ヒザが曲がらない…休場・照ノ富士「引退危機への意外な賭け」 | FRIDAYデジタル

ヒザが曲がらない…休場・照ノ富士「引退危機への意外な賭け」

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
今場所6日目に宇良に寄り切られた照ノ富士。両ヒザに厚く巻かれたサポーターが痛々しい(画像:共同通信社)
今場所6日目に宇良に寄り切られた照ノ富士。両ヒザに厚く巻かれたサポーターが痛々しい(画像:共同通信社)

花道では脚を引きずり、痛みに顔をしかめる場面も。取組前のそんきょでは、ヒザを曲げられない……。

横綱・照ノ富士(30)が古傷の両ヒザの負傷のため、13度目の休場となった。9月20日に日本相撲協会へ「両変形性膝関節症、右膝骨挫傷で3週間の安静加療を要する見込み」という診断書を提出。今場所は翔猿や玉鷲など、平幕力士に4個の金星を配給していた。

「両ヒザに痛み止めの注射を打ちながら土俵に上がっていましたが、限界のようです。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)によると、痛み止めのステロイドをこれ以上打つと靭帯が弱くなってしまうとか。相撲をとるどころか満足に歩いたり座ることもできず、日常生活に支障が出るほどの痛みだそうですよ。

ここまで出場し続けたのは、一人横綱の意地でしょう。場所後の10月には、横綱昇進披露パーティが予定されています。パーティでの優勝報告がかなわないどころか、途中休場となり本人は相当悔しいはずです」(相撲協会関係者)

「トイレにも座れない」

ツェグメド・ドルジハンド夫人と部屋の前で記念撮影する照ノ富士(画像:時事通信社)
ツェグメド・ドルジハンド夫人と部屋の前で記念撮影する照ノ富士(画像:時事通信社)

照ノ富士の相撲人生は、ケガや病気との戦いだ。

「照ノ富士は、最初に大関へ昇進した直後の15年9月場所で右ヒザを負傷しました。その後もケガを押して出場し続けたのが災いし、右肩や左ヒザも故障。16年1月場所では右鎖骨を骨折するなどの大ケガをし、17年9月に14場所務めた大関から陥落します。痛みがまったくひかず、ヒザは3度にわたり手術。一時は四股を踏むどころか、洋式のトイレに自力で座れないほどの激痛だったそうです。

それからは坂道を転げ落ちるように、番付を下げていきました。18年1月には糖尿病にかかっていることも発覚。思うような取組がまったくできず、19年3月には序二段まで降格します。序二段陥落は、大関どころか三役経験力士にも前例のない史上初めての屈辱でした」(同前)

照ノ富士が伊勢ケ浜親方に引退を申し出たのは、1度や2度ではない。相撲を辞めた後の人生を考え、故郷モンゴルで仕事を探したこともあるという。

「親方は照ノ富士を励まし続けます。『辞めるにしても、まずケガと病気を治せ』と。照ノ富士もよく腐らずに我慢したと思いますよ。関取復帰へ向けトレーニングを続け、酒や脂っこい食べ物をなるべく避けるなど摂生しました。部屋もサポートします。通常は序二段につきませんが、特例として大関時代の付け人が雑用を請け負ってくれたんです」(スポーツ紙担当記者)

治療と厳しいトレーニングに耐え、横綱にまで昇りつめた照ノ富士。だがムリを重ねた両ヒザは、悲鳴をあげているようだ。

「日常生活に支障が出るほどの痛みでは、対処療法では治らないでしょう。何もしなければ悪化の一途で、確実に引退の危機に瀕します。親方も示唆していますが、手術に踏み切るのではないでしょうか。

ただ、手術したとしても関節の炎症や骨の損傷がヒドいため、完治はしないそうです。復帰まで、少なくとも1年はかかると思います。それでも、元の状態に戻らない可能性が高い。手術は、土俵際の賭けですよ」(同前)

横綱在位7場所目で、相撲人生最大の岐路に立たされた照ノ富士。幾度も地獄から復活した不屈の力士なら、再び奇跡を起こせるはずだ。

腕立て伏せで上半身を鍛える(画像:時事通信社)
腕立て伏せで上半身を鍛える(画像:時事通信社)
  • 写真共同通信社

Photo Gallery3

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事