中国では4万店舗超がオープン&日本でも大流行の予感…!新感覚体験『マーダーミステリー』ってなに? | FRIDAYデジタル

中国では4万店舗超がオープン&日本でも大流行の予感…!新感覚体験『マーダーミステリー』ってなに?

「物語の登場人物」として事件の犯人を捜しながらミッションをクリア 非日常のドキドキ感が味わえる…!

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マーダーミステリーは基本的にテーブルを囲んで行う。テーブルには台本、情報カード、メモ用紙などが用意されている
マーダーミステリーは基本的にテーブルを囲んで行う。テーブルには台本、情報カード、メモ用紙などが用意されている

「マーダーミステリーはゲームではない。物語を体験するのです」

日本初の専門店『Rabbithole(ラビットホール)』代表の酒井りゅうのすけ氏(46)は、マーダーミステリーの魅力についてそう熱く語る。

マーダーミステリーは、とある殺人事件のシナリオの中で、プレイヤーがそれぞれ登場人物を演じながら犯人を捜し当てる新感覚体験型ゲームイベントである。たとえば、雪山にある別荘で同窓会が開かれ、そこで殺人事件が発生したというシナリオの中で、同級生数名や使用人、料理人といった登場人物が用意される。まずは台本で自分の役柄や事件発生前後の行動などを確認。犯人役の台本には凶器や犯行時間、殺人理由などが書かれている。自分の人物設定に合った振る舞いをし、各々のミッションをクリアしていくという、芝居とゲームの要素を掛け合わせた新ジャンルだ。

発祥は欧米とされているが、’16年にバラエティ番組で取り上げられたことをきっかけに中国で爆発的人気に。’21年には専門店が4万店にのぼり、いま若者の間でもっともアツい娯楽と言える。

前出の酒井氏は初めてプレイしたときにその魅力に惹かれ、’19年に店をオープンした。犯人捜しというところで人狼ゲームに似ていると思われがちだが、犯人捜しだけが目的ではないのがマーダーミステリーの特徴だと語る。

「映画や小説は、感情移入してもあくまでも物語を外から見ている。一方、マーダーミステリーは自分が物語の中に身を置きながら見るのです。悔しくて泣いたり、感動したり、怒ったりして、自分が物語を体験していくんです。マーダーミステリーは、ゲームのような勝ち負けより、体験していくプロセスにフォーカスしている」

一度体験するとすべての謎が解けるため、同じシナリオは二度とプレイできないルール。まさに人生で一度しかない体験なのだ。

とはいえ、不安もある。短時間での情報処理や即興の演技が求められるので、それらが得意でない人は楽しめるのか。プレイ歴3年、ゲームマスター(進行役)歴1年の小栗万琴さん(24)がこう語る。

「マーダーミステリーの楽しみ方は人それぞれ。推理メインでやりたい人もいれば、演技がしたい人も、キャラクターが好きな人も、ただ雰囲気を味わいたい人もいます。私も話し合いについていけないときがあるけど、誰もが何かのヒントを持っているので、その情報に焦点が当たるタイミングが必ず来る。話が苦手でも、プレイする中で自分だけが置いていかれることはないんです」

シナリオによるが、一回のプレイ時間は平均で3~4時間と長い。その間に参加者が探り合いながらも協力して事件を解決に導く。何時間もの交流を経て親交を深めるため、中国では懇親会や合コンなどでプレイすることもある。また、中国のマーダーミステリーはより物語に入り込んでもらうために、テーマに合った内装や衣装の貸し出しも行われている。

日本でもいずれは中国のような大流行となりそうだ。

進行中に全員での話し合いのほかに、プレイヤー2人で情報交換することも可能。これは”密談”と呼ばれる
進行中に全員での話し合いのほかに、プレイヤー2人で情報交換することも可能。これは”密談”と呼ばれる
Rabbithole代表の酒井氏がマーダーミステリーの魅力を熱弁。シナリオの監修にも参加しているそうだ
Rabbithole代表の酒井氏がマーダーミステリーの魅力を熱弁。シナリオの監修にも参加しているそうだ
中国には、ドラマ撮影に使われるセットでより臨場感のある体験ができるマーダーミステリーもある
中国には、ドラマ撮影に使われるセットでより臨場感のある体験ができるマーダーミステリーもある

『FRIDAY』2022年12月30日号より

  • PHOTO小川内孝行 中国のSNS(小紅書)より「アカウント・@蝦仁炒蛋」氏提供(4枚目)

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