自国兵士を袋詰めで焼却、拷問部屋も…ロシア「非人道行為」の中身 | FRIDAYデジタル

自国兵士を袋詰めで焼却、拷問部屋も…ロシア「非人道行為」の中身

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ヘルソンから撤退するロシア軍(画像:アフロ)
ヘルソンから撤退するロシア軍(画像:アフロ)

〈ロシア軍の兵士はゴミ処分場につくと、トラックからたくさんの黒い袋を下ろし火をつけた。周囲は煙に包まれ、息ができないほどの耐えがたい悪臭がただよった〉

11月21日に英国紙『ガーディアン』が報じたのは、生々しいウクライナ住民の証言だ。

ウクライナ軍が、南部ヘルソン州の一部を奪還したのは11月上旬。撤退を始めたロシア軍は、損害の実態を隠すため自国の兵士へ非人道的行為を行っているという。

「『ガーディアン』によると、ウクライナ軍が砲撃を行うたびにロシア軍のトラックがゴミ処分場に向かっているそうです。搬送されるのは自国兵士の遺体。黒い袋に詰められ、焼却されているとか。遺体を焼いている間は、ウクライナ住民が近隣に近寄ることは禁じられます。

『ガーディアン』は、禁止令を知らずにゴミ処分場へ入った男性の妻の証言を掲載。男性はロシア兵に、棒で何度も殴りつけられたそうです。ヘルソンの住宅街には、ロシア軍のトラックが到着するたびに悪臭がただよっているといわれます」(全国紙国際部記者)

子どもの前で母親を強姦

ロシア軍の撤退により明らかになった残虐行為は、自国兵士の遺体焼却だけではない。ノーベル平和賞を受賞した人権団体「ウクライナ市民自由センター」によると、ヘルソンでは拘束した住民に対する拷問部屋が少なくとも8ヵ所見つかっているのだ。

「ウクライナ検察庁が拷問部屋を捜査すると、木製のこん棒や電流を流す装置が見つかったそうです。拷問について記した書類も残されていたとか。ロシアの統治に反対する住民をあぶり出し、電流を流し虐待するなどの暴行を加えていたようです。

ロシア軍による拷問が明らかになっているのは、ヘルソンだけではありません。国際人権団体『ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)』によると、首都キーウや第2の都市ハルキウでも、信じがたい残虐行為があったといわれます。中には、子どもの前で強姦された母親もいるそうです」(同前)

米国メディア『AP通信』は、キーウ近郊の街ブチャに住む住民の生々しい証言を掲載している。

〈ロシア兵が一軒一軒家を回り、地下室に避難している住民たちを引きずり出しました。彼らは、住民が持っていたスマートフォンをチェック。反ロシア的な書き込みがあれば、容赦なく殺害したんです。ある地下室からは、両手両足を縛られた18の遺体が見つかりました。中には子どももいた……。遺体の手足はバラバラに切断されていました〉

被害にあったウクライナ住民の数は計りしれない。ヘルソンだけで、少なくとも226人が行方不明になっているのだ。ウクライナのゼレンスキー大統領は、次のような声明を発表している。

「ロシア兵のすべての家族に見てもらいたい。平和な都市の善良な市民が、なぜ拷問されて死んだのか。なぜ女性がイヤリングを耳から引きはがされ、絞め殺されたのか。どうしたら娘や息子たちの前で、母親に性的暴行を加え殺害することができるのか。なぜ戦車で生きた人々を潰すことができるのかを」

ロシア当局は、こうした非人道的行為を否定。西側諸国による「作り話だ」と主張している。

  • 写真AP/アフロ

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