装備はサビた銃で同士討ち…背水ロシア軍が投入する「戦慄部隊」 | FRIDAYデジタル

装備はサビた銃で同士討ち…背水ロシア軍が投入する「戦慄部隊」

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ロシア軍にはさまざまな土地の出身者や経歴の兵士が投入されている(画像:AP/アフロ)
ロシア軍にはさまざまな土地の出身者や経歴の兵士が投入されている(画像:AP/アフロ)

ロシアのプーチン大統領が、連邦法の改正に署名したのは11月4日のことだ。この法改正は、ロシアの「黒歴史」になるかもしれない。ウクライナ戦線に、戦慄の部隊が投入されることが決定したのだ――。

ロシア当局は、10月末までに予備役兵を対象にした部分的動員が完了したと発表した。プーチン大統領によると、新たに動員した兵は目標の30万人を超え31万8000人に達したとか。だが、その内情はお粗末なものだ。

「ロシア系独立メディア『メドゥーザ』によると、戦闘能力の低い動員兵は、『肉』と呼ばれウクライナ軍との最前線に配置。『人間の盾』にされているそうです。支給されるのは70年代の旧式銃で、サビついて使い物にならないとか。

ロシアのSNS『テレグラム』には、動員兵に支給された穴の開いた防弾チョッキやボロボロの銃の画像が多数アップされています。中には、招集状が届いた日に上官から『武器や止血品は自前で調達しろ』と命じられた兵士もいるそうです」(全国紙国際部記者)

刃物で最新兵器のウクライナ軍へ

動員兵には当初3ヵ月の訓練期間が約束されていたが、まったく守られていない。わずか数日の訓練で、前線に投入されるケースもあるという。

「戦闘のイロハもわからないようなロシアの若者が、小銃と刃物ていどの装備で、欧米が供給する最新兵器で武装したウクライナ軍と対峙しているんです。ロシアの独立系メディアによると、東部ルハンシク州に送られた約570人で編成する動員兵の一個大隊はほぼ全滅したとか。

前線から逃亡する動員兵の数は、日に日に多くなっています。収拾がつかなくなった上官は『逃げたら殺すぞ』と脅しているといわれる。『フォーブスジャパン』の報道によれば、逃亡兵を射殺する専門部隊が配備されたそうです」(同前)

統制のとれないロシア軍では同士討ちも多発。責任をとらされた司令官は、プーチン大統領により次々と更迭されている。ロシア国防省は、重傷などで戦闘不能になった兵士は10万人近くにのぼると発表した。

追いつめられたロシア軍。苦境を打開するために、プーチン大統領が署名したのが今回の法改正だ。

「これまで兵役につくことを禁じられていた、殺人や強盗などの重罪を犯した受刑者や犯罪歴のある人物を動員可能にしたんです。除外されるのは、ハイジャック犯やテロ行為を犯した者など一部に限定されます。米国メディア『CNN』の報道では、動員対象の犯罪者は犯罪歴が抹消されるまでの8~10年間は当局の監視下に置かれるとか。自宅から出ることもできません。

そんな『いわくつき』の人々を戦線に投入せざるをえないほど、ロシアは追いつめられているのでしょう。法改正によって、あらたに数万人が動員できます。ただ、彼らが戦力になるかは未知数です。以前にも、民間軍事会社『ワグネル』がロシア各地の受刑者数百人を戦闘員として招集したとされます。しかし独立系メディア『インサイダー』によると、これまでに500人以上が命を落としたとされるんです」(同前)

もはやロシア軍は、正規の軍隊の体をなくしつつある。

  • 写真AP/アフロ

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