日本代表・伊藤洋輝が語る「名前があった時はホッとした」
サイドバック不足を解決する救世主にインタビュー!
ポジション:DF 身長:188㎝ 体重:84㎏
所属:シュツットガルト

「代表の発表会見は観ませんでした。観ても結果は変わらないと思って。でも、名前があったときはホッとしましたね」
淡々とインタビューに応じていた伊藤洋輝(23)だが、代表決定の瞬間を振り返るときだけは、思わず頬が緩んだ。
20歳までMFだったという伊藤の武器は、足元の技術だ。今年5月に代表に初招集されて以降、正確なフィードと積極果敢な攻め上がりでチームに貢献。見事にW杯メンバー入りを勝ち取った。
「正直……選ばれるだろうなと、少し自信はありました(笑)。やはりブンデスリーガで1年間、戦い抜いた経験があったので。最近はフィジカルコンタクトにも自信がついてきた。森保(一)監督(54)に求められているのも球際で負けないことだと思うので、それは見せたいです」
初戦の相手となるドイツの選手たちとも、リーグ戦で何度も対戦している。
「マッチアップする選手のなかで警戒しているのは、19歳のジャマル・ムシアラですね。全ての技術が高水準で、ゴールから逆算して最適解を導ける選手です。実際に今年9月のリーグ戦では、目の前でゴールを決められました。W杯でぶつかるなら、リベンジしたいですね」
初選出から半年でのW杯。「まだまだ課題はある」と述べる一方で、同じ左サイドの選手との連携は深まってきている。
「(三笘)薫くんはドリブルっていうスタイルがあるので合わせやすい。逆に(南野)拓実くんは中に切り込むので、空いたサイドのスペースへ上がることを意識しています。関係はどんどん良くなっていると思います」
いよいよ夢のW杯を迎える。意気込みを聞くと〝らしい〟答えが返ってきた。
「最後まで平常心で戦うことです。冷静にベストな状態で、自分がどこまでできるのか。今からワクワクしています」
初の大舞台へ、静かに闘志を燃やす。
『FRIDAY』2022年12月2・9日号より
PHOTO:アフロ