参加者も唖然…国葬翌日”非公開セミナー”で岸田首相が語ったこと | FRIDAYデジタル

参加者も唖然…国葬翌日”非公開セミナー”で岸田首相が語ったこと

国葬翌日の9月28日、千代田区内のホテルで開かれた「政治セミナー」に登壇した岸田首相。詰めかけた約80人の聴衆を前に語った、「まったく具体的ではない」スピーチ内容とは

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セミナーで講演する岸田首相。両脇には、鉄板入りのカバンを持ったSPが控えていた
セミナーで講演する岸田首相。両脇には、鉄板入りのカバンを持ったSPが控えていた

「政権発足から1年という節目をとらえ、適材適所の観点から総合的に判断をした」

これは、10月5日の衆院本会議で、自身の長男・翔太郎氏(31)を首相秘書官に抜擢したことについて問われた岸田文雄首相(65)の答弁だ。

何を聞かれても具体的な説明を避け、「検討します」としか言わないことから、「検討使(けんとうし)」とも揶揄(やゆ)される岸田首相。その検討使ぶりは、安倍晋三元首相の国葬直後に開かれた会員限定の「政治セミナー」でも、遺憾なく発揮されていた。

国葬翌日の9月28日、千代田区内のホテルで開かれたセミナーは、午前11時半にスタート。岸田首相は、開始から約30分が過ぎた12時頃に会場に現れた。

「このセミナーはベテランの政治ジャーナリストが開いているもので、毎回、二階俊博議員などの大物が講師として登壇することで知られています。今回は国葬直後、しかも岸田首相が来るとあって、会場の入り口には10人以上のSPが張り付くなど、物々しい雰囲気でした。約80人の参加者で会場は満員。会場内にも5人のSPが配置され、鉄板の入ったカバンを持った4人が岸田さんの両脇を固め、ひとりが会場全体を厳しい視線で見回していました」(参加者の男性)

当然、参加者の興味が向けられたのは、国葬への賛否に対し岸田首相がどう考えているか。そして、旧統一教会と自民党との関係について、である。

だが、SPに守られながら約20分間にわたり登壇した岸田首相の口からは、ついに具体的な内容は出てこなかった。以下は、岸田首相の実際のスピーチ内容だ。

「えー、みなさんこんにちは。内閣総理大臣の岸田文雄です。昨日、安倍元総理の国葬儀を行わせていただきました。皆さんのご協力をいただいて、国内外から寄せられた多くの弔意に丁寧にお答えすることができた、静かに安倍元総理をお送りすることができた、と思っております」

冒頭、そう挨拶をした岸田首相は、続けて、コロナ対策や物価対策について語り始めた。しかし、「さまざまな取り組みを進めている」と言うのみで、今後の政策についての言及はなかった。

そして、旧統一教会の問題について自ら語ることはなく、質疑応答タイムに入る。

「(国葬について)検証するとおっしゃっていましたけれども、どういうところを検証されるのですか」

と司会者から問われると、

「国葬儀そのものについて、改めて、法的根拠も含めて、えー、整理をし説明したわけですが、そういったことについても、今後の議論に資するために改めてどういった根拠で、どういった思いで今回国葬儀を行ったか、これを記録として残しておくことは大切だと思っております。どうであったか、ということを記録として残すことが今後の議論に進むことになるんではないかと思っています」

と回答。続けて、旧統一教会との問題について、

「(旧統一教会との関係が明らかになった)某閣僚を更迭するとか、あるいは統一教会で当選したことが明らかになっている人について離党勧告するとか。国民に見える形で示さないと、なかなか支持率は上向かないと思います」

と突っ込んだ質問を浴びるも、これに対しても岸田首相はこう明言を避けた。

「いろんなご意見があります。それはしっかり受け止め、そしてどうするのか考えなきゃいけないと思います。与野党問わずいろんな関係があったということ、これは事実でありますので、これをしっかりと報告をし、説明をするところから始めてもらいたい。そして何よりも大事なのは、このあと『関係をしっかりと絶つ』ということ。

これははっきり申し上げているんで、それを実行することが何よりも大事だと思います。そして、それをどういった形で示すのか、今後、社会的に問題を起こしている団体との関係をどう絶つのか、これをしっかりと考えていきたい。(関係を)断つわけですが、それをどう具体的に示すのか、これが問われているのだと思います」

講演の終盤には、「最後に決意を一つ」と水を向けられた岸田首相。それでも、最後まで発言は煮え切らなかった。

「結果を一つ一つ出すことが大事だと思っています。ありがとうございました」

スピーチを聞いた参加者は、こう嘆息する。

「国葬の翌日に岸田さんが来たことには驚きました。しかし、これだけ自民党と旧統一教会のズブズブな関係が明らかになっているわけですから、首相であり自民党総裁である岸田さんからはもっと具体的な見解を聞きたかった。正直、残念な気持ちです。政権運営に期待しようにも、具体的なことを何も言わないので、期待しようがありません」

今後も「検討使」を続ける限り、岸田内閣の支持率が上向くことはなさそうだ。

約20分間のスピーチのなかで、参加者の興味を惹くような具体的な発言は一切出てこなかった
約20分間のスピーチのなかで、参加者の興味を惹くような具体的な発言は一切出てこなかった

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