「孤高の喧嘩師」アンディ南野が明かす仰天最強伝説 | FRIDAYデジタル

「孤高の喧嘩師」アンディ南野が明かす仰天最強伝説

一人で原付に乗って暴走族を追い回し、喧嘩に明け暮れた10 代 コンビニ強盗を逮捕、火事の家から生存者を救出、腕っぷしを買われて安倍晋三元首相のボディガードをしたことも…… 現在は大阪市と天満警察署の要請で、北新地の「パトロール」として活動中

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「路上の伝説」と言えば誰か?

YouTube世代の若者は「朝倉未来」と答えるだろうが、大阪の20代以上の不良は決まってこの名前を挙げる。

客引きの若者に道を説くこともあるというアンディ氏。トラブルもあるが、応援してくれる経営者は多いという
客引きの若者に道を説くこともあるというアンディ氏。トラブルもあるが、応援してくれる経営者は多いという

アンディ南野、43歳。

大阪・大東市で格闘技ジムを経営する傍ら、大阪市と天満警察署から要請を受け、北新地の防犯パトロールを行っている人物である。夜、アンディ氏が繁華街を歩けば、ならず者や悪質な客引きが蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

「増加する客引きに自治会ではなかなか対処できなかった。そこで、3年前に相談されて僕が引き受けることになったんです。喧嘩ばかりしてきた僕のような人間が防犯活動していいんですかって、天満署の署長にもお伺いを立てたんですが、『頑張ってください』と言われました」

自治体と警察がアンディ氏にパトロールを要請した理由は他でもない。彼が地元では知らぬ者はいない最強の喧嘩師だからである。10代のときは、ボロボロの原付に乗り、たむろしている暴走族を見つけては追いかけて喧嘩を売った。

「人としゃべるのがとにかく苦手だったんです。誰かと仲良くなりたいという気持ちはあるんですが……。子供のときって、好きな子にわざと意地悪するじゃないですか。そんな感じで、僕はぶん殴ることしかできなかった(笑)」

相手が15人いても20人いても関係なし。名のある地元の暴走族はすべて「ドツき回した」という。やがて地元の不良たちは、アンディ氏を見かけると道をUターンして逃げるようになった。

喧嘩に明け暮れる生活が変わったのは、25歳のときだ。

「幼なじみがバイク事故で死んだんです。そいつは僕と違って太陽みたいに明るい奴で、葬式には友達が300人くらい来た。それを見て、僕も人としゃべる練習をするようになりました。ちょうどその頃に格闘技のジムを始めたんで、お客さんに対応するには、僕もしゃべれるようにならなアカンなと」

喧嘩をやめた後も、「伝説」には事欠かなかった。6年ほど前には、たまたま入ったコンビニで、現金を鷲掴みにして逃げていく強盗に遭遇。すぐさま追いかけたアンディ氏は、カッターナイフをもった強盗を抑え込み、警察に引き渡した。’18年には地元の大東市で向かいの家が火事になり、燃え盛る家の中から生存者を救出したこともある。

「’19年の選挙では、大阪に演説に来た安倍晋三元首相のボディガードもやりました。SPもいましたが、地元に顔が利いて腕っぷしの強い奴を探しているということで、政治関係者から僕に声がかかったんです。ジムの若い子たちを20人くらい集めて警護に当たりましたよ」

アンディ氏がパトロールを担当して以来、北新地の客引きグループは5つから2つに激減した。現在はユーチューバーとしても活動しているが、今後は格闘技イベントも立ち上げる予定だという。

「『KANSAIKING』という喧嘩ファイト的なイベントをやろうと思っています。スポンサーもいて、賞金総額は1000万円。格闘技イベントはいろいろありますが、絶対負けないです。そのくらいの人脈が僕にはありますから」

最強伝説は今後も更新されそうだ。

身長172cmと長身ではないが、骨格は太く眼光は鋭い。何よりも、盛り上がった拳が喧嘩の歴史を物語っている
身長172cmと長身ではないが、骨格は太く眼光は鋭い。何よりも、盛り上がった拳が喧嘩の歴史を物語っている

『FRIDAY』2022年12月2・9日号より

  • PHOTO加藤 慶

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