【試し読み付き！今年完結した名作漫画】アニメにゲーム…！ファンが熱狂『炎炎ノ消防隊』ブームの秘密

〈今年完結を迎えた大ヒット漫画を振り返る短期集中連載。平成から令和にかけて時代を超えて愛された漫画の中から、「スポーツ」「アクション」「ファンタジー」「恋愛」「日常系」のそれぞれのジャンルにおいて、厳選した名作漫画をお届けする〉

世界累計発行部数2000万部を超える大ヒット作『炎炎ノ消防隊』が、連載6年半の時を経て2022年2月に完結、同年5月に発売された単行本34巻で完結を迎えた。

物語の舞台は、ある大災害の日を境に、謎の人体発火現象が起きるようになった世界。発火した者は自我を失い、自身の命が尽きるまで暴れ、周囲を焼き尽くすことから「焔（ほむら）ビト」と呼ばれ、人々を恐怖に陥れていた。そこで、人々を炎の恐怖から守り、人体発火現象の原因究明のために「特殊消防隊」が組織される。そして物語は、幼い頃に火事によって母親と弟を亡くした少年・シンラが「第8特殊消防隊」に配属され、仲間と共に消防活動を行い、「焔ビト」の秘密に迫る戦いを描いている。

骨太な本格ファンタジーに加え、本作を話題にしたのが多角的なメディアミックスだ。2019年から始まったテレビアニメは、現在まで２期が放送。2022年5月には、第3期となる『炎炎ノ消防隊 参ノ章』の制作決定が発表された。声優陣も豪華絢爛。主人公シンラ役を演じるイケメン声優・梶原岳人をはじめ、小林祐介、鈴村健一、坂本真綾、M・A・O、悠木碧などそうそうたるメンバーが次々と参加している。

さらに2020年から2022年にかけて3回の舞台が上演され、いずれも大盛況。ミュージカル『テニスの王子様』サードシーズンで海堂薫を演じた牧島輝が、第1弾『舞台「炎炎ノ消防隊」』と『舞台「炎炎ノ消防隊」-破壊ノ華、創造ノ音』でシンラ役を好演。安里勇哉や小澤廉など2.5次元舞台の人気俳優が集まったことでも話題になった。

他にも最終巻の販売に合わせ読売新聞朝刊に完結を記念した新聞広告を掲載。6月にはオンラインで完結記念展示会を開催するなど、漫画界でも屈指の多角的展開で、多くのファンを獲得してきた。

来年以降にはスマートフォン／PC向けに完全新作のオリジナルゲームの配信も控えている。『炎炎ノ消防隊』が巻き起こすアツすぎるムーブメントは、まだまだ冷めないようだ。

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