伝説の空手家・大山倍達の孫「覚醒剤乱用」&「仮想通貨詐欺疑惑」

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世界120ヵ国に公認道場を持ち、かつて1200万人の門弟を誇った、世界最大の武道団体として知られる極真会館。総裁はゴッドハンドの呼び名で知られ、牛を一撃で倒すなど数多の伝説を残した故・大山倍達(ますたつ)氏であることは知られた話だ。だが、そんな空手界の盟主を揺るがす衝撃の2つの事件が本誌取材により明らかになった。

倍達氏には3人の娘がいる。その三女に当たる大山喜久子(きくこ)氏は現在、極真会館宗家総本部の代表を務めている。喜久子氏の息子、つまり倍達氏の孫である大山照羅氏(21・あきら)を巡る裁判が1月上旬、東京地方裁判所にて行われたのだ。

罪状は「覚せい剤取締法違反(使用)」。グレーのスーツ姿で法廷に現れた照羅氏は、覚せい剤の使用について「間違いありません」、「14歳で始めて覚せい剤を使用した」と容疑を認めている。判決は、懲役1年6ヵ月(執行猶予3年)が下された。

なぜ、照羅氏の覚せい剤使用が明らかになったのか。そこには、痴情のもつれがあった。全国紙社会部記者が明かす。

「事件当時、照羅氏は池袋の家賃20万円を超える高級マンションで女性と同棲していました。その女性と去年の9月に複数回に渡り、覚せい剤を使用していた。覚せい剤は女性に打ってもらっていたようで、逮捕当時、照羅氏の両腕には無数の注射後が残っていました。ただ、逮捕の直接的な原因になったのは別の傷害事件です。照羅氏が同棲相手の女性をボコボコにし、女性が通報したところ尿から覚せい剤反応が出て、逮捕に至った。過去に逮捕歴があり、中等少年院に入っていたこともあり、都内の拘置所にしばらく拘束されていました。逮捕当時は、かなり興奮していたようで、長期の薬物使用の疑いもあったようです」

空手界のレジェンドの一族が、薬と女にまみれ落ちていく――。絵に描いたような転落劇だが、照羅氏は高校を中退後、自身のアパレル会社を立ち上げるなど、表向きは実業家としての顔も持ち合わせていた。しかしながら、実直に仕事をこなしていた様子はなく、夜な夜な繁華街に繰り出し豪遊していたという。照羅氏の友人が明かす。

「普段はそこまで悪い奴ではないんですが、酒が入ると人格が変わるんです。とにかく高圧的になり、周りに対して攻撃的になる。まあ典型的な、酒で気が大きくなるというヤツです。新宿、六本木などのキャバクラに仲間を引き連れていって、『俺を誰だと思っている。あの大山倍達の孫だぞ』、と威張りまくっていた。そんな酒癖も相まって、出禁になったお店は1軒や、2軒ではききません。とにかく金使いが荒く、平気で一晩で数十万使っていた。だからカネ目当ての悪い取り巻きも多かったですよ。一体どこからあのお金が出るのか、と仲間内でも不思議に思っていました」

また、覚せい剤の使用だけに留まらず新たな疑惑が浮上している。極真会館が発行元であり、照羅氏が責任者を務める、大山倍達氏の名前を冠した仮想通貨「MAS OYAMA COIN」(マスコイン)の未払い問題だ。

MAS OYAMA COINのホームページには、「格闘技のイベント・ジム・道場・教育関係など、ジャンルに問われる事のない決済通貨としての普及を目指す」と記載されている

HP上には、総発行数5億枚、09年の時価総額は8兆円以上、4000万人以上の極真会館の会員達が格闘技界のすべてを一手に担う、といった購入意欲を誘う魅力的な文言が並んでいる。だが、実際の上場予定日は未定であり、仮想通貨としての体をなしておらず、現在、50人以上の購入者達が3000万円以上の返却を求めているのだ。仮想通貨関係者がいう。

「昨年度に準備が整い、いよいよ上場という手筈だった。出資額の10倍が入るという触れ込みで、極真会館も絡んで資金集めに走っていた。集まった額は、軽く億を越えているはずです。それが、昨夏に突然資金不足で活用ができないという話が持ち上がったんです。その運用資金はどこに行ったのということですが、照羅氏や関係者が遊んで使い込んでしまった。当然ですが、当初予定されていた配当金なんかは夢のまた夢。今は投資した元金をいかに回収するかということに着眼点が置かれており、一般の購入者も巻き込んだ、詐欺事件に発展する可能性すらあるのが現状です」

果たして、マスコインを“詐欺コイン”と訴える、購入者達の声をどう捉えているのか。裁判終了後に、姿を現した照羅氏を直撃した。

本誌記者の直撃取材に応じる大山照羅氏。裁判ではボソボソと小さな声で発言していたが、記者からの問いかけには強めの語気で対応した

――照羅さんが責任者であるマスコインの購入者達が、返金を求めています。
照羅氏(以下:同):「現状、僕が何か言えるわけではないのですが、今後どうなるか方向性も決まるでしょうし、正式発表もします」

――中には詐欺と仰られる方もいますが、照羅さんとしてはそうではない、と。
「はい、そうですね。コイン運用に関してもたぶん今後もしていくでしょうし、返金に関しても応じる形になるとは思われる、としか言えませんね」

――集めたお金を照羅さんが使い込んでしまったという証言も得ています。
「あー、それはよく言われるんですけど、一円も使っていないですね。コインの権利自体も母が持っているもので、それに関して僕の一存で動かすわけにはいかないので」

――では、返金できない理由はどこにあるのか?
「僕自身が、出資者から集めた仮想通貨のイーサリアムを保有しておらず、母がすべて管理しているので僕個人からは返金できません。今後どうしていくかが決まればそれに沿った形で動いていくと思います」

――ただ、返金を求める方がたくさんいらっしゃるのも現実です。運用者として、責任者としてご自身としてはどう捉えているか?
「運営上、可能であれば返金したいな、と。ただマスコイン自体がどうなるかが決まらない限り、明言はできません。ただ、近い将来、たぶんすぐ上場と思います」

――最後に返金希望の方々に何か一言ありますか?
「僕のほうから申し上げられることは特にありません。マスコインとして行動が遅くなってしまっていることに関しては、反省すべきところはあるのかな、と」

マスコインの購入者によれば、未だに返金に対しての一切の説明はないという。

大山倍達は生前、門下生達へ向けてこんな言葉を残している。

「金を失うことは小さい事である。信用を失うことは大きい事である。勇気を失うことは自分を失う事である」

自身の孫が起こした金銭トラブル、手塩にかけて育てた極真会館を巻き込んだ仮想通貨の未払いは、極真会館の品位自体を損ないかねない。偉大な故人は、草葉の陰で何を思っているのだろうか。

  • 取材・文栗田シメイ写真等々力純生

Photo Gallary2

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