ガーシー「除名なら致し方ない」NHK党立花氏が苦悩するワケ

YouTubeのアカウントが凍結（BAN）されてからは露出も少なくなった感のある暴露系YouTuberで参議院議員の『ガーシー』こと東谷義和氏。だが、ネットでは相変わらず注目度が高いようだ。

秋の臨時国会が始まったということもあり、いま彼が特に注目されているのは、前回に引き続き国会に出席しないことに関して、様々な意見が出ているからだ。多くのファンの応援もあって国会議員になったガーシーだが、議員になってからは逆風が強くなっているのは否めない。

「YouTuber専任の時と違って、議員になったらアンチ以外の人たちからも非難の声が浴びせられている。彼は新しい形の国会議員を目指すと言っており、外国にいて国会に出席せずリモートで政治活動をするというのは、確かに今まではありませんでした。ですが、果たしてそれでいいのかが問われている。

具体的な活動は何をしているのかというと、今のところ暴露しかしていません。暴露を公約に掲げ、それに賛同した人たちが票を入れたわけですから、その人たちはそれでいいんでしょうが、彼の給料（歳費）は国民の税金から出ている。納得しない人は多いでしょう」（テレビ局政治部記者）

ドラマの主人公をマネして議員バッジをネックレスにしたり、気に入らないからと総理大臣を“お前”呼ばわりしたり、呼び捨てにしたり。しかも公約として掲げた暴露も、何人か政治家の暴露はあったが、あまり話題にはならず、前々から注目されていた若手女優の暴露も、それほど話題にはなっていない。

所属政党の『NHK党』にも非難の声が届いているという。

「今回、再び国会欠席ということで、“辞任しろ”という声が大きくなっています」（全国紙政治部記者）

立花孝志党首が10月7日に行われた党の定例会見で語ったところによれば、ガーシーの国会欠席に関して、

「国会で除名や懲罰の話は、ひと言も出ていない。（登院要請は）形式上ルールで、国会に出てこない人に対して出て来てくださいって通知を出しているだけ」

だという。さらに、

「ガーシーに対して除名処分とか、何らかの懲罰を含めて一切こちらにも来てないし、立法府の人間がするとも思っていません」

としながらも、

「参議院のほうで除名処分をするっていうことがあれば、我々も致し方ないっていうのが正直な感想」

と、除名処分が下された場合は従う意向を見せていた。

『NHK党』を応援している人たちがすべてガーシーのファンというわけではない。これまで党を応援してくれていた人たちが、ガーシーの存在によって、離れていく可能性もなくはない。

「この前までは、ガーシーに除名処分が下されたら最高裁まで戦うと言っていたので、苦悶しているなと思います。NHK党に対しても非難の声が出ていますから、このままではまずいと思っているのでしょう。世論が厳しくなればかばいきれないとも言っていましたからね。

その前には、約束した政治家の暴露が進んでいないことに対して不満を示していました。ガーシーが方向転換してくれればいいんでしょうが、それもないとなれば、本音の部分では除名になるのも仕方ないと思っているんじゃないでしょうか。なぜならガーシーが除名になっても党としては特にダメージはないからです。同党の山本太郎氏が繰り上げ当選することで、議員数は変わらず、政党要件は満たされたままですから」（前出・全国紙政治部記者）

ならば、党首がガーシーに辞職を促した方が手っ取り早い気もするが、そうすれば、ガーシーは離党し、ふたりの関係にヒビが入ることにもなりかねない。立花党首としてもそれは避けたいところだろう。

暴露で追い詰める側だったはずのガーシーが、国政の場から追い詰められることになるとは、なんとも皮肉な話だ…。