライバシー保護の観点から詳細は公表できない〉

として事件内容を明らかにしなかった。センシティブな問題だけに線引きは難しいが、犯罪行為が続いている現状を考えると、大学側も毅然とした対応が求められる。

一番大切なことは被害者をこれ以上増やさないことである。そのためにも徹底した調査と、再発防止策が必要だ。

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