一人観戦が寂しい男女が集まり…？W杯日本代表選当日の「婚活バー」に潜入！

強豪スペイン＆ドイツを撃破！　サムライブルーの快進撃に日本中が沸いたカタールＷ杯。渋谷のスクランブル交差点や大阪の道頓堀などで若者が狂喜乱舞する姿は広くメディアで報じられたが――“カタールの歓喜”に沸いた知られざるスポットが東京・五反田にあった。

ＪＲ五反田駅からほど近い、独身者限定の『婚活ＢＡＲ・ＺＯＥ』西口店のオーナーが打ち明ける。

「基本的に当店は独身証明書や年末調整の書類、戸籍謄本などで独身だという確認が取れないと、入店をお断りしています。ただ、W杯など、たまのビッグイベントでパブリックビューイングを行う際だけは、この制限を撤廃しております。普段とは客層が変わる、レアな出会いの場となります」

日本ＶＳコスタリカ戦が行われていた11月27日、本誌が同店を訪ねると、カウンター席5席ほどとテーブル席が2席の店内はすでに満席。20代〜30代の男女20名以上がスクリーンに映し出されたサムライブルーの奮闘ぶりに歓声をあげていた。

「最初は私たちの方でお声がけして、お客様同士で乾杯していただくようにしています。初対面でも、たとえばＷ杯期間中であればサッカーという共通の話題で盛り上がれる。話すキッカケがあるから、親睦を深めやすくなるのです」（前出・オーナー）

実際、記者が先客と乾杯をすると、「三苫薫のドリブルはワールドクラスですよね」などと、スムーズにW杯トークが始まった。自然体にこだわるオーナーはお客さんの男女比も調整しないので、男性客ばかりの日もあるという。

「女性のお客さんばかりの日もありますよ(笑)。それでもいいんです。ちょっとしたきっかけ作りのフォローはしますが、婚活バーだからってあまり出会い、出会いって肩に力を入れ過ぎても疲れちゃうじゃないですか。それでもこれまで50組がカップルになって、5組が成婚しました。成婚したら出禁になります(笑)」（前出・オーナー）

神奈川県から参戦したという常連客の男性が興奮気味に話す。

「家で独りW杯を観るのは寂しいなと思って来たのですが……大正解でした。大好きなサッカーの話もできますし、なにより綺麗な女性が多くて。サッカーファンは美人が多いんですかね？　もう1年近く通っていますが、ここは外資系企業に勤めてる方とか、バリキャリが多いイメージがあります。入店に独身の証明をするという手間がありますが、そのぶん、冷やかしは少ないですよ。一度店に来ると2、3人と連絡先を交換しますね。でも、残念ながらまだゴールとはいっていないですが(笑)」（男性客）

記者の近くでカクテルを飲んでいた女性客に話を聞いた。

「このお店にはＷ杯前からたまに来ていたんですけど、店でちょくちょく顔を合わせていた知人男性がＷ杯の試合を観ながら熱心にサッカーの説明をしてくれて、見直しちゃいました。ちょっと苦手なタイプかなって思ってたんですけどサッカーで見る目が変わりました」（女性客）

日本は0対1でコスタリカに敗れ、店内には「あー」という悲鳴がこだました。だが、塩試合だったにもかかわらず、店を出る客はゼロ。その後も、上気した男女の熱戦が深夜まで続いた。

新たなサッカー観戦の楽しみ方として、婚活ＢＡＲ観戦が今後、定着するかもしれない。