ウクライナで死亡した「福岡出身28歳」日本人義勇兵の素顔と評判 | FRIDAYデジタル

ウクライナで死亡した「福岡出身28歳」日本人義勇兵の素顔と評判

「現地の人を助けたい」 「自衛隊で得た経験とスキルを生かしたい」と語っていた

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ウクライナでロシア軍と戦う外国人義勇兵部隊。義勇兵の多くが、ウクライナ正規軍より前線で戦っている
ウクライナでロシア軍と戦う外国人義勇兵部隊。義勇兵の多くが、ウクライナ正規軍より前線で戦っている

「現在、ウクライナ全土に8人の日本人義勇兵がいると聞いています。すべての外国人義勇兵は『ウクライナ領土防衛部隊外国人部隊』という組織に入る。その傘下に『第一大隊ヴォウコダウ』という部隊があり、そこには日本人が多く所属しています。おそらく彼もそこにいたのではないでしょうか。この部隊がいるのはウクライナ東部の最前線で、目の前を砲弾が飛び交う非常に危険なエリアです」(報道カメラマン・横田徹氏)

11月9日、ウクライナでロシア軍との戦闘に参加していた日本人義勇兵が死亡した。この男性は福岡県出身のAさん(28)。Aさんは福岡の高校を卒業後、陸上自衛隊に入隊した。今年2月の開戦後にウクライナへ入国したとみられ、戦地での様子を自らのSNSに頻繁に投稿していた。外国人部隊の関係者が話す。

「彼は明るいムードメーカーのような存在でした。ウクライナ東部で戦闘中に彼の目の前に砲弾が着弾し、その破片が側頭部を直撃したようです。即死だったと聞いています」

Aさんは今回の戦争に義勇兵として参加した理由について「現地の人を助けたい」「自分が自衛隊で得た経験とスキルを生かしたい」と語っていたという。亡くなる数日前には、同じ外国人義勇兵の友人が戦死したことを悼み、「彼の魂と共に終戦まで戦います」と自身のSNSに投稿していた。しかし、彼もまた終戦を目にすることはできなかった。前出・横田氏が語る。

「義勇兵は十分とは言えない装備で、ウクライナ正規軍よりも危険な前線まで行くことも多い。しかし、義勇兵たちはそれを承知のうえで今回の戦争に参加しています。開戦直後はさまざまなタイプの外国人義勇兵がいたようですが、いまは純粋にウクライナの現状をなんとかしたいという人間しか残っていません。それは亡くなった彼も同様だったようです」

ゼレンスキー大統領は、14日に奪還した南部の州を訪れ、「これは戦争の終わりの始まりだ」と語った。その言葉が現実のものとなることを願ってやまない。

亡くなったAさん。義勇兵たちの写真などを頻繁に投稿していた。本人のツイッターより
亡くなったAさん。義勇兵たちの写真などを頻繁に投稿していた。本人のツイッターより

『FRIDAY』2022年12月2・9日号より

  • 撮影横田 徹(1枚目写真)

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