西側諸国へ接近でプーチンの逆鱗に…ベラルーシ外相「戦慄の末路」 | FRIDAYデジタル

西側諸国へ接近でプーチンの逆鱗に…ベラルーシ外相「戦慄の末路」

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直前まで精力的に活動しながら11月26日に急死したベラルーシのマケイ外相(画像:AP/アフロ)
直前まで精力的に活動しながら11月26日に急死したベラルーシのマケイ外相(画像:AP/アフロ)

ウクライナ侵攻が始まってから9ヵ月あまりがたち、ロシアが孤立を深めている。同盟国からも反発の声が上がっているのだ。

11月23日にアルメニアの首都エレバンで行われた、旧ソビエト連邦6ヵ国によるCSTO(集団安保条約機構)首脳会議でのこと。カザフスタンのトカエフ大統領は「ウクライナの和平を模索する時期が来ている。停戦を実現するためにチャンスを逃してはならない」と発言。アルメニアのパシニャン首相は「CSTOは機能不全」と指摘し、写真撮影であからさまにロシアのプーチン大統領と距離を置いた。

「プーチン大統領は『我々は結束している』と強調しましたが、求心力が落ちているのは明らかでしょう。ウクライナ侵攻で一貫してロシアを支持してきたベラルーシさえも、態度に微妙な変化が出ています。23日のCSTO会議で、ルカシェンコ大統領が『流血を終わらせる時だ』と表明。ロシアの苦戦が続き戦争終結への道筋が見えない現状に、警鐘を鳴らして始めているんです」(全国紙国際部記者)

ローマ教皇と極秘の和平計画か

そのベラルーシで、ルカシェンコ大統領に最も影響力があるといわれる人物がいる。

「外相のマケイ氏です。もともとはソ連軍参謀本部情報総局の大佐で、00年から大統領補佐官を務めた後、12年から外相を務めています。10年以上も外相の重職であり続けるのは、頻繁に閣僚を代えるルカシェンコ大統領政権下では異例なこと。信頼の厚さがうかがえるでしょう。

パリ駐在経験もあり、欧米とのパイプも太い。ベラルーシの要人としては珍しくウクライナ侵攻に対し批判的で、西側諸国との関係改善に努めていました。水面下でローマ教皇と連絡をとり合い、極秘の和平計画をまとめようとしていたとも噂されます」(同前)

マケイ氏は精力的に活動する。冒頭のCSTO会議にも参加。11月28日には、ロシアのラブロフ外相との会談が予定されていた。ところが……。

「ラブロフ外相との会談2日前の26日に、64歳で急死したんです。直前まで健康そのもので、死の予兆はまったくなかったとか。ベラルーシ紙『ナーシャ・ニーワ』は、首都ミンスク郊外の自宅で心臓発作を起こしたにもかかわらず、重く受け止めず医師に連絡しなかったのが致命傷になったとしています」(同前)

敵対する西側諸国に接近するマケイ氏は、プーチン大統領にとって許しがたい存在だっただろう。同盟国の指導者ルカシェンコ大統領への影響力が強いとなれば、なおさらだ。活動的な政治家の突然の死に、さまざまな憶測が飛びかっている。

「英国紙『デイリー・メール』は、イスラエルに亡命したロシア人実業家ネヴズリン氏の見解を掲載しています。ネヴズリン氏によれば、ロシア連邦保安庁が開発した『誰もが自然死したと感じる』毒物によってマケイ氏は殺害されたと。マケイ氏の死後、ルカシェンコ大統領がすべての料理人、使用人、警備員を交代させたのも怪しいと指摘しました。

世界的なシンクタンク『カーネギー国際平和基金』のシライブマン研究員は、マケイ氏の死に関する報告書で次のように記しています。『ルカシェンコ政権下で随一の欧米通という評判により、64歳での急死がさまざまな陰謀論を生むのも仕方がない』」(同前)

ロシアでは、ウクライナ侵攻に反対する富豪たちの不審死が相次いでいる。マケイ氏の急死にも、プーチン大統領の意向が働いているのだろうか。

  • 写真AP/アフロ

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