5球団が争奪戦!日ハム近藤健介「活躍を支える臨床心理士の美女」
残留か他球団への移籍か。
海外FA権を行使した近藤健介(29)は、在籍する日本ハムを含めオリックス、ソフトバンク、西武、ロッテなど、少なくても5球団による争奪戦となっている。なかには6年35億円の条件を提示している球団もあるという。評価されるのは、出塁率の圧倒的な高さだ。
「17年から出塁率は5年連続で4割以上で、通算打率は.307を誇ります。19年にはリーグトップとなる109四球を選ぶなど選球眼も良い。17年は規定打席数に達しなかったものの、100打席以上に立った打者として史上最高打率となる.413を記録。出塁率は.567でした。安定した成績を残せる野手として、どの球団にとっても絶対に欲しい存在でしょう」(スポーツ紙担当記者)
近藤の高評価と活躍の裏には、美人臨床心理士の存在がある。『Je respire株式会社』代表取締役の松島雅美氏だ。松島氏は、これまでのべ2万人以上をカウンセリング。気持ちの持ちようではない、メンタル強化の普及に努めてきた。
松島氏が近藤氏と出会ったのは、16年オフだという。同年、日ハムは日本一となるが近藤は思い通りの成績を残せていなかった(出塁率.337、打率.265)。松島氏が語る。
「日ハムのトレーナーから、近藤選手を紹介してもらったんです。当初は、安定したパフォーマンスができないと『カッとしてしまう』ので、改善したいという目的で来られました」
精神を安定させた練習の中身

「アーーー!」「クソッ!」
凡打が続くたびに、ベンチで絶叫していた近藤。松島氏はヒアリングとチェックの結果から、独自の「メンタルビジョントレーニング」を勧める。
「トレーニングの種類は、目的によってたくさんあります。例えば多くの文字や数字が記されたボールをぶら下げ、何が書かれているか瞬時に見極める。瞬間的に見えたものを、的確に判断する能力を高める練習です。投手が投げたボールが、マウンドから打者のもとへ届くまでは0.4秒ほど。予測と違った時に動作を修正する時間を少しでも多くとるには、できるだけ早く判断できるようにすることが大事。このトレーニングによって、瞬時に判断材料をできるだけたくさん取り込む力が高められるんです。
肩幅で前に出した両手の親指を、短い一定間隔で交互に見る練習も効果があります。この眼球運動は、感情の制御や短期記憶(ワーキングメモリー)に影響を与える脳の前頭前野を活性化しますから。前頭前野が活発になると、感情をコントロールしやすくなり集中力が高まるんです」(松島氏)
近藤は、毎日20分「メンタルビジョントレーニング」を続けた。効果は絶大だった。動体視力が向上し、視野が広がったのだ。
『FRIDAY』(18年4月27日号)のインタビューで、近藤はこう答えている。
〈さまざまなトレーニングをしました。乱数表のように無数の文字が書かれた1枚の紙から一定の時間内に『あいうえお』を見つけたり、壁に当てたゴムボールを跳ね返った瞬間に判断するなどです。(中略)
効果は劇的でした。ボール球を強引に打ちにいくことがなくなった。球を見極められるので体勢を崩されることもなく、自分が捉えたボールだけを打てるようになったんです。打席でも精神的に余裕ができ、結果に一喜一憂しなくなりました〉
松島氏の指導により、近藤は自分の感情をコントロールできるようになり、ボールの見方や判断のスキルが向上。驚異の出塁率を残せるようになったのは前述のとおりだ。
「メンタルビジョントレーニング」は、アスリートだけに効果があるわけではない。毎日続ければ、一般の人でも精神状態が安定し集中力が高まる。近藤を覚醒させた練習を、関連画像を参考にぜひ試していただきたい。






まつしま・まさみ 広島県出身。京都女子大大学院修了。国際メンタルビジョントレーニング協会代表理事。メンタルトレーニングギア「REAXION」を発売中。トレーニングメニューや項目をチェックできるアプリ「みるチャレMVT」は12月中旬から開始予定
撮影:小松寛之 松島氏提供(1枚目)