『コットン』きょんが語る「僕を変えてくれた先輩芸人二人の金言」とは…? | FRIDAYデジタル

『コットン』きょんが語る「僕を変えてくれた先輩芸人二人の金言」とは…?

独占インタビュー キングオブコント2022準優勝 三谷幸喜が絶賛した圧倒的演技力で話題 オズワルド、空気階段と同期の”エリート”コンビ、ちょっとだけ遅れて全国区に

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「キングオブコントの自分の演技に点数をつけるとしたら、91点。マイナス分は審査員の方全員が高得点をつけてくれたわけではなかったから。テレビでネタを2本披露できて、自分たちの雰囲気を知ってもらえた。それが収穫だと思う」

「キングオブコントはもちろん優勝を狙ったけど、ビスケットブラザーズさんのネタは完璧だった」ときょん
「キングオブコントはもちろん優勝を狙ったけど、ビスケットブラザーズさんのネタは完璧だった」ときょん

そう語るのはお笑いコンビ『コットン』のきょん(35)。『キングオブコント2022』で準優勝を果たし、今もっとも注目を浴びる芸人の一人だ。彼の最大の魅力はキャラクターになりきってしまう演技力。脚本家の三谷幸喜が「今後仕事がしたい人」としてハリウッドスターのケイト・ブランシェットとともにきょんを挙げているほどだ。

ツッコミの西村真二(38)とボケのきょんからなるコットンは、東京NSC(吉本総合芸能学院)の17期生。『空気階段』(キングオブコント2021優勝)や『オズワルド』(M-1グランプリで3年連続決勝進出)らの同期である。

一足早く賞レースで結果を残した彼らよりも少しだけ「全国区」になるのが遅れたが、デビューから約10年、17期生のエースはずっとコットンだった。

二人は、芸歴1年目から大活躍。若手の劇場『ヨシモト∞(無限大)ホール』の前には二人目当ての”出待ち客”が列をなした。早くから単独ライブも開催し、「芸歴10年で地上波深夜番組に出られれば成功」というお笑いギョーカイにあって、テレビ出演も早々に果たすエリートコンビだった。

実はそのころ、二人はコントはほとんどせず、漫才の舞台に立ち続けていた。

「デビューからずっと漫才ばかりやってきた僕らがコントをガッツリ始めるきっかけになったのは、芸歴4~5年目くらいかな、『相席スタート』の山添(寛)さんに言われたから。『お前ら、絶対コント向きやで』って一言でコントに挑戦することにした。
最初はどう作ったらいいかも全然わからなかったけれど、いま、コントと漫才どっちが好きかと言われれば、絶対コント。いろんなキャラクターになれるし、そのキャラクターを通じていろんな表現ができるから」

先輩のアドバイスでコントを始めたきょんだったが、なかなか『キングオブコント』準決勝の壁を破れなかった。3度目の挑戦も跳ね返された昨年、同期の『空気階段』が優勝したことで、意識が変わった。

「∞ホールで一緒にライブに出ている仲良しメンバーがドドドって決勝に行った。1期上の『男性ブランコ』さん、同期の『空気階段』に『蛙亭』、後輩の『そいつどいつ』……。

『おめでとう!』って心の底から思ったけど、同時に『マジ悔しいわ』って気持ちになった。ホント初めての感覚。

『やばい、これって自分が決勝に出なきゃいけない大会なんだ』って実感がわいてきて、相方との打ち合わせもこれまで以上に意見を言い合うようになった。

単独ライブもそう。単独ライブのネタって前日までできてないのが当たり前なのが、今年は7本の新ネタが1週間前にはできていて、全部ネタが身体の中に入ってる状態だった。こんなことは10年単独やっていて初めて。余裕をもって舞台に立つことができた」

また、昨年4月にコンビ名を『ラフレクラン』から『コットン』に変えたことも、意識を変えるきっかけになった。

「10年間お世話になった『ラフレクラン』という名前を変えたのは、自分にとってはすごく大きいこと。『キングオブコント決勝に行かなきゃいけない』って、気持ちがより強くなった」

そこできょんは大胆なイメチェンを行う。もともと笑いの才能だけでなく、細身でおしゃれで”カッコカワイイ”ルックスも人気だったのだが、髪を剃って坊主頭にし、太ることにしたのだ。

「これもきっかけは先輩の一言。『トレンディエンジェル』の斎藤(司)さんの『きょんはもうちょっと太った方が、愛嬌が出ていいんじゃない?』というアドバイスを取り入れた。

当時、同期とルームシェアしていて、みんなご飯を食べる時間がバラバラだったので、それを利用した(笑)。誰かがご飯食べていたら、必ず自分も一緒に食べる不摂生な生活をあえて続けてみた」

太った効果はすぐに現れた。

「コントがウケるようになった(笑)。演じるキャラクターもなぜか板につきやすくなった。そこで気づいたのは、『今まで自分は笑いに魂を売れてなかったのかな』ってこと。モテたいとかあったのかな(笑)。坊主にしたのもそう。中途半端な気持ちをなくさなきゃいけないと思ったから」

一つの壁を越えたいま、きょんはキングオブコントをどう見ているのだろうか?

「毎年毎年準々決勝の150組くらいのメンバー表を見て『こいつらにどうやったら勝てんのよ?』って思う。でも、『オレたちが一番面白いんだ!』って無理やり自分を奮い立たせる。で、準決勝の30数組に選ばれると、また同じことを思い、無理やり自分を奮い立たせる(笑)。ずっとその繰り返し。結局、賞レースで勝てるかどうかは、自分自身に打ち勝つことができるかどうか、だと思う」

最後に来年のキングオブコントへの意気込みを聞いてみた。

「えっ、その質問、いる? もちろん優勝!」

間違いなくコットンは『キングオブコント2023』優勝の最有力候補だ。

芸人人生を語りつくした本音の180分!
コットンきょんのFRIDAYGOLD特別インタビューはこちらから!

デビュー時から人気だったきょん。「実力はない。人気だけ」と言われ、悔しい思いをしたこともあったという
デビュー時から人気だったきょん。「実力はない。人気だけ」と言われ、悔しい思いをしたこともあったという

『FRIDAY』2022年12月30日号より

  • 取材いけるか小机PHOTO東山純一

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