石橋貴明も絶賛!レッツゴーよしまさが明かす「溢れるドリフ愛」 | FRIDAYデジタル

石橋貴明も絶賛!レッツゴーよしまさが明かす「溢れるドリフ愛」

「ひとりドリフ」「素の志村けん」ものまねで話題沸騰。新進気鋭のものまね芸人のルーツに迫る

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
「静かな口調でインタビューに応じる志村さん」など素の状態のものまねを得意とするよしまさ。『ナイツ』がラジオで絶賛するなど、大きな注目を集めている
「静かな口調でインタビューに応じる志村さん」など素の状態のものまねを得意とするよしまさ。『ナイツ』がラジオで絶賛するなど、大きな注目を集めている

ものまね界に突如として現れた新星、レッツゴーよしまさ(33)。今年9月に放送された『お笑いオムニバスGP』(フジテレビ)内の企画「2億4千万のものまねメドレーGP」で、ザ・ドリフターズ5人全員のものまねを披露。あっという間にその名は全国区となった。

とくに目を引いたのが、“素の志村けん”のものまねだ。落ち着いた雰囲気の“オフ”の志村さんのものまねは、審査員を務めた石橋貴明(60)からも高い評価を受けた。ものまね芸の目覚め、『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)からの影響、会社員との二足の草鞋を履いた理由、知られざる志村けん(享年・70)との接点など、勢いに乗るレッツゴーよしまさのルーツに迫る。

ものまねを始めるキッカケとなった「レジェンド」の存在

 ――「2億4千万のものまねメドレーGP」で一気に世に知れ渡りました。率直に今の状況をどう感じていますか?

よしまさ:急にいろんなものが動き出して、「こんな日がくるとは」ってちょっと怖いぐらいです。YouTubeもそうですけど、最初は素の志村さんのものまねをやったら批判がくると思ってたんです。亡くなられている方をものまねするわけですからね。

それが、思いのほかあまりなかったことにちょっとホッとしました。あと、「似てるね」ぐらいのリアクションを想像してたんですけど、「感動した」っていうコメントが多いことにも驚きました。そこは本当に予想外でしたね。

――『ラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)では、志村さんと共演も多かった磯山さやかさん(39)が「似すぎていて泣いちゃいました」と絶賛していました。

よしまさ:恐縮ですね、僕は志村さんではないので(苦笑)。ただ、実際に志村さんと近しい方にそう言っていただけるのは、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。

――ものまねの面白さに目覚めたのは、中学生時代に見たなかじままりさん(60)のものまね(伊藤咲子さんの「ひまわり娘」)だったそうですね。

よしまさ:単純にネタが面白かったんですよ。当時の僕は、ものまねの元である伊藤咲子さん(64)の存在を知らなかったけど、「何だこれは!」と雷に打たれたかのような衝撃を受けました。

ビジュアルとお笑い的な面白さもありながら、「本人ってこんな感じなんだろうな」って想像もできるのってすごいなと。そこから僕の中で何かが変わり始めて、よく学校で伊藤咲子さんの“ものまねのものまね”をやってました。

志村さんの研究を始めたのは、中学生になってから。コントのセリフを全部書き起こしたりとか、新聞を見て『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)のラテ欄を全部ノートにまとめたりとか。でも、当時は好きでやってただけで、まさかそれが今のドリフのものまねにつながるなんて思ってもなかったですね。

普段は会社員として働く。番組出演も増加し、年末までスケジュールはびっしりと埋まっているという。二刀流生活は多忙を極めるが、本人はポジティブに捉えているようだ
普段は会社員として働く。番組出演も増加し、年末までスケジュールはびっしりと埋まっているという。二刀流生活は多忙を極めるが、本人はポジティブに捉えているようだ

――学習院大学に進学後、ものまね芸をショーパブに売り込んでイベンターさんを紹介してもらったりと精力的に活動されています。その一方で、当時からものまね一本で食べていこうと考えなかったのはなぜですか?

よしまさ:単純に「そんな甘い世界じゃない」と思ってました。本当に趣味の延長みたいな感覚で、好きでやってるだけでしたから。それで、まずは就職しようと。会社でやりたいこともあったので、「仕事をしながらものまねも両立できたらいいな」ぐらいの感じというか。就職したのがアミューズメント会社だから、それはそれで楽しいかなっていうのもありましたね。

むしろ、会社員だからこそ余裕を持って活動できてる気がします。僕がものまねで使っている志村さんの頭は、志村さんのコントのカツラを担当されていた「山田かつら」さんに作っていただいてますし、Tシャツも志村さんが愛用されていたエドハーディーを着ています。本物を揃えられるのは、やっぱり会社員をやっていたからだと思うんですよね。

――今年9月に太田プロ入り。なかじままりさんを介して出会った片岡鶴太郎さん(67)から「志村さんの素のものまねとかすごくいい」と褒められたことがきっかけなんですよね。

よしまさ:もう感激でした。僕からすると神様みたいな存在ですから、「うわっ、あの鶴太郎さんが!」って感じで。見てくださったこと自体が嬉しかったですし、動画をお送りしたらすぐにお返事いただけたので本当にびっくりしました。

――2020年3月に志村さんがご逝去されましたが、改めてよしまささんにとってどんな存在でしたか?

