『ちむどんどん』元大臣も絡む「まさかやー」連発ウケ狙いの意図 | FRIDAYデジタル

『ちむどんどん』元大臣も絡む「まさかやー」連発ウケ狙いの意図

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『ちむどんどん』のヒロインである黒島結菜にとって、このドラマは黒歴史になってしまうのか…
『ちむどんどん』のヒロインである黒島結菜にとって、このドラマは黒歴史になってしまうのか…

いちいちドラマに苦言を呈するとはよほどヒマなのか。それとも注目されたいのか…。

’19年の参院選で落選し議席を失った、元農水副大臣の磯崎陽輔氏のTwitterが話題になっている。9月3日にNHK朝ドラ『ちむどんどん』に関し、

《脚本の論理性の問題はもとよりですが、今週も妹の恋人を「お古」と呼んだり、病院の見舞客が数珠を持参するなどNHKの朝ドラとしては許容の限度を超えた表現がありました。収録済みなのかもしれませんが、しかるべき人が制作現場に適切な助言をしたほうが良いのではないでしょうか》

とツイート。これには、

《別に超えてないわ。楽しんで見ている人もいるんだから、嫌なら見なければいい》

《朝ドラはアンチもファンもワクワク、イライラしながらも楽しんでいる》

などと、非難のツイートが寄せられた。

磯崎氏は、以前にも『ちむどんどん』に対し、《脚本の論理性が崩壊している》とか《NHKは猛省する必要があります》などとツイートして、的外れだと非難されていたが、落選して議員でもなくなったのに彼のツイッターが話題になるのは、元農水副大臣という肩書が目を引いたからだろう。

さて、そんな“元大臣”までも言及するようになった『ちむどんどん』だが、ツイッターの『#ちむどんどん反省会』は変わらず大盛り上がり。それは、これだけツッコミがあったにもかかわらず、珍妙なシーンがなくならないどころか、まだ続いているからなのだが。

朝ドラでは、放送が始まっても、視聴者の反応を見ながら、脚本を手直ししていくというのはよく知られた話。脇役やちょい役で出演した俳優の人気が出たりすると、急に出演シーンが増えたりすることはよくある。

これだけ非難されているのなら脚本が変わりそうな気もするのだが、制作サイドはそうする気はなさそうだ。

脚本に問題があるなら脚本家の責任になるのだろうが、今回のドラマは脚本家と制作統括とチーフ演出の3人で脚本を揉んでいったと、脚本家の羽原大介氏が語っている。

つまり、この脚本は脚本を作ったチーム全員の総意というわけだ。キー局で長年ドラマ制作に携わったベテランプロデューサーはこう語る。

「脚本家チーム全員が視聴者の感覚とズレがあるとは思えません。考えられるのはドラマを面白くしようとして“笑い”のウケを狙いにいったんでしょうね。特にズッコケてしまったのは主人公・暢子の義母(鈴木保奈美)が孫の名前を店の名前の『ちむどんどん』と勘違いしたところ。

“そんなわけないやろ”と思わずツッコミました。もはや新喜劇ですね。狙いが当たったかどうか分かりませんが、そこを楽しむ新たな視聴者が出てきたことを考えれば、成功と言えるかもしれません」

「まさかやー」な話が続くのは、初めから意図していたことなのだろうと。もしかしたら、ネットでの盛り上がりを見て、“おいしい”と感じ始め、ツッコミどころを新たに増やした可能性もあるのではないかという。

これだけ非難の声があるにもかかわらず視聴率が下がらないのは、もちろん視聴習慣性のドラマということもあるが『#ちむどんどん反省会』に参加しようと、新たにドラマを見始めた人が増えたせいなのかもしれない。とすれば、なかなかの“炎上商法”だ。

放送も残すところあとわずか。クライマックスに向かって、これからどんな「まさかやー」が出てくるか、期待している視聴者も多いだろう。

これだけ盛り上がった『#ちむどんどん反省会』だ。最後はぜひとも『NGシーン特集』のような、『まさかやーシーン特集&ランキング』も見てみたいものだ――。

  • 佐々木博之(芸能ジャーナリスト)
  • PHOTO近藤 裕介

佐々木 博之

芸能ジャーナリスト

宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。最近は、コメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中

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