<p>11月11日、100万人を超える顧客を抱えていたとされる暗号資産(仮想通貨)交換所『FTXトレーディング』が米国で破産申請し、経営破綻した。負債総額は日本円で最大7兆円(500億ドル)にのぼると言われている。</p>
<p>この破綻劇によってまさかの飛び火をうけたのが、女子テニスの大坂なおみや大リーグ・エンゼルスの大谷翔平だ。FTXの広告塔になっていたということで、二人を含む11人の著名人が創業者サム・バンクマン＝フリード氏とともに損害賠償訴訟を被害者団体から起こされている。</p>
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<figure id="attachment_277960" aria-describedby="caption-attachment-277960" style="width: 3024px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="ceb95375"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/12/aflo_203463573.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277960" class="wp-caption-text">仮想通貨交換所FTXの元CEO、サム・バンクマン＝フリード氏（アフロ提供）</figcaption></figure>
<p>詳細な賠償請求額は不明だが、数十億ドルともされており、単純に計算して一人当たり数億ドル、日本円にして数百億円という巨額の損害賠償を請求されていることになる。本当に二人は支払う必要があるのだろうか＿＿。</p>
<p>カリフォルニア州に事務所を構えて27年、現地で数多くの訴訟問題を取り扱ってきた梶岡敦弁護士が解説する。</p>
<p><span class="strongInContent">「支払いの義務が発生する見込みはほとんどありません。FTXのやっていたことがどのような詐欺的スキームだったのかということを、二人はおそらく知らなかったからです。また、ありえないとは思いますが、万が一、訴えられた著名人のなかにその仕組みを理解していた人物がいたとしても、消費者を騙そうと意図的に詐欺活動に参加していた、という証明が必要です。それを証明するのは困難でしょう。</span></p>
<p><span class="strongInContent">この裁判、二人が負けるようなことがあったら、有名人は怖くてみんなコマーシャルに出られなくなってしまいます。訴えている側の弁護士も、彼らが何も知らないことは百も承知のハズです」</span></p>
<figure id="attachment_277959" aria-describedby="caption-attachment-277959" style="width: 2935px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="090fee9a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/12/aflo_200512520.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277959" class="wp-caption-text">22年　MLB公式戦 最終戦に出場する大谷翔平（アフロ提供）</figcaption></figure>
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<div data-friday-nextpage-lead="敗訴濃厚にもかかわらず訴訟を起こす衝撃理由……！"></div>
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<p>ではなぜ裁判を起こしたのか。実は、訴訟大国のアメリカでは、被告側が裁判を面倒に感じて示談金を支払うケースも多いのだという。</p>
<p><span class="strongInContent">「訴えられると弁護士費用はかかるし、なんだかんだと裁判所から呼び出されたりしますし、それなりに長引きます。そういう手間や費用を考えるとさっさと示談してしまおう、ということは米国ではよくあるんです。訴えられた理由に全然納得していなくても、いくらか支払って示談する人はごまんといる。示談と言っても単に告訴を取り下げさせるだけで、当然、罪は一切認めません。</span></p>
<p><span class="strongInContent">米国ではこの手の金融トラブルで金のある人間を訴えるのが常套手段です。破綻した会社やバンクマン＝フリード氏からは金が出てくる見込みは少ないですからね。『ともかく金のある人間を訴えて、少しでも金を回収しようとしている』わけです。そのため、今回の訴訟については冷ややかに見る弁護士が（米国では）大半です」（梶岡弁護士）</span></p>
<p>大谷と大坂はFTXから今回の報酬を仮想通貨などで受け取っていたと報じられている。二人はその仮想通貨が暴落して紙くず同然となっただけに留まらず、示談金狙いとみられる訴訟まで起こされてしまった。まさに踏んだり蹴ったりで、二人こそFTXの一番の被害者なのかもしれない。</p>
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<figure id="attachment_277961" aria-describedby="caption-attachment-277961" style="width: 3495px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4b541eac"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/12/aflo_199171479.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277961" class="wp-caption-text">試合後、インタビューに答える大坂なおみ（アフロ提供）</figcaption></figure>


11月11日、100万人を超える顧客を抱えていたとされる暗号資産(仮想通貨)交換所『FTXトレーディング』が米国で破産申請し、経営破綻した。負債総額は日本円で最大7兆円(500億ドル)にのぼると言われ

一人当たり数百億円…！大谷翔平＆大坂なおみ「FTX巨額訴訟」の原告が”敗色濃厚”でも訴えたワケ

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