40周年を迎えた「マクロス」シリーズが現在はここまで進化した! | FRIDAYデジタル

40周年を迎えた「マクロス」シリーズが現在はここまで進化した!

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〈SF・ロボットアニメの金字塔「マクロス」シリーズは〈驚きの進化〉を遂げていた──。秘蔵の美麗ショットと共に、『マクロス超百科』を手がけたテレビマガジン編集部が人気の背景を解説〉

©1984 BIGWEST
©1984 BIGWEST

1982年に、可変戦闘機バルキリーによる超絶的なメカアクション、美少女アイドル&美人上官を交えた三角関係といった「若者の夢」をすべて詰め込んで話題となった『超時空要塞マクロス』。2022年現在、「マクロス」は誕生から40年が経過したが、その間も進化は続いていた。

TVシリーズの放送から2年後の1984年に公開された劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では、TVシリーズではさまざまな事情から不可能だった圧倒的なクオリティに仕上げられ、製作陣が理想とした「マクロス」を作り上げることに成功。「マクロス」=ハイクオリティアニメーションというイメージを決定づけることになる。

その後の「マクロス」シリーズの歩みを振り返ると、まず90年代に『マクロスプラス』『マクロス7』という2つの後継作品が登場。特に『マクロスプラス』では、「これが手描き最後の『マクロス』」という決意を固め、超絶的な作画アニメーションを実現した。『マクロスプラス』の圧倒的なクオリティは、今なお語り草となっている。

2002年には、シリーズ20周年記念作品『マクロスゼロ』が誕生。予告どおり、メカシーンの手描きアニメーションとは決別を告げ、当時は黎明期であったCGアニメーションの導入に踏み切る。当時においても手描きのメカアニメーター不足は深刻な問題となっており、「マクロス」のハイクオリティ描写を実現するためには、CGという選択肢が最善の手段であった。

その先見性が花開くのは、2008年に放送された『マクロスF(フロンティア)』だ。TVシリーズでハイクオリティなCGメカアクションを実現したことに加え、2人のヒロインのライブシーンや楽曲も話題となり、2000年代を代表するヒット作品となった。

当初はメカニックシーンを中心に導入されたCGだが、『マクロスF』楽曲の人気に後押しされるようにライブシーンにも緻密なCGが取り入れられていく。特に劇場版である『劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~』『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』では、メカアクションとライブシーンの融合をハイレベルで実現し、『マクロスF』の人気を不動のものとした。

この流れを継承したのが、シリーズ最新作『マクロスΔ(デルタ)』である。80年代から時代ごとの音楽シーンを積極的に取り入れてきた「マクロス」シリーズだが、本作ではついに5人組グループアイドルである戦術音楽ユニット“ワルキューレ”が登場。5機の可変戦闘機によるアクロバティックなメカアクションと、ワルキューレの五重奏は、「マクロス」ライブシーンの新境地を切り開くことになる。

『マクロスΔ』の劇場版である『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』では、ライブシーンもフルCGへと進化し、現実では不可能なアイデアを凝らしたライブシーンが実現していく。

誕生から今日に至るまで、ハイクオリティアニメーションを追求し続けてきた「マクロス」シリーズ。手描きアニメーションからCGアニメーションへと表現手法が変わっても、そのコンセプトは原点である『超時空要塞マクロス』からゆるぎない。絵筆を問わずに、ハイクオリティな映像を送り出す姿勢は変わることはなく、時代とともに進化し続けることが「マクロス」シリーズの本質といえる。

そして「マクロス」シリーズの40周年を迎えた2022年の10月、シリーズのすべてを網羅した『マクロス超百科』が刊行された。「マクロス」シリーズはなぜ誕生し、そして40年続くシリーズになったのか。キャラクターやメカニック、企画の成り立ちやコンセプト、原作者の一人である河森正治氏直筆の企画書や絵コンテなどを交え、「マクロス」シリーズの入門に最適なガイドブックとなっている。40周年という記念イヤーに、この本でより深く「マクロス」シリーズの進化に触れてみてはいかがだろうか?

「マクロス」シリーズ最新情報はこちら macross.jp

現在では再現不可能と言われる『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の手描きによる超絶メカニック作画。 ©1984 BIGWEST
現在では再現不可能と言われる『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の手描きによる超絶メカニック作画。 ©1984 BIGWEST
2機の可変戦闘機によるメカアクションが伝説となった『マクロスプラス』。 ©1994 BIGWEST
2機の可変戦闘機によるメカアクションが伝説となった『マクロスプラス』。 ©1994 BIGWEST
TVシリーズへのCGメカの導入で新時代を築いた『マクロスF』。 ©2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS
TVシリーズへのCGメカの導入で新時代を築いた『マクロスF』。 ©2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS
メカアクションだけではなく、ライブシーンも大きな見せ場になる。『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』より。 ©2011 BIGWEST/MACROSS F PROJECT
メカアクションだけではなく、ライブシーンも大きな見せ場になる。『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』より。 ©2011 BIGWEST/MACROSS F PROJECT
『マクロスΔ』は劇場版2作品でフルCGライブシーンを導入。『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』より。 ©2021 BIGWEST/MACROSS DELTA PROJECT
『マクロスΔ』は劇場版2作品でフルCGライブシーンを導入。『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』より。 ©2021 BIGWEST/MACROSS DELTA PROJECT
『マクロス超百科』(講談社)
『マクロス超百科』(講談社)
  • 河合宏之

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