なりふり構わぬ大補強で、逆に不安だらけの「原巨人」

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18年12月に入団会見に行った丸佳浩選手。原監督が考えるような活躍はできるだろうか

「『なんで俺なんだ……』と言葉を失ったそうです」

スポーツ紙の巨人担当記者が語るのは、広島への移籍が決まった長野久義のことだ。今回のシーズンオフ、巨人では大補強に伴うゴタゴタが続いてる。

昨年末の巨人の契約更改は〝丸昇給〟と呼ばれ景気の良い話題が続いていた。前出の記者が語る。

「丸(佳浩)の年俸総額は5年で25億円と言われています。外様選手にこれだけ払うわけですから、生え抜きにも相応の額を払わなければいけない。巨人では丸は序列として坂本、菅野より下でないといけないんです」

坂本は推定5億円、投手タイトル総なめの菅野は推定6億5千万円と元横浜の大魔神・佐々木主浩が持つ歴代日本選手最高額に並んだ。その他の選手も優勝を逃したシーズンオフにもかかわらず、昇給している例が多い。これには、球団史上ワーストとなる5年連続V逸を防ぐための並々ならない決意が現れている。

と同時に、巨人は原辰徳監督の4年ぶりの復帰に合わせ、大補強を進めてきた。テレビ局のスポーツ担当ディレクターが語る。

「FAでは、丸と炭谷銀次郎(元西武)の二人。さらに自由契約になっていた中島宏之(元オリックス)、マリナーズを退団した岩隈久志、そしてパドレスから右の大砲、クリスチャン・ビヤヌエバと大型選手を次々と獲得。さらに、最大の補強ポイントだったリリーバーにマリナーズのライアン・クックを確保しました。今回の補強総額は50億円以上と言われています。新入団選手のこれまでの成績は文句のつけようがなく、優勝の一番手にいるのは間違いないでしょう」

今年こそ優勝、という強い思いはわかるが、この大補強が思わぬ不協和音を生み出しているのも事実だ。生え抜き選手の流出、使うあてのない選手の獲得など球団内にも方針への不満が噴出している。ある球団関係者が話す。

「丸の獲得はまだわかるが、中島や岩隈といったベテランを取って、内海や長野をみすみす出してしまうというのは、何がやりたいのか本当にわからない。今年、絶対に優勝しなくてはいけないという危機感から、結局その場しのぎの対応になっている。そもそも内野は飽和状態で、中島の使い途もわからない。内海や長野は人望も厚く若手選手からの信頼も大きかった。こういう選手がその場しのぎのためにチームを去るのは選手の士気にかかわります。」

さらに、前出のスポーツ紙記者は、今回の目玉、丸の移籍についても不安な点を指摘する。

「MVP選手のFA移籍は06年の小笠原(日本ハムから巨人)以来、二人目。丸は、中軸を打つことになるでしょう。ただ、丸が巨人で活躍できるかどうかは、現場でも疑問視する声が大きいんです。ここ数年、広島は球団もファンも温かく、選手はとてもやりやすい環境でした。カープ女子がブームになり、昔のような厳しいヤジが飛ぶことも減った。しかし、巨人ではそうはいきません。高額で迎えられ、結果を残して当然。最大級の期待をされています。打てないとメディアは厳しく叩くでしょう。巨人のクリーンナップには相当のプレッシャーがかかるんです。日本シリーズという大舞台でうまく実力が出せなかった丸に巨人の中軸がつとまるとは思えないんです」

ストーブリーグですら話題に事欠かない巨人。19年のペナントレースで「球界の盟主」が復活するかどうかは、プロ野球ファンのみならず、注目の的であることは間違いない。

Photo Gallary1

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