<figure id="attachment_271986" aria-describedby="caption-attachment-271986" style="width: 1707px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="10598dc1"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/57a056084a90b83999f3abd87cd8eec3-3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-271986" class="wp-caption-text">映画『マイ・ブロークン・マリコ』で女優としての新境地を魅せた永野芽郁</figcaption></figure>
永野芽郁が主演する衝撃の話題作・映画『マイ・ブロークン・マリコ』。その大ヒット御礼舞台挨拶が10月10日に行われ、主人公シイノを演じる永野芽郁も登壇。その制作秘話が改めて語られ、言葉を失うファンが続出している。
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「この映画は、漫画家・平庫ワカによる同名漫画が原作。ブラック企業に勤めるシイノトモヨ（永野）がみずから命を絶った親友・イカガワマリコ（奈緒）の魂を救うために、毒親から遺骨を強奪して旅に出るロードムービー。
斬新なキャラクター設定と疾走感溢れるストーリー。そして、答えなんてないのに突き進む主人公シイノのカッコ良さが観客の心に突き刺さり、何度も映画館に足を運ぶリピーターが続出しています」（ワイドショー関係者）
この役を演じるために永野は、撮影の11か月前からドクターマーチン（靴）を履き慣らし、4か月前からタバコを吸う練習を始めた。公開舞台挨拶で登壇した際も
「絶対に見てほしいと思う作品ができたことを誇りに思います」
と話し、奈緒と見つめ合い涙をこらえる場面もあった。大ヒット御礼舞台挨拶では、包丁を振り回しマリコの遺骨を強奪。二階の窓から飛び降り、11月の川に転がり落ちるシーンについても
「自分から湧き出るエネルギーで体が熱すぎて、寒いとかしんどいとかびっくりするほど感じず、楽しかった印象しかありません」
と語っている。
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「裸足で荒々しく走り、タバコを吸い、マリコを亡くした哀しみ、戸惑い、怒り、後悔、悔しさなどめまぐるしく変わる感情を全部さらけ出し、泣き叫ぶシイノを演じる永野の演技は圧巻。本人も“すべてをさらけ出して楽しかった”“またひとつ転機になる作品”“この世界で生きていこうと思える作品と出会った”と告白しています」（前出・ワイドショー関係者）
永野芽郁にとっては新境地を切り開く作品となった今作。プライベートでも仲の良い奈緒は、そんな永野の演技を間近に観て
「シイちゃんの魅力と芽郁ちゃん自身が持っている魅力が相乗効果のように合わさって、芽郁ちゃん以外は考えられないというくらいの人物がどんどん立ち上がっていった」
と表現している。
<div data-friday-nextpage-lead="永野芽郁のハイブリッドな魅力とは…"></div>
思えばデビュー以来、“素の自分”で真っ向勝負するのが女優・永野芽郁スタイルだった。
「永野は10歳の時に子役デビュー。しかしなかなかいい役に恵まれない永野は中学3年の時、女優を諦めようと考えていました。その矢先、鈴木亮平主演の映画『俺物語!!』のヒロインオーディションに合格。原作漫画を読み、ヒロインの凛子と自分が少し似ていることからあえて役作りをせず、“素の自分”でヒロインの座を勝ち取っています。
さらに高3の時、“素のまま自由に演じられるのは鈴愛しかいない”という思いから朝ドラ『半分、青い。』(NHK)のオーディションに挑戦。国民的女優の座を勝ち取り、脚本を手掛ける北川悦吏子氏に“スズメを見つけました。永野さん、遠くまで飛んでください”と言わしめています」（制作会社プロデューサー）
しかし“素の自分”だけでは演技の幅が狭い。そう感じた永野は朝ドラ出演後、菅田将暉主演のドラマ『３年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)に出演。永野の演技を見た菅田は
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「演技を超えた本物の何かになる瞬間がある」
と高く評価している。そんな永野が“素の自分”を封印して臨んだのが、昨年戸田恵梨香とW主演を果たした『ハコヅメ〜たたかう！交番女子〜』(日本テレビ系)ではないか。
「このドラマは、ワケあり元刑事・藤聖子（戸田）と天然新人・川合麻衣（永野）の凸凹コンビによるお仕事コメディ。その中で永野は“素の自分”を封印。見た目の可愛さを残しながら、心の動きを瞳のゆらめきだけで語ってしまう、演技することで生まれる違和感をギリギリのラインで抑えるナチュラルな芝居には成長の跡が見られました」（制作会社ディレクター）
そして今作『マイ・ブロークン・マリコ』で永野は、「シイノの魅力」×「永野芽郁の魅力」のハイブリッドに挑戦。心が震えるほどの”魂の叫び”を味わい、女優として新たなステージに立とうとしている。
そんな今作の永野を象徴するような場面が、ラストシーンにやってくる。
「それはマリコの“最後の手紙”を手にするラストシーン。シイノは震える手で手紙を読み、便箋で顔を覆うとマリコからの問いに答えるように“うん”と小さく頷く。文面を知りたがる声もSNSには上がっていますが、それはタナダユキ監督が言う通り野暮というもの。
旅を終えマリコを失った日常生活に戻るシイノの背中をそっと押してくれるような、この映画のエンディングに相応しいものとなりました。このシーンを観た奈緒も『芽郁ちゃんの“…うん”という一言でこれからの人生、このワンシーンを思い出すだけで救われる』と話しています」（前出・制作会社プロデューサー）
私自身も三たび観てしまった映画『マイ・ブロークン・マリコ』。生きる力と救いを与えてくれるこの映画、永野芽郁の女優人生にとってもかけがえのない作品になりそうだ。

バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』（竹書房新書）を上梓。電子書籍『異聞 徒然草』シリーズも出版中

島右近（放送作家・映像プロデューサー）

近藤裕介

映画『マイ・ブロークン・マリコ』で女優としての新境地を開いた永野芽郁。まさに持ち前のカワイさから、大人の女性としての魅力を出しているのだが…

永野芽郁『マイ・ブロークン・マリコ』で役×素のハイブリッド演技

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