よしまさ:志村さんに「生きる」とか「死ぬ」とかいう概念が僕の中にないんですね。本当にアンパンマンとかウルトラマンみたいな存在で。ただ、『だいじょうぶだぁ』のコントで昭和の曲の良さ、人の悲しさとか人間くささみたいな部分を含めて、いろいろ学ばせていただいたのは間違いないと思います。

――今年10月には、仲本工事さん(享年・81)も交通事故が原因で亡くなられてしまいました。

僕の顔は仲本さんに一番近いので、僕のドリフものまねには欠かせない方です。実は「2億4千万のものまね」の後、番組をご覧になられたことをTwitterでコメントしてくださったんですよ。認めていただけたような気がして、本当に嬉しかったです。

ドラマやコントの役柄ではなく、「素の部分」を演じることにこだわりを見せる。そのために目の開き方や体の傾き具合など、徹底的にクセを研究したという
ドラマやコントの役柄ではなく、「素の部分」を演じることにこだわりを見せる。そのために目の開き方や体の傾き具合など、徹底的にクセを研究したという

――幼少期に『だいじょうぶだぁ』、『ドリフ大爆笑』(ともにフジテレビ系)が好きだったそうですが、1990年代初頭は『とんねるず』、『ダウンタウン』、『ウッチャンナンチャン』など「お笑い第三世代」が人気だった時期ですよね。

よしまさ:今思えば親が好きだった影響もあるんでしょうけど、気付いたら見てたんですよね。薄っすらと覚えてるのが、1993年の『だいじょうぶだぁ』のレギュラー放送最終回。「ご存知!じいさんばあさん」のコントで「今日でレギュラーが終わるんだ」って言ってるのを聞いて、ものすごくショックを受けた記憶があるんですよ。

それが3、4歳で、その頃にはもうどっぷりハマってました。本当に志村さん大好きチビッ子みたいな感じでしたけど、人前で何かやるような感じではなかったですね。むしろ、あんまり友だちと仲良くできないし、陰でこっそり絵を描いてるようなタイプでした。

――志村さんとは一度も接点がなかったんですか?

よしまさ:これ初めて言うんですけど、小学校6年生ぐらいの頃に『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)の収録を見学させてもらったことがあるんです。2002年の「月見で乾杯スペシャル」、今でもタイトルを覚えてます。

その中で千羽鶴を折るシーンがあったんです。「お母さんが病気で苦しんでるから千羽鶴を折りましょう」みたいなコントで、折り始めるシーンを撮った後、「作り終わりました」というシーンに切り替わるタイミングで、志村さんがカメラを止めたんですよ。

「あれ、どうしたんだろう?」と思って見てたら、志村さんが「同じ色の折り鶴がかたまってる」って言うんです。それから、志村さんがちょっと色味の良い感じに折り鶴を配置し直した。別にちょっと赤が集まってるからって、コントには直接関係ないじゃないですか。でも、カメラを止めてまで自分でやる。志村さんのこだわりを感じた瞬間でした。

それを生で見られたっていうのは、本当に貴重なことだなと。撮影後、志村さんにお手紙を書いてたので、マネージャーさんに「お渡ししてください」と言って帰りました。お読みになったかはわかりませんけど。

――たぶん読んでいると思います。舞台「志村魂」の共演者の方が、「子どもたちからもらったお手紙を、楽屋の机の上に置いて読んでいた」とおっしゃってましたから。

よしまさ:そうであれば嬉しいです。僕、初めてテレビに出たのが『激突!ものまねウォーズ』(TBS系)って番組だったんですけど、その収録が、観覧したスタジオと同じだったんですよ。「出演者として、もう一度ここにいくんだ」って感動したのを覚えてます。

夢はJPとのコラボ、ものまね番組で優勝、ドリフとの共演

自身の音楽やお笑いの嗜好もすべて、「ドリフ」や志村さんから影響を受けたと語る。ものまねの際は、常に偉大なレジェンドたちへのリスペクトを大切にしている
自身の音楽やお笑いの嗜好もすべて、「ドリフ」や志村さんから影響を受けたと語る。ものまねの際は、常に偉大なレジェンドたちへのリスペクトを大切にしている

――リアルなものまね芸は、ここ最近だとMr.シャチホコさん(29)、JPさん(39)がいます。現時点でコラボしてみたい方はいますか?

よしまさ:JPさんのレパートリーに柄本明さん(73)のものまねがあるんですけど、個人的には一緒に「芸者コント」(志村けんさんと柄本明さんがお座敷に呼ばれないベテラン芸者を演じた『だいじょうぶだぁ』内のコント)を再現できたらなっていうのはあります。あれをやってる方はまだいないと思うので。

――ぜひやってほしいです! ドリフの方々との共演も今後の目標になりそうですね。

よしまさ:『ドリフに大挑戦スペシャル』(フジテレビ系)に出てコントで共演するのは1つの大きな夢です。ただ、「ドリフが忘れられないように、よしまささんが担ってください」とかってご意見をよくいただくんですけど、僕としては「ドリフの笑いを後世に残そう」みたいな感覚は一切ないんですよ。僕がそんなことしなくても残っていくでしょうし、「ただ好きでものまねさせていただいてる」ってスタンスは変えずにやり続けたい。

それは誰のものまねであっても同じですね。そのうえで、ものまね番組で優勝することとドリフとの共演。この2つが今の大きな目標です。あとは誇張しない今僕がものまねしてる志村さんのスタイルでネタを増やしつつ、昭和歌謡のものまねをいっぱいやっていこうと思ってます。

溢れる“ドリフ愛”を胸にものまねに励むレッツゴーよしまさ。その挑戦は、まだ始まったばかりだ。

  • 取材・文鈴木旭写真足立百合

Photo Gallery4

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事