借金問題でコンビ解散から8年…元『りあるキッズ』天才少年漫才師の現在「再結成の行方」は
安田善紀 (37)×長田融季 (37) ケンカ別れしたあの二人がまさかの仲直り そろって漫才を披露、ラジオでもたびたび共演中
「安田とは芸人の枠に囚われない形でもっともっと暴れ回りたい。世間の人たちにも、僕らの″人生劇場″を楽しんで欲しいです。『りあるキッズ』はそれができるコンビだと僕は思ってます」
元『りあるキッズ』の長田融季(ゆうき)(37)は現在の心境をそう語る。
’96年に放送されたオーディション番組で才能を見出され、2年後に『りあるキッズ』としてデビュー。ツッコミの長田とボケの安田善紀(よしのり)(37)からなるコンビは、中学生にして数々の賞を獲得した。18歳のときには史上最年少で『M-1』決勝進出を果たし、そのままスターダムを駆け上がっていくかに思われた。
しかし、やがて長田に1億円以上にものぼる借金問題が発覚する。’14年に長田は吉本を契約解除となり、コンビは解散。その後、長田は芸人を引退、一方の安田はピン芸人に転身し、互いに音信不通の日々が続いた。そんな二人の関係に転機が訪れたのが昨年5月だった。
「借金問題で安田には迷惑ばかりかけてしまった。そのことが心残りで、直接会って謝りたいと連絡を入れたんです。安田も渋々ながら再会をOKしてくれ、解散以来、初めて彼に会いました」(長田)
当時、FRIDAYは二人の再会に密着した。謝罪を口にする長田に対し、安田は「そもそもお前に興味がない」と一蹴。二人の関係はもはや修復不可能にも思えた。
「でも、あの日から少しずつお互いに連絡を取り合うようになって、数日後にはメシにも行きました。当初は安田も嫌々付き合う感じでしたが、何度か食事を重ねる内に心を開いてくれた」(同前)
雪解けが近づく中、最後に背中を押したのが青春を捧げた漫才だった。
「昨年11月に安田のYouTubeの企画で漫才を披露したのが決定的でした。サンパチマイクの前に立った瞬間、デビューした24年前に戻った気がしました。ちなみに漫才は9割は安田が喋り倒して僕がツッコむというもので、漫才終わりの安田の第一声は『疲れた』でした(笑)。今年の7月には、一夜限りでお客さんの前で漫才もやらせてもらいました」(同前)
さらに今年5月には長田のネットラジオ『長田融季の生ごみラジオ』に安田がゲストで生出演。配信は大盛り上がりだったという。
「ラジオはリスナーが有料アイテムを送る投げ銭システムなんですが、その日はアイテムが乱れ飛んだ。安田はそのギフト攻撃に味をしめたようで、今では2回に一度のペースで僕のラジオに出てます。あまりに出演が多すぎて、今はリスナーからのギフトも一切ないです(笑)」
気になる再結成についてはこう話す。
「今のところ、再結成はないです。お互い今の関係がちょうど良いんですよね。でも安田とはずっと何かをやっていきたいと思ってます。11歳で世に出たコンビがもし70、80歳になっても一緒にお笑いやってたら面白いですよね。再結成はなくても、そんな二人でいれたらいいなって思ってます。元『りあるキッズ』という僕らの人生そのものがネタになるのが一番の理想ですよね」(同前)
かつての天才少年漫才師も今やアラフォーになった。紆余曲折を経た二人の掛け合いは深みを増し、昔よりもさらに面白くなっている。
『FRIDAY』2022年12月23日号より
- PHOTO:長田融季提供 等々力純生(2枚目)