プーチン大統領の「サタン狩り」「影武者説」が笑えない深刻事情 | FRIDAYデジタル

プーチン大統領の「サタン狩り」「影武者説」が笑えない深刻事情

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ウクライナ高官が「3人の影武者がいる」と語ったプーチン大統領。写真の彼は本物なのか…
ウクライナ高官が「3人の影武者がいる」と語ったプーチン大統領。写真の彼は本物なのか…

ロシアによるウクライナ侵攻がますます狂気じみている。

侵攻から8カ月。当初は電撃作戦でウクライナを占領する算段だったプーチン大統領だったが、アテは外れ、現在はウクライナの猛攻を受け防戦一方だ。そこで、いわゆる“核のおどし”を連発しているわけだが、西側諸国は冷静に言動を分析している。

近代の戦争で最も重要になってくるのが情報戦だ。

ネット上では真偽不明の話が流れ、一部はプロパガンダとして意図的に発信されている。その中には一見すると「そんなバカな!?」というものがあるが、よくよく調べるとバカにできないものもある。

例えば、10月末に欧米メディアが報じたプーチン大統領の「首席エクソシスト就任」がそれだ。ロシア正教会のキリル総主教がプーチン大統領を「首席エクソシスト」に任命し、「反キリストに対する闘士」と称賛したという。

英エクスプレス紙によると、キリル総主教は声明を出し

「ウクライナがサタンの支配下にあり、キリスト教を放棄した。だから、悪魔払いのためにプーチン大統領がウクライナと戦っている」

と主張。ロシアが紛争の規模を国家間から宗教規模に広げたい思惑が見て取れる。ロシア安全保障会議のアレクセイ・パブロフ氏は

「ウクライナ人はロシア正教を放棄し、サタン教など何百もの悪魔の宗教を信じている。これは悪魔に憑りつかれているからだ。特殊軍事作戦の継続によって、ウクライナを“脱サタン化”しなければならない」

と述べ、ウクライナ侵攻を正当化しようとしている。軍事ジャーナリストの話。

「6月ごろからロシア兵がウクライナの集落を占拠した際、住民が悪魔信仰していたとする証拠写真をSNSで拡散していた。もちろんこれらはデッチ上げ。また、侵攻当初からプーチン大統領が言っているウクライナのネオナチ。これも、ナチスを意味するカギ十字マークが民家から多数発見されたと、兵士がSNSで流していた。

悪魔信仰とナチスは結び付けやすいのでしょう。ただ、捏造のクオリティーが低く、ロシア兵がネオナチの物証を押さえる動画は唐突すぎる展開と、大根芝居で笑いのネタにされていた」

これだけではない。プーチン大統領をめぐっては複数の「影武者説」も存在する。ウクライナの諜報機関・軍事情報部長のキリロ・ブダノフ少将が英デイリー・メールに明かしたもので

「プーチンは自分に似せるために、整形手術を受けさせた3人の影武者を使用しています」

と語っている。同氏によると、最近プーチン本人は出て来ず

「影武者しか出ていない」

3人は整形手術を受けたそうだが、見分けるポイントは“身長、ジェスチャー、耳たぶ”だという。その上で同氏は

「ロシア軍の戦略はあまりにも壊滅的。プーチンがまだ決定を下しているのか疑問に思っている」

と述べ、“オリジナル・プーチン”が存在するかどうかを疑っているという。

さすがにここまで来ると、眉唾に思うかもしれないが、時の独裁者に影武者が存在するのは一般的な話。さらに発信元がウクライナの諜報機関というのだから、決して無視はできない。

「ロシア軍の蛮行は度を越していて、核による脅し、民間人への拷問、偽旗作戦など数えきれません。兵士の装備はぜい弱で、ガラクタレベルの銃とボロボロの防具ばかり。過酷な冬を乗り越えるための寝袋も不足しており、兵士が自前で買っています。

当然、招集兵の士気は低く、ある者はアルコールに溺れ、ある者は大麻中毒になり、ある者はメンタル崩壊で自傷行為に走っている。これ自体がオカルトレベルの話。ロシアでは現実とオカルトの境目がなくなっています」(全国紙記者)

サタン狩りや影武者説など、オカルトじみた話が出てば出るほど、かえってロシアの窮状が深刻であると思えてならない。国際社会の多くからNOを突き付けられたロシアが最後にどのような手段をとるのか…。ネタでは済まなくなってきている。

 

  • 写真代表撮影/ロイター/アフロ

